ミャンマー合意履行遅れ「深い失望」 ASEAN声明案

ミャンマー合意履行遅れ「深い失望」 ASEAN声明案
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGS10BLJ0Q2A111C2000000/

『【プノンペン=井上航介】11日にカンボジアの首都プノンペンで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議の議長声明案が10日、判明した。2021年2月のクーデターで国軍が全権を掌握したミャンマーに対し、暴力停止など5項目の合意の履行遅れに「深い失望」を表明。弾道ミサイルなどの発射を繰り返す北朝鮮を非難した。

日本経済新聞が入手した声明案はA4の41ページで100項目を列挙する。

5項目の合意については「履行の進捗が不十分だ」と指摘。そのうえで「地域の平和と安定に向け、ASEANはミャンマーを支援する用意がある」と記し、国軍に改善を迫った。

5項目の合意とは①ミャンマーでの暴力停止②関係者間の建設的な対話③特使が対話プロセスを仲介④人道支援⑤特使がすべての関係者と面会――という内容だ。実現したのは不十分な形でのASEANの特使派遣くらいだ。21年4月にジャカルタで開いた首脳会議でまとめた。国軍トップのミンアウンフライン総司令官も出席していた。

北朝鮮の挑発行動は「憂慮すべき事態」と批判。「朝鮮半島の緊張の高まりは地域の平和と安定を脅かす」と記載した。北朝鮮は核実験を準備しているとされる。声明案の文言は、核実験への強い警戒も含んでいるもようだ。

声明案は、中国の海洋進出を巡る憂慮も表明。ベトナム、フィリピンなど一部のASEAN加盟国と中国が領有権を争う南シナ海については、中国による人工島造成などに触れ、地域の安定を損なうとの「懸念」を明記した。

ロシアが侵攻を続けるウクライナ情勢についても一部の意見として記述がある。食料、エネルギーの価格上昇という形で東南アジア諸国にも大きな打撃を与えており、最終的に声明に盛り込まれる可能性はある。』