米軍、新型爆撃機B21レイダーを公開へ 20年代半ば配備

米軍、新型爆撃機B21レイダーを公開へ 20年代半ば配備
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN02AHC0S2A201C2000000/

『【ワシントン=中村亮】米空軍と防衛大手ノースロップ・グラマンは2日、西部カリフォルニア州で第6世代の戦略爆撃機「B21レイダー(Raider)」を公開する。新型爆撃機の導入は約30年ぶりとなる。2020年代半ばの実戦配備を目指し、中国やロシアに対する抑止力を高める。

オースティン米国防長官はカリフォルニア州パームデールで開く記念式典に出席して演説する。B21レイダーはノースロップ・グラマンが15年に受注して開発し、23年に最初の飛行を計画する。同社は第6世代の爆撃機を公開するのは世界初と説明している。

通常兵器と核兵器をともに搭載可能だ。航続距離が長く、長射程の精密攻撃能力にも優れて世界のどこでも攻撃できるという。敵国の高度なミサイル防衛システムにも見つかりにくいステルス性を備える。ノースロップ・グラマンによると、現時点で高度なミサイル防衛を突破できるのは空軍が保有する爆撃機の1割にとどまる。

空軍は少なくともB21レイダーを100機調達する。米国内の空軍基地に配備し、必要に応じてインド太平洋地域や欧州に展開して中国やロシアへの抑止力を強化する見通しだ。中国は有事で大量のミサイルを使って敵軍の接近を防ぐ戦略をとるとされる。米軍にとってステルス性が一段と重要になる。

B21レイダーの開発は大国間競争の再来を印象づける。米軍事メディアによると、空軍が最後に導入した爆撃機は「B2スピリット(Spirit)」だ。旧ソ連と激しく対立した冷戦期に開発し、1988年に公開した。2001年以降のアフガニスタンやイラクでのテロとの戦いでは米軍が圧倒的な軍事力を誇り、新しい爆撃機は必要なかった。

レイダーの名称は第2次世界大戦中の1942年4月に米軍が実施した日本への奇襲攻撃に由来がある。ジェームズ・ドーリットル中佐が指揮する16機の爆撃機B25で実行し、作戦に参加した兵士80人は「ドーリットル・レイダーズ」と呼ばれた。奇襲攻撃は日本との戦争の勝利に向けた転換点の一つと位置づけられている。

空軍は2000を超える名称の候補からレイダーを選んだ。』