ドイツ検察、国家転覆未遂で25人逮捕 議会襲撃を計画か

ドイツ検察、国家転覆未遂で25人逮捕 議会襲撃を計画か
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『【ベルリン=南毅郎】ドイツ連邦検察庁は7日、国家転覆を狙った容疑でテロ組織の構成員ら25人を逮捕したと発表した。極右の活動家などで武装集団を独自に立ち上げ、ドイツ連邦議会(下院)を襲撃する準備を進めていた疑いが高まった。同組織の全容解明に向け、ドイツ全土で大規模な一斉捜査に乗り出した。

逮捕されたのはテロ組織のメンバー22人と支持者3人。大半はドイツ国籍で、支持者の1人はロシア人だった。主犯格は「ハインリッヒ13世」を名乗る70代の男とみられており、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の元連邦議会議員も関与していた。

連邦検察庁によると、テロ組織はドイツ政府が「闇の政府」に支配されているという陰謀論を訴えていた。構成員の勧誘や射撃訓練に取り組み、連邦議会の襲撃を画策していたもようだ。警察や連邦軍の関係者を引き込もうとした疑いもある。

一連の捜査はベルリンやバイエルンなどドイツ全土のほか、イタリアやオーストリアにもおよんだ。3000人規模の警察部隊を動員し、家宅捜索は130カ所を超えた。テロ組織に関わった容疑者がさらにいるとみて捜査を急ぐ。

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伊藤さゆり
ニッセイ基礎研究所 経済研究部 研究理事
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ひとこと解説

ドイツメディアによると、今回の摘発の対象となった極右勢力ライスブルガー(帝国の市民)の構成員は全国に2万1000人。うち1割が陰謀論を信じ、現在のドイツ政府の正当性を否定、暴力的な方法も厭わず、ドイツ連邦共和国の消滅を求め、戦前のドイツ帝国の存続を信じる危険な存在という。

陰謀論を信じる人々はコロナ禍の間に勢いを増している。
ショルツ政権は発足から1年を迎えたが、ロシアによるウクライナ侵攻による経済・安全保障環境の急変への対応に追われ、エネルギー価格の高騰で経済は低迷、支持率は伸び悩む。

陰謀論の脅威が広がりやすい環境が続くことが気がかりだ。
2022年12月8日 8:13

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