DNI長官:露は弾薬不足に対処できそうもない

DNI長官:露は弾薬不足に対処できそうもない:東京の郊外より・・・:SSブログ
https://holyland.blog.ss-blog.jp/2022-12-07

『 来春の露の大規模反転攻勢はありそうもない

プーチンが戦闘の実態を把握しているか疑問

ウクライナ支配を一旦諦め、長期的目標に転換か

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12月3日、毎年恒例の「Reagan Defense Forum」で公開インタビューを受けた米国情報機関トップのAvril Haines 国家情報長官(DNI:Director of National Intelligence)が、不活発になりつつあるロシア軍のウクライナ侵略活動やプーチン大統領の状況について断片的ながら見解を披露し、ロシア軍の弾薬枯渇が急速に進んで国内補給調達見込みが厳しいことや、プーチン大統領が戦況実態を十分報告されていない疑念に言及しました

厳しい冬を迎えウクライナでのロシア軍活動が低下し、ウクライナ東部からのロシア軍撤退の動きが確認される状況ですが、ロシア軍が態勢を立て直して来春に反撃の機会をうかがっているのではとの見方もある中、米国情報機関を取りまとめる立場の国家情報長官DNIが、慎重に言葉を選びつつながらも相当に確信をもって踏み込んだ発言をしている印象なのでご紹介いたします

12月6日付米空軍協会web記事によれば、
NBC放送のAndrea Mitchel女史にからのインタビューを受ける形式で語ったAvril Haines 国家情報長官は・・・

ロシアの弾薬備蓄量

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●厳しい冬を迎え、ロシアとウクライナ両国は軍の再編・物資装備の補給モードに入っていると見られ、反転攻勢の準備とも言えるが、春を迎える頃にロシア軍が反転攻勢に出られるかついて情報機関は相当レベルで懐疑的であり、ウクライナ側についてはかなり楽観的である

●特にロシア軍の兵器や弾薬の在庫量が問題で、具体的な数量はこの場で言及できないが、ロシアの精密誘導兵器消費ペースはウクライナよりかなり早く厳しい状況で、ロシア軍需産業では消費分を補填できない状態にあると見ている

●このためロシアは他国からの弾薬調達に動いており、ロシア軍装備で使用できる弾薬を保有している北朝鮮、中国、イランに対し提供を求めたことが知られている。ただし多くの補給を得られた訳ではない模様だ

●同盟国とも協力して分析を進めている我々の関心事項の一つは、ロシアの弾薬備蓄量から、ウクライナ以外の紛争にどの程度弾薬を使用できる状態にあるかであり、通常兵器でのウクライナ以外での軍事オプションは大きく制限されるだろうとの見方もある

●イランはロシアへの無人機提供を否定していたが、最近では「戦争前に提供したものだ」と言い訳を始めている。ロシアはイランから別の精密誘導兵器を導入しようとしており、極めて憂慮すべき事態で注視している

プーチンはロシア軍の苦戦や窮状を把握しているか

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●プーチン大統領がロシア軍の状況や戦況の実態を把握しているのか、プーチンの怒りを恐れた部下からの虚飾に満ちたロシア軍に都合の良い報告しか受けていないのではないかとの疑問は、我々の関心事項であり、様々に議論されている。私が言えるのは、侵略後のロシア軍の苦戦にプーチンが驚いているということである

●プーチンはロシア軍の直面する問題を次第に認識する様になっていると考えるが、どの程度正確に全体像を把握しているかはよくわからない。弾薬の枯渇、士気低下、補給物資不足、兵站支援全般などなどの直面する課題についてだ

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●ただ、ロシア軍の厳しい現状を把握し始めていても、プーチンは「ウクライナ支配の奪還(retake control of Ukraine)」との目的を変えていないし、少なくとも我々は変化の証拠をつかんでいない。

●「ウクライナ支配の奪還」の意味するところは様々に解釈でき、プーチンは「ウクライナはロシアの主権エリアである」と言い続けているが、それが短期的な軍事作戦にどうつながっていくのか不明である。侵略開始当初の勢いがなく当初の目的達成が困難なことを認識する時が来て、目的縮小を受け入れることができるかわからない

●一時的に目標縮小をプーチンが受け入れても、時間を置いて、再び彼は当初の目的達成に挑むだろうと米国情報機関は考えている

中国の動きについて

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●中国の動きは2面性を持っている。引き続き中国はロシアを支援するための会議を催したり参加したり、国際社会でロシアの主張を拡散したり、様々な形での支援を行っている。
●しかし中国は、決定的な影響を与えうる軍事支援は行っておらず、支援はわずかなレベルである。我々は注意深く中国の動きを見ているが、プーチンによる核兵器使用を匂わせる発言の背景に中国がいるとの証拠は得ていない。ただ習近平の発言はプーチンに最も強く作用するだろうとも考えている

ウクライナのインフラ攻撃の影響

●ロシアによるエネルギーインフラ攻撃により、ウクライナは大きな打撃を受けているが、ウクライナ国民の士気を低下させるまでには至っていないし、ロシアと戦う意志に変化は見られない。

●ただし、ウクライナ経済は長期的に大きな打撃を受けることは間違いない

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会見の公式映像(約37分) https://youtu.be/ugDzwDC-I1E 

Haines Reagan3.jpg言葉を選んでの国家情報長官DNIの発言ですが、ロシア軍が今ウクライナ侵略を止めても、ロシア軍は当面何もできない状態にまでダメージを受けていると考えてよいレベルなのかもしれません。核兵器を除いては・・・

結果として、米軍や西側諸国が対中国により勢力を集中する事が出来ればよいのですが・・・

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2022-12-08 05:00 nice!(0) コメント(0)?』