中国のひとりあたりのGDPが11167ドルって、本当か

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 「宮崎正弘の国際情勢解題」 
    令和四年(2022)11月21日(月曜日)弐
       通巻第7530号  
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 中国のひとりあたりのGDPが11167ドルって、本当か
   国民の13%は一日5・5ドル(770円)以下で暮らしている
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 米国連邦議会下院は共和党が制した。次期下院議長に有力視されるケビン・マッカーシーは11月20日、FOXニュースの独占インタビューに答え、「議長になったら、『中国問題特別委員会』を設置し、さらに適格に(強硬に?)、中国問題に対応する」と述べた。
 マッカーシー議員は57歳、カリフォルニア州23区選出m「」当選五回。かの『赤狩り』のマッカーシーとは無関係でトランプ支援者。

 貿易速報(10月)によれば中国の対米輸出は12・6%の激減で470億ドルだった。九月も前年同月比で11・6%減だった。

 中国のジニ係数が0・382に改訂されたとか。IMFは2022年の中国のGDP成長栗を3・2%としているが、もう一度低い数字に訂正の必要がありそうだ。

 経済学者のアントニアオ・グラッセフォに依れば中国の地方在住の収入は@2611ドルで、なかには一日5・5ドル(770円)以下で暮らしている貧困層がある(ジェイムズタウン財団『チャイナ・ブリーフ』、22年11月18日号)
 都市人口は61%に膨張し、他方、国民の39%が田舎暮らし。国民一人あたりのGDPは11167ドルという統計になるが貧富の格差は拡大の一途だ。

 『財訊』は中国の負債はGDPの265%と見積もる(同紙、21年11月3日)。それでも低い数字だ。開発業者の20%が債務超過におちいっており、ローン残高が膨張している。

 地方政府の「融資平台」(LGFV)の債務は公式でも、4兆ドル(新華社21年12月17日)、ゴールドマンサックスは1100兆円以上とはじいた。LGFVの30%は破産の危機に瀕している。

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(読者の声1)ウクライナ戦争はウクライナ軍がポーランドにミサイルを撃ち込んだことで流れが変わったように思える。

 まず戦争を煽りまくっていた英国のメディアがおとなしくなった。次いでドイツメディアもトップニュースからウクライナが消えた。射程75キロ程度のS-300と明らかになっている以上、ロシアになすりつけるのは無理というもの。

 雪の舞うキエフに急遽飛んだ英国のスナク首相は停戦の説得にでもいったのだろうか。さらに今まではロシア側の主張はデマだフェイクだと切り捨ててきたのに、降伏したロシア兵をウクライナ軍が殺害したというロシア側の主張を検証するとまで書いている。 
 ロシアのミサイルが枯渇していると書いてきた欧米メディアは、ロシアがいきなり100発ものミサイルをウクライナに撃ち込んだことで前提条件が大きく狂ったのかもしれない。ミサイルの中には高価な核爆弾搭載可能なものもあった。

 アメリカのロシア制裁は抜け穴だらけで、9月までのロシアからの輸入は前年比50%程度と、対ロシア禁輸とは程遠い。オランダも表向きの制裁とは裏腹にあの手この手でロシアから輸入している。他国も第三国経由でロシアから輸入しているのが実情。欧州は軒並み氷点下、アメリカもテキサス州でさえ氷点下である。
 
 欧州各国のローカルニュースを読むと、いいろなことが見えてくる。イスラエルではアゼルバイジャンの大使館がシーア派の国として初めて開設されるという。1990年代のイラン旅行では、テヘランで数少ないまともなレストランで、ホメイニ師を身振りで批判していたのがアザリー(イランのアゼルバイジャン人)だった。言語はテュルク語系でシーア派、中央アジアの民族・宗教は複雑極まりない。

 ゴラン高原ではイスラエル軍の武器庫から何度も武器弾薬が盗まれているという。内通者がいるのは当然、レバノンのヒズボラに対するイランの武器支援も黙認、イスラエル軍を麻薬利権で懐柔したという説もある。

 軍隊は適度な敵がいないと予算削減の対象となりかねない。パレスチナの過激派幹部もパリでの豪邸生活のためには時々ロケット弾を撃っては存在感をアピールする。本当の宗教戦争なら血みどろの争いになるのに70年以上も馴れ合いで争っているようにも思える。
 パレスチナのヨルダン川西岸地区では野犬を捕まえれば報奨金が出ると、若者が長い棒で犬をめった打ちする動画。もともとイスラム圏では牧羊犬ではない野良犬はいじめ殺される対象でしかなかった。

 海外で民度が低いと思ったのはイランのカスピ海地方、ガキどもに石を投げられた。それでいてフランス語を流暢に話す人がいたり、パーレビ国王時代は貴族が威張っていたらしい。イランのデモは昔から盛んだが、パーレビ時代にはデモ隊にヘリから機銃掃射までしていて、ロシア帝国と相通じるものがある。
 
 カタールではいよいよサッカー・ワールドカップが開幕。トルコはUAE行きの路線で COVID-19 に関する隔離等の措置を中止。だれでも応援に行けることになった。英国のある航空会社は女性乗務員の制服でパンツスーツを取りやめ、LGBTQの問題で入国禁止になるのは避けたいということらしい。

 ポーランドでは選手団を乗せたカタール行きの旅客機に空軍の F-16 が護衛飛行。戦争中のウクライナの近隣諸国らしい対応だが野党は批判している。

 これから12月18日の決勝までは欧州はワールドカップ一色となる。その後はクリスマスと新年、ウクライナ戦争のことなど、しばらく忘れられるのかもしれない。

さてサウジアラビアのムハンマド皇太子が日本訪問予定をキャンセルとのニュース。インドネシア、ソウル、バンコクと飛び20日にはワールドカップ開会式出席のため、カタールのドーハ到着。ソウル~東京~バンコクならわかるが、ソウルからバンコクへ向かった時点で日本訪問はなかったのだろう。

 ソウルでは予想を上回る総額300億ドル規模の26件のプロジェクトに関する契約を結んだという。岸田内閣は大臣の相次ぐ辞任で支持率も低下、G20ではロシアや中国を非難するなど、ロシア・中国よりの姿勢が目立つサウジとしては、指導力に疑問符のつく岸田首相と会談する意味を見いだせなかったのかもしれない。

 イランでは天然ガス需要が予想外に増加し、国内の発電所が停止し、小規模な停電が発生。夏と冬の電力ピーク時にはトルクメニスタンとアゼルバイジャンから電力を購入、アルメニアには天然ガスを輸出し電力で輸入のバーター取引。さらに今回はロシアと電力網の接続を開始するという。

https://www.presstv.ir/Detail/2022/11/20/693081/Iran-electricity-grid-link-Russia-Mehrabian

 イランとロシアは無人機やカスピ海を経由しての鉄道輸送の本格化と結びつきが強まっているが、電力網の接続でさらに関係が深まるのだろう。イランは Instagram を禁止したかと思えば、イラン中央銀行はドル建て債権を販売するという。

昔から新聞には闇ドルレートが公表されていたが、公定レートとはかけ離れていた。現在は公定レートは非公式レートよりわずかに低いらしいが、イラン経済はよくわからないことが多い。
   (PB生、千葉)

(宮崎正弘のコメント)蒋介石時代の台湾でも闇レートが新聞に出てましたし、総統選の賭けの相場もでていました。ODDは欧米では合法ですが、当時の台湾では違法でした。しかも新聞は国民党の統制下にありました。

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