中国新築住宅、値下がり都市83%に拡大 政策効果限定的

中国新築住宅、値下がり都市83%に拡大 政策効果限定的
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM146MM0U2A111C2000000/

『【北京=川手伊織】中国国家統計局が16日発表した2022年10月の主要70都市の新築住宅価格動向によると、前月比で価格が下落したのは全体の83%にあたる58都市で、9月から4都市増えた。景気停滞で先行き不安が根強く、大都市を含めて住宅購入の需要が伸び悩んでいる。住宅ローン金利の引き下げなど政策効果は限定的だ。

前月比で上昇したのは10都市で、9月から5都市減った。横ばいは2都市だった。

都市の規模別で見ると、「1級都市」のマンション価格は平均で前月を0.1%下回った。省都クラスの「2級都市」は前月より0.3%低く、それ以下の「3級都市」も0.4%低下した。いずれも下落するのは2カ月連続だ。

取引価格が比較的自由で市場の需給を反映しやすい中古物件では、全体の89%に相当する62都市で価格が下落した。9月より1都市多かった。値上がりは5都市だった。

中国では新型コロナウイルスの感染封じ込めを狙う「ゼロコロナ」政策などで景気停滞が長引き、将来所得への不安が強まっている。昨年から続く不動産市場の調整も出口が見えないままで、マンションの値上がり期待がはげ落ちている。富裕層が資産形成を目的に住宅を購入する動きも弱まっているとみられる。

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白井さゆり
慶應義塾大学総合政策学部 教授
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ひとこと解説

世界各国の住宅市場をみますと、住宅価格の上昇率は減速しはじめており、インフレもあって実質住宅価格が下落している国は世界で増えています。

しかし、名目でみた住宅価格も低下しているところは中国本土と香港を除くとほとんどみられません。中国の住宅市場がかなり冷え込んでいることがわかります。

不動産開発業者の投資も前年比で下落していますし、住宅価格も中規模都市で低下していますし、住宅ローン需要は低迷しています。

中国人民銀行と銀行監督監督当局が銀行に不動産開発業者への融資を促しましたが、中国の抱える住宅問題の根本的な解決につながるのか注視しています。

2022年11月16日 12:09 』