答えが出ないF-35のエンジン問題、P&WがF135EEPの予備開発契約を獲得

答えが出ないF-35のエンジン問題、P&WがF135EEPの予備開発契約を獲得
https://grandfleet.info/us-related/pw-wins-preliminary-development-contract-for-f135eep/

『P&WはF135EEP開発に関する予備開発契約を獲得したと発表、この契約はF-35Block4にF135EEPを採用することを意味していないが「AETPではなくF135EEPの採用に米空軍が傾いている」と解釈するメディアもある。

参考:Pratt & Whitney awarded preliminary contract for F-35 engine ‘enhancement’
もう数えるほどしか残っていない2022年中にF-35のエンジン問題が決着すれば大きな注目を集めるだろう

エンジンは戦闘機のパラメーターに大きな影響を及ぼす重要なユニットで推力性能は速度や加速、燃費性能は航続距離、冷却性能と発電能力はアビオニクス、耐久性は運用や保守に直結し、基本設計で想定された以上の能力を引き出そうとすれば別の何かを犠牲にする必要があり、F-35のエンジンは冷却能力の拡張とブリードエアの供給量を交換するゼロサムゲームの影響で推力が低下、これをカバーするためF135はより多くの燃料を消費し、設計で想定された以上の高温運転が続くためエンジンが摩耗、故障率と保守サイクルを著しく悪化させている。

出典:GE XA100が採用した3ストリーム・アーキテクチャー

さらにF-35Block4(ロット17以降)で要求される冷却性能と発電能力はF135の設計限界を超えており、米空軍はF-35のエンジンに関する正式な決定を発表していないものの「3つ目の空気の流れを追加して3ストリーム化したAETPを採用するか」「F135の改良型であるF135EEPを採用するか」の問題にまもなく答えを出すと報じられているが、P&WはF135EEP開発に関する予備開発契約(1.15億ドル)を獲得したらしい。

この契約はF-35Block4にF135EEPを採用することを意味しておらず、P&Wは「飽くまでF135EEPの予備開発を支援するための資金供給に過ぎない」と述べているが「AETPではなくF135EEPの採用に米空軍が傾いていることを示している」と解釈するメディアもあり、もう数えるほどしか残っていない2022年中にF-35のエンジン問題が決着すれば大きな注目を集めるだろう。

出典:ロッキード・マーティン NGAD

因みに米空軍は次期戦闘機にAETPをそのまま採用する気はなく、新たに次期戦闘機向けエンジンのプロトタイプ開発契約をGE、P&W、Boeing、Lockheed、Northropの5社に授与、支給される開発資金の総額は約6,700億円に達する。

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 ※アイキャッチ画像の出典:P&W
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投稿者: 航空万能論GF管理人 米国関連 コメント: 23 』