防衛費財源「まずは歳出改革」 経済・財政も安保の基盤

防衛費財源「まずは歳出改革」 経済・財政も安保の基盤
防衛を考える・有識者報告書(4)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA259DU0V21C22A1000000/

『政府の「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」がまとめた報告書は防衛力強化に充てる財源を提言した。「まずは歳出改革で捻出すべきだ」と求めた。経済力や財政状況も安全保障の基盤になるとの認識を強調した。

「経済財政のあり方」という章を設け、冒頭に「国力としての防衛力を強化するためにも経済力を強化する必要がある」と言及した。「有事に経済・金融システムにどのようなリスクが発生するのか、いかに最小化し守るのか検討しておくことが重要だ」と説いた。

財源に関しては「国債発行が前提となってはならない」と負担を将来に先送りすることを否定した。「今を生きる世代全体で分かちあうべきだ」と訴えた。増税する際には負担が偏らないよう幅広い税目が必要だと主張した。

具体的な税目には触れなかったものの、「2023年度予算編成・税制改正で成案を得て具体的な措置を速やかに実行に移すべきだ」と提起した。

「幅広い税目」の実現した例として2011年の東日本大震災がある。

歳出改革と増税を組み合わせて復興費用19兆円を賄った。復興債の発行に加え、償還財源に充てるため所得税を25年にわたって2.1%上乗せするなどして増税でおよそ10兆5000億円を確保した。歳出改革でも8兆5000億円程度を捻出した。

赤字国債への依存には慎重な考えを示した。有識者会議座長の佐々江賢一郎元外務次官は復興債のように将来の増税を前提に発行する「つなぎ国債」は「検討の対象になり得る」と言明した。

防衛力の拡大は経済への波及効果があるとの見解を示した。「先端技術開発や防衛産業の振興など経済力強化につなげられる糸口が複数ある」と指摘した。

米国ではインターネットや全地球測位システム(GPS)など安全保障分野の先端技術研究からイノベーションを生み出している。

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