ロシア軍の攻勢が予想される冬が近づき、米政府内で戦争を望む文民が軍人と対立

ロシア軍の攻勢が予想される冬が近づき、米政府内で戦争を望む文民が軍人と対立 | 《櫻井ジャーナル》 – 楽天ブログ
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202211210000/

『ロシア軍はウクライナにおける新たな軍事作戦の準備を整え、ステップ(大草原)の地面が凍結して木々の葉が落ちるのを待っている。すでにT-90M戦車や防空システムS-400を含む兵器がドンバス周辺へ運ばれ、部分的動員で集められた兵士のうち約8万人はすでにドンバス入りし、そのうち5万人は戦闘に参加しているという。訓練中の約32万人も新作戦が始まる前には合流するはずだ。すでに45歳以上の男性を戦場に投入しているウォロディミル・ゼレンスキー政権は追い詰められている。

 こうした戦況を理解しているアメリカ統合参謀本部のマーク・ミリー議長はウクライナ軍がロシア軍に勝利することはないかもしれないと9日にニューヨークの経済クラブで発言​、冬が本格化する前にロシアとの交渉を始めるべきだと主張。​ジェイク・サリバン国家安全保障担当大統領補佐官など対ロシア戦争を推進してきたグループはミリー議長の意見に反対​していると伝えられている。

 9日にはこれまでロシアとの戦争を煽っていた​NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務局長がスカイ・ニュースのインタビューの中で「ロシアを過小評価するべきでない」と口にしている​。恫喝すればロシアは屈するといういう姿勢を貫いていた人物にしては慎重な発言だ。

 15日にはウクライナからS-300防空システム用の5V55Kミサイル2機がポーランドのプシェボドフへ飛来、2名が死亡したとされている。このミサイルの射程距離は75キロメートルで、ロシア軍が発射した可能性はゼロに近い。ウクライナ政府以外はその事実を認めた。

 ​ミリー議長は11月16日にもペンタゴンで開かれた記者会見でロシアとの交渉を始めるべきだと発言​している。外交的な解決を主張する軍人と核戦争を恐れるなと主張する「文民」がホワイトハウスで対立しているわけだ。

 ロシア軍は連日ウクライナの電力供給施設などをミサイルで破壊、ウクライナのエネルギー供給力は約半分に落ちているという。それだけのミサイル攻撃は彼らの用意したシナリオには書かれていないようで、アメリカのISW(戦争研究所)はロシア軍のミサイルが尽きると宣伝していた。

 この間違った「予測」を主張したISWは2007年、キンバリー・ケイガンによって創設されたネオコン系の組織。アメリカ中央軍、ISAF(国際治安支援部隊)司令官、そしてCIA長官を務めたデイビッド・ペトレイアスとキンバリーは親しい。

 ペトレイアスはオバマ政権で国務長官を務めたヒラリー・クリントンと親しく、ウクライナでの戦争継続を有力メディアで主張してきた人物で、ウクライナでの戦乱を煽っている。キンバリーの夫はフレデリック・ケイガン、その兄はロバート・ケイガン、ロバートの妻はビクトリア・ヌランドで、いずれもネオコンの中枢グループに属している。

 そして今年11月19日、キエフをイギリスのリシ・スナク首相が訪問、ゼレンスキー大統領に対し、防空システムを供与すると伝えた。これまでもイギリスの首相はウクライナ政権がロシア政府との話し合いへ傾くとキエフに乗り込み、戦闘を続けさせてきた。

 例えば、ウクライナの軍と親衛隊の壊滅が不可避の状態になった​4月には9日にボリス・ジョンソン首相がキエフを秘密裏に訪問、停戦交渉を止めさせた​。

 そして4月24日にはアメリカのアントニー・ブリンケン国務長官とロイド・オースチン国防長官がウクライナのキエフを極秘訪問してゼレンスキー大統領と3時間ほど会談、4月30日にはナンシー・ペロシ米下院議長が下院議員団を率いてウクライナを訪れてゼレンスキー大統領と会い、ウクライナへの「支援継続」を誓っている。ジョンソンは8月24日にもキエフを訪問した。

 サリバンなどジョー・バイデン政権の好戦派やウクライナ、ポーランド、バルト諸国などはロシアとの戦争へ向かおうとしているが、アメリカ軍や一部のNATO加盟国はそうした無謀なことをするべきでないと考えている。冬が到来してロシア軍が動き、NATO軍やアメリカ軍が動かなければウクライナの敗北は決定的になる可能性が高い。』