バングラデシュ、IMFと45億ドル支援で実務者合意

バングラデシュ、IMFと45億ドル支援で実務者合意
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM09CIS0Z01C22A1000000/

『【ニューデリー=花田亮輔】国際通貨基金(IMF)は9日、バングラデシュと45億㌦(約6500億円)の金融支援で実務者による暫定合意に達したと発表した。南アジア各国はロシアによるウクライナ侵攻などを受け、足元で物価上昇に苦しむ。低地の広がるバングラデシュは気候変動による自然災害リスクも大きく、IMFからの支援によって経済の安定を図る。

IMFの代表団は10月から現地に入り、同国政府との協議を続けてきた。国際収支上の問題を抱える国を対象とした「拡大クレジットファシリティ」(ECF)や拡大信用供与(EFF)と呼ばれる複数の融資制度を活用し、3年半の期間で支援する。暫定合意を受けて、今後は理事会での承認をめざす。

IMFは9日の声明で「バングラデシュのパンデミック(世界的大流行)からの経済回復は、ロシアのウクライナ戦争によって妨げられた」と指摘した。バングラデシュでは新型コロナの発生で外貨獲得源である出稼ぎ労働者の送金が停滞し、2022年に入ってからはウクライナ危機に端を発したエネルギー高に直面している。9月の外貨準備高は364億ドルで、前月から約7%減った。直近のピークである21年8月と比べると24%減少した。

バングラデシュは現在、途上国のなかでも特に開発が遅れた後発発展途上国(LDC)と位置づけられている。IMFは今後の発展に向けて、民間投資の呼び込みや気候変動への耐性を向上させる構造改革などが重要だとも主張した。

南アジアではスリランカも足元で経済危機に陥り、9月にIMFと29億ドルの支援で実務者合意に達したと発表している。パキスタンでも物価上昇などが顕著で、洪水などによる深刻な被害に見舞われるなか、IMFなどからの支援で合意している。』