米ジョージア州上院の決選投票、民主候補が勝利

米ジョージア州上院の決選投票、民主候補が勝利
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『【ワシントン=坂口幸裕】米南部ジョージア州の上院選の決選投票が6日に投開票された。米主要メディアによると、与党・民主党現職のラファエル・ウォーノック氏が当選を確実にした。トランプ前大統領が推薦した野党・共和党新人のハーシェル・ウォーカー氏を破り、上院で多数派を固めた民主が過半数となる51議席目を確保した。

11月8日に実施した中間選挙のジョージアの上院選で立候補した3人がいずれも当選に必要な過半数に届かず、州法に基づき上位2候補が決選投票に進んだ。ジョージア州によると、今回の決選投票では190万人近くが郵送を含む期日前投票を利用した。
ジョージア州によると、190万人近くが郵送を含む期日前投票を利用した=ロイター

中間選挙はこれまで、上院(定数100)で非改選を含め民主が現有の50議席、共和が49議席を確保。上院議長を兼ねるハリス副大統領が1票を持つ民主の多数派維持はすでに固めていたが、議会運営を円滑にするため最後となる1議席を上積みした。

現在17ある常任委員会の構成は議席数に比例して与野党に配分する慣例がある。同数だと法案や人事案を委員会で通すには原則として野党の協力が要る。下院で4年ぶりに過半数を奪還した共和は24年大統領選を見すえて攻勢を強める構えで、民主は上院でできるだけ安定した議会運営を進めたい思いがある。

今回の結果は2024年の次期大統領選の共和候補の指名争いに影響する可能性もある。先の上院選でトランプ氏の推薦候補が激戦州で相次ぎ敗れた。ジョージアでもトランプ氏の息のかかった候補が敗北し、次期大統領選への出馬を表明した同氏では戦えないとの見方が共和内で一段と強まりかねない。

トランプ氏は決選投票の応援でジョージア州には入らなかった。有権者の間で賛否が割れる同氏が現地に赴けば、無党派層が反発して民主候補に流れるのを懸念した判断とみられる。

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池上彰
ジャーナリスト・東京工業大学特命教授
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ひとこと解説

ジョージア州の上院選では、共和党候補は妊娠中絶反対を主張しながら、過去に女性の中絶費用を払っていた疑惑が持ち上がっていました。一方、民主党候補は、そのスキャンダルを利用することなく正攻法で選挙を戦っていました。そもそも候補者の質に違いがあったのです。そんな候補を推薦したのかという点でトランプ前大統領への批判は共和党内で高まるでしょう。ニューヨーク州の地裁でトランプ氏一族の企業に対して有罪評決も出ましたし、トランプ氏への逆風が強まっています。
2022年12月7日 13:06

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菅野幹雄
日本経済新聞社 上級論説委員/編集委員
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今後の展望

新任の米大統領に不利なデータが並ぶ中間選挙で、バイデン氏は与党の上院議席を「1」という最少数ながら、伸ばすことになりました。議会運営でこの1の差は大きく、上院奪還がならなかった野党共和党にとってもこの1は痛いです。
トランプ前大統領に「(民主党に勝つだけの)票を見つけろ」と恫喝されても応じなかった共和党のケンプ知事が大勝した州だけに、「トランプ印」の元NFL選手、ウォーカー氏でなければ、共和党候補が有利だった可能性も。いずれにせよトランプ陣営は今回の敗北のダメージを抑えようと奇妙な言い訳を探すでしょうし、それがますます脱トランプを加速しかねません。共和党の勢力争いが激化しそうです。
2022年12月7日 13:19

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白井さゆり
慶應義塾大学総合政策学部 教授
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ひとこと解説

議会ではねじれが生じましたが、民主党はかなり善戦しましたし、上院で過半数をとったことは重要です。高いインフレで市民の不満が高まる中、反民主主義的な行動への懸念が民主党支持につながったのだとと思いますが、バイデン政権が昨年のインフラ投資法、今年のインフレ削減法とChips Actの成立など実績を固めてきたことも影響したと思います。今後はなかなか下院で議案が成立しにくくなり新たな経済政策の実行が難しくなるかもしれません。一方で、インフレ率は今後2年間でさらに低下していくと思われます。景気は減速しつつありますが、消費や雇用は堅調です。2024年の大統領選の頃には経済状況は改善している可能性もあります
2022年12月7日 13:12

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