ロシア軍ミサイル、ポーランド着弾2人死亡か AP報道

ロシア軍ミサイル、ポーランド着弾2人死亡か AP報道
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR15E8Q0V11C22A1000000/

 ※ ちょっとエライことになってきた…。

 ※ アメリカ及びNATOは、抑制的に動くだろうが…。

『【この記事のポイント】
・NATO加盟国のポーランド、首相が閣僚委員会を緊急招集
・バイデン米大統領はポーランドのドゥダ大統領と電話協議
・NATO加盟国は状況を懸念、ロシア国防省は報道を否定

【ロンドン=大西康平】AP通信は15日、米政府高官などの話として、ロシア軍によるウクライナへのミサイル攻撃が国境を越えて、隣接するポーランド東部の村に着弾し2人が死亡したと報じた。

ポーランドのモラウィエツキ首相は国家安全保障と防衛問題に関する閣僚委員会を緊急招集したと、同国の政府広報担当者のミュラー氏がツイッターで投稿した。

米ホワイトハウスは15日、バイデン大統領がポーランドのドゥダ大統領と電話協議したと発表した。ドゥダ氏がウクライナとの国境付近で起きた爆発に対する現時点での評価を説明した。バイデン氏はポーランドの調査を全面支援すると約束。米国による北大西洋条約機構(NATO)への鉄壁の関与を確認した。

ロシア国防省は報道を否定して「意図的な挑発行為である」としている。

ロシア軍は15日、首都キーウ(キエフ)をミサイルで攻撃した。東部ハリコフや北部ジトーミル郊外でも爆発があり、全土のインフラ施設などを狙った、従来と比べても大規模な攻撃があったとみられる。

ポーランドは北大西洋条約機構(NATO)加盟国で、加盟国の民間人がロシア軍の攻撃で死亡したとすれば、初めての事例になるとみられる。北大西洋条約の5条は一つの加盟国に対する攻撃をNATO全体への攻撃とみなし、加盟国は攻撃された国の防衛義務を負う集団的自衛権を定める。

ロイター通信によると、ポーランドは北大西洋条約の4条に基づく協議を要請する必要があるか検討しているとミュラー氏が明かしたという。第4条では、加盟国が領土保全や政治的独立が脅かされていると認めた時は、いつでも協議するとしている。NATO当局は「ポーランドでの爆発に関する報告を調査しており、同盟国であるポーランドと緊密に連携している」とした。

加盟国はポーランドの状況を憂慮している。ドイツのベーアボック外相は「私の思いはポーランドとともにあり、状況を注意深く監視している」とツイッターに投稿。チェコのフィアラ首相は「ポーランドへのミサイルの着弾が確認されれば、事態の激化に進展するだろう」と投稿した。

ウクライナへのミサイル攻撃については米欧側の非難が相次いでいた。英国のクレバリー外相は15日、「ウクライナの都市をミサイル攻撃で無慈悲に狙ったことは、プーチンの弱さをあらわにした」とツイッターに投稿した。

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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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ひとこと解説

ウクライナ戦争は新たな局面に。仮に着弾されたミサイルが確かにロシアのものと確認できれば、さて、NATOはどうするか。第三次世界大戦に突入するのか。現段階において可能性が低いが、戦争拡大の危険度がむしろ高くなっている。むろん、ロシアは二正面作戦には耐えられるとは思わない。不確実性が高まっているのは間違いない
2022年11月16日 8:29

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菅野幹雄
日本経済新聞社 上級論説委員/編集委員
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分析・考察

NATOは「爆発」といい、米国防総省は「確認できる情報はない」と慎重な態度を強調しています。事実なら歴史の節目として刻まれる重大な事態になりかねないからです。ロシア軍はウクライナに大規模なミサイル攻撃を実施したと伝えられます。その一つがNATO加盟国ポーランドの領土に着弾し、それが意図的な攻撃なら「ウクライナ戦争」はロシアとNATOの衝突という別次元に入る可能性があります。暴発だとしても実際に人命が奪われており、NATO側もロシアの仕業かどうか白黒をあいまいにできません。ロシアは「意図的な挑発行為だ」と否定していますが、バリ島のG20会議にいる西側首脳はどう反応するか。展開が気がかりです。
2022年11月16日 6:14 (2022年11月16日 8:13更新)

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赤川省吾
日本経済新聞社 欧州総局長
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ひとこと解説

いくつかの仮説が考えられます
①ロシアがNATOの防空システムを試した
ーー軍事施設ではないところをあえて狙った
②システムエラーなどでポーランド着弾
③ウクライナの防空システムでロシアのミサイルの軌道がずれた
いずれにせよロシアの仕業。2014年、ウクライナ東部でマレーシア航空機がロシア/親ロ派の誤射で撃墜されたことを彷彿させます。ただ「ロシアがNATOに宣戦布告」ではない。米国が抑制的なのは、世界大戦になるのを避けようという意図があるようにみえます。
領土が脅かされたNATO/EUはますます対ロ強硬に傾くでしょう。ロシアからエネルギー輸入を続ける日本も決断を迫られます。
2022年11月16日 6:58 (2022年11月16日 7:00更新)

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