ウクライナ国防相「ロシア軍のヘルソン撤退に1週間」

ウクライナ国防相「ロシア軍のヘルソン撤退に1週間」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR10EFQ0Q2A111C2000000/

『【ドバイ=福冨隼太郎】ウクライナのレズニコフ国防相は10日、同国南部ヘルソン市からのロシア軍の撤退について「最低でも1週間はかかる」との見通しを示した。ロイター通信が報じた。ウクライナ軍は進軍を続けているが、奪還を慎重に進める姿勢も崩していない。

レズニコフ氏がロイター通信のインタビューに答えた。同氏はロシア軍がヘルソン周辺に4万人の部隊を展開していると指摘。「これらの部隊を1日や2日で撤退させるのは簡単ではない。最低でも1週間はかかるだろう」と語った。

ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は同日、ヘルソン市についてツイッターに「ロシアが死の街に変えたいと望んでいる」と投稿した。「(ロシア軍が)地雷など爆発物をアパートなどあらゆる場所に設置している」と指摘。撤退後も「ドニエプル川東岸から砲撃で街を破壊するつもりだ」とも警告した。

インタファクス通信によるとロシア軍は10日、ヘルソン州のドニエプル川西岸から部隊を東岸に移動させていると発表した。ウクライナ軍はヘルソン市に向けて進軍を続けているとみられ、ウクライナメディアは同日、同市北方に位置するミコライウ州のスニフリフカを奪還したと伝えた。同国のゼレンスキー大統領は同日夜のビデオ演説で「南部で41集落が解放された」と明らかにした。

ヘルソンの地元メディアは10日、ロシア軍がヘルソン市のテレビ局や電力施設を破壊していると報じた。通信障害も発生しているという。ロシア軍が撤退にあたってインフラの破壊を進めている可能性がある。

一方、英国のスナク首相は10日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話協議した。英政府によると地対空ミサイル1千発などの軍事支援を伝達した。ロイター通信によるとスペインのロブレス国防相も同日、ウクライナに防空システム2基を提供すると明らかにした。

ロシア軍は10月以降にミサイルや無人機を使ってウクライナの電力インフラへの攻撃を続けている。米国も地対空ミサイルシステムを提供しており、ウクライナは欧米の支援を得て防空能力の強化を急ぐ。英国は軍隊用の防寒キット2万5千着以上も提供する。

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