ロシアのインフラ攻撃、国連が「戦争犯罪」を調査

ロシアのインフラ攻撃、国連が「戦争犯罪」を調査
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR02E050S2A201C2000000/

『【フランクフルト=林英樹】国連の調査委員会は、ロシアによるウクライナのエネルギー関連施設など重要インフラへの攻撃が「戦争犯罪にあたるかどうか調べている」と明らかにした。委員の1人が2日、ロイター通信に答えた。ロシア軍がインフラを標的としたミサイル攻撃を激化させる恐れがあるとして、ウクライナ政府は警戒を強めている。

ロシア軍は2日未明、ミサイル攻撃でウクライナ南部ザポロジエ州のエネルギー施設などを破壊した。行政当局が「敵の目的は産業インフラと電力インフラの破壊で、火災が発生した」とSNS(交流サイト)のテレグラムに投稿した。

ウクライナ軍参謀本部は、ロシア軍が東部ドネツク州に戦力を割り当てる一方、ザポロジエ州の一部集落から撤退する動きを見せていると指摘。撤退の際、ウクライナ側の進軍速度を鈍らせる目的でインフラが破壊されている。

ウクライナのゼレンスキー大統領は11月30日、国内の約600万人が電気を使えていない状態だと明らかにした。国際法では、民間人や生活の要となるインフラを故意に攻撃することを禁じている。

欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は30日、ロシアの戦争犯罪を裁く専門の裁判所を、EU主導で設ける意向を示した。「ロシアは悲惨な罪を償わなければならない」と述べ、国連や国際社会の支援を求める考えだ。

一方、ロシア外務省は2日、同裁判所の設置に賛同したフランスに対し「憤慨している」と反発した。

ロシアの戦争犯罪をめぐっては、国際刑事裁判所(ICC)がすでに調査を進めているが、ロシアがICCに加盟していないため法的拘束力が疑問視されている。29日に開かれた主要7カ国(G7)法相会合では、戦争犯罪の証拠や法的要件に関する情報を共有するため、連絡窓口を各国に設けることで合意した。

【関連記事】

・ウクライナの電力支援 日米局長級が協議
・バイデン氏、ウクライナ停戦協議言及 ねじれ議会意識か
・ロシア、ウクライナ侵攻「作戦続く」 米の撤退要求拒否 』