米下院の全議席確定 共和が9議席差で過半数

米下院の全議席確定 共和が9議席差で過半数
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN13DHF0T11C22A2000000/

『【ワシントン=坂口幸裕】11月8日投開票の米中間選挙で連邦議会下院(定数435)の全議席が確定した。AP通信が13日までに報じた。野党・共和党が222議席を獲得して4年ぶりに過半数を奪還し、与党・民主党は213議席だった。上院は民主の多数派維持が固まり、2023年1月に始まる新議会は上下両院で多数派が異なる「ねじれ議会」になる。

結果が決まっていなかった西部コロラド州第3区で共和現職が勝利した。得票率が僅差だったため州法に基づき再集計を実施していた。現在の下院の議席構成は民主が218、共和が213、空席が4。

中間選挙を受け、民主が大統領と上下両院の多数派をいずれも占める「トリプルブルー」の一角が崩れた。2024年の次期大統領選をにらむ与野党は対決色が強まる公算が大きく、バイデン政権がめざす政策の実行力が弱まるおそれがある。

オバマ政権だった10年の中間選挙で民主は下院で多数派を失った。ねじれ議会となった米議会ではオバマ政権が打ち出した経済対策の法案が共和の反対で阻まれる事態に直面した。

バイデン政権は民主が上下院の多数派を占める現状でも、財政政策や気候変動対策などに反対する与党議員の造反で看板政策が滞るケースがあった。ねじれ議会で政策実現のハードルは高まり、24年の次期大統領選で民主候補に打撃となる可能性がある。

下院共和ではマッカーシー院内総務ら執行部と距離を置く保守強硬派「フリーダム・コーカス(自由議連)」が一定の影響力を持ちそうだ。中間選挙に息のかかった候補を擁立したトランプ前大統領を支持する議員も目立ち、党内で主導権争いが激しくなる事態もありうる。

上院(定数100)は民主を離党して無所属で活動すると表明したキルステン・シネマ議員を除いても、民主が50議席で多数派を維持し、共和は49議席となった。仮にシネマ氏が反対に回っても、上院議長を兼ねるハリス副大統領が1票を持つため上院では法案や政府高官らの人事案は可決できる。

中間選挙の事前予測では、歴史的なインフレの高止まりなどで民主が苦戦を強いられるとの見方が強かった。選挙分析に定評のある「クック・ポリティカル・リポート」は下院で20議席以上を失うと分析していたものの、民主が善戦し、共和は伸び悩んだ。

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前嶋和弘
上智大学総合グローバル学部 教授
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ひとこと解説

最も慎重でその意味では全てのメディアの指針となるAPが未集計分なども考慮し、下院の議席「確定」を打ったという内容です。最後の1議席はお騒がせの保守の現職議員のボーバート(コロラド州選出)で、再集計で議席を確保となりました。他社はすでに「共和党222議席、民主党213議席」をかなり前から出していました。昨日のあるウエビナーで私自身が「まだAPが出していないから」と「未定1」と説明したばかりでした。ところで難しいのは上院の方で、APは改選後は「民主党51、共和党49」。ただ先日のシネマの無党派宣言で別のところは「民主党50、共和党49、無党派1」。
2022年12月14日 11:10 (2022年12月14日 11:22更新) 』