習近平氏、7年ぶりにサウジ訪問 対米関係にくさび

習近平氏、7年ぶりにサウジ訪問 対米関係にくさび
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR06DLJ0W2A201C2000000/

『【北京=羽田野主】中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は7日、2016年1月以来約7年ぶりにサウジアラビアを訪問した。サルマン国王や実力者ムハンマド皇太子と会談し、石油取引の拡大を軸に両国の経済関係の強化などについて話し合う見通しだ。サウジはバイデン米政権との関係がぎくしゃくしており、くさびを打ち込む狙いがある。

中国共産党の機関紙、人民日報(電子版)は7日、習氏が同日にサウジの首都リヤドに到着したと伝えた。10日まで同国に滞在する。詳細は明らかになっていないものの、サウジ国営通信は両国が1100億サウジリヤル(約4兆円)相当の協定に調印する見通しだと報じた。

習氏はサウジ滞在中、湾岸協力会議(GCC)諸国との首脳会議や他のアラブ諸国を招いた首脳会議にも参加する予定だ。

習近平国家主席は10日までサウジアラビアに滞在する(2016年、中国・杭州でサウジのムハンマド氏㊧と握手する習氏)=ロイター

バイデン米政権と対立を深める習指導部はエネルギーの安定調達が課題になっている。石油輸出国機構(OPEC)の盟主であるサウジアラビアとの関係強化は特に重要だ。中国による石油の輸入先では、サウジが20年から2年連続で首位となった。

中国のエネルギー自給率は8割程度とされるが、石油に限れば3割前後で、しかも低下傾向にある。中国は30年ごろに米国を抜いて世界最大の石油消費国になるとの推計もある。

中東ではサウジが米国と緊密な関係を築き、イランは中国を重視してきた。中国がサウジを引き寄せれば中東全域で中国の影響力は高まりやすい。サウジは南アジアとアフリカの結節点でもある。

サウジにとって中国は輸出入両面で取引額の2割近くを占める最大の貿易相手国だ。サウジは石油関連が歳入の多くを占める石油依存型の経済構造からの脱却を目指している。水素などのクリーンエネルギーの生産や製造業の誘致など産業の多角化が柱で、中国企業の投資を軸にした中国マネーの流入を期待する。

中国とサウジは、欧米の民主主義とは一線を引く権威主義的な体制で、歩調を合わせやすい面もある。ともに米欧から人権問題で批判を受け、猛反発している。ウクライナに侵攻したロシアへの経済制裁に反対している点も同じだ。

中国はロシアと主導する地域協力組織「上海協力機構(SCO)」にサウジを引き込みたい考えだ。サウジも前向きで、すでに将来の加盟を視野に入れた「対話パートナー」となっている。首脳会談でオブザーバーや正式加盟に向けて前進するかも焦点になる。

米国・サウジ関係は歴史的に、サウジが原油を輸出し、米国は兵器を供給してきた。7月の首脳会談ではバイデン氏はサウジ側に原油の増産を求めた。OPECとロシアなど非加盟の産油国で構成するOPECプラスは一時、小幅増産で要請に応じた。

しかし11月以降、OPECプラスは日量200万バレルの大幅減産を続けており、バイデン政権との間で溝が深まった。米国とサウジの微妙な関係が続くなかで、習氏がサウジを訪問するかたちとなり、両国がどのような協力を打ち出すかが注目される。』

中国:中東原油の輸入路多ルート化構想が進展
https://oilgas-info.jogmec.go.jp/seminar_docs/1006627/1006641.html

 ※ .pdfのみで、情報提供。各自、DLして閲覧して。