中間選挙の直前、バイデン政権が裏でウクライナで和平交渉を行っていると宣伝

中間選挙の直前、バイデン政権が裏でウクライナで和平交渉を行っていると宣伝 | 《櫻井ジャーナル》 – 楽天ブログ
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『アメリカで中間選挙の投票日が近づく中、ジョー・バイデン政権がウクライナでの和平交渉を裏で画策しているという話を​ワシントン・ポスト紙​や​ウォール・ストリート・ジャーナル紙​のような支配層の広報的な役割を果たしているメディアが伝えている。

 11月4日にキエフを突如訪問、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談し、4億ドルの新たな軍事援助を申し出た​ジェイク・サリバン国家安全保障補佐官​。その人物が数カ月のわたってロシア政府と秘密交渉を続けてきたとウォール・ストリート・ジャーナルは伝えている。CIAのサリバンはネオコンとしても知られ、バラク・オバマ、ジョー・バイデン、ヒラリー・クリントンと近い好戦派だ。

 秘密交渉を行ってきたとする情報が事実かどうかは不明だが、もし事実だとするならば、状況がアメリカにとって不利になったので時間稼ぎをしたいのだろう。これはアメリカの常套手段。2014年にウクライナの東部でキエフのクーデター体制とドンバスの反クーデター派が軍事衝突した際も西側は戦況が悪いと判断、ロシアを話し合いへ持ち込み、その間に戦闘の準備を進めた。そうした手口をウラジミル・プーチン政権は学び、話し合いの申し入れがあっても信用はしないはずだ。

 本ブログでは繰り返し書いてきたように、2月24日にロシア軍が軍事作戦を始めて以来、ゼレンスキー政権の内部には話し合いで解決しようという動きがあり、そもそもウクライナ国民の多くはロシアとの関係修復を望んでいた。だからこそ、関係修復を訴えていたゼレンスキーが大統領選挙で当選したのだ。

 ドンバスでの戦闘でウクライナの軍や親衛隊は4月に入ると壊滅必至の状態になり、ゼレンスキー政権はロシア政府と話し合う姿勢を見せている。それに対し、NATOの欧州連合軍最高司令官(SACEUR)を2013年5月から16年5月にかけて務めた​フィリップ・ブリードラブは核戦争への恐怖がプーチンに対する適切な対応を西側はとれないのだと4月7日に批判​、その2日後に​イギリスのボリス・ジョンソン首相はキエフを秘密裏に訪問、停戦交渉を止めさせている​。ジョンソン英首相は8月24日にもキエフを訪問、ロシアとの和平交渉を進める時間的な余裕はないと釘を刺した。

 4月24日にアメリカのアントニー・ブリンケン国務長官とロイド・オースチン国防長官がウクライナのキエフを極秘訪問、ゼレンスキー大統領と3時間ほど会談、さらなる軍事面や外交面の支援を約束したと伝えられている。そして4月30日、ナンシー・ペロシ米下院議長が下院議員団を率いてウクライナを訪問し、ゼレンスキー大統領に対してウクライナへの「支援継続」を誓い、戦争の継続を求める。

 アメリカのロイド・オースチン国防長官は5月13日にロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣に電話し、ウクライナの即時停戦を求めたと伝えられているが、その背景にはマリウポリにあるアゾフスタル製鉄所の問題があった。

 ここには内務省の親衛隊が住民を人質にして立てこもっていたが、それが限界に達していたのだ。親衛隊は5月16日に降伏、ゼレンスキー大統領は「撤退」と強弁していた。戦闘員が降伏すると知ったジョー・バイデン政権がオースチン長官に電話させ、「停戦交渉」を演出して敗北のイメージを弱めたかったのだろう。

 その後、NATO軍がロシア軍との戦闘で前に出てくる。アメリカ海兵隊の元情報将校でUNSCOM(国連大量破壊兵器廃棄特別委員会)の主任査察官を務めた​スコット・リッターが指摘​しているように、ウクライナ軍として戦わせるために相当数の兵士がNATO加盟国で軍事訓練を受け、最新兵器を扱えるように訓練されていた。ハリコフへの攻撃にはイギリスで訓練を受けていた部隊が投入されたと言われている。

 本当にバイデン政権がロシア政府と和平交渉を進める気があるなら、そう行動すればいい。ゼレンスキー大統領を説得する必要などない。命令すればいいだけのことである。ワシントン・ポスト紙やウォール・ストリート・ジャーナル紙の「報道」は選挙を意識したプロパガンダだろう。』