ネアンデルタールが歴史から消えた原因は?

北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:ネアンデルタールが歴史から消えた原因は?
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『約4万年前まで存在していた旧人類、ネアンデルタール人が絶滅した理由は諸説あるが、新たな研究によると、現生人類であるホモ・サピエンスと争いを繰り返していたわけではなく、性交するようになったことで滅んだ可能性があるという。

アフリカを除き、現代人のゲノム:独: Genom、英: genome, ジーノーム(DNA:デオキシリボ核酸 の文字列に残された遺伝情報、遺伝子記録 Genetic Records すべてを意味する)の約2%は実はネアンデルタール人のものだ。

それと対照的に、ネアンデルタール人の体でホモ・サピエンス現生人類の遺伝子は見つかっていない。

『PalaeoAnthropology』(2022年10月27日付)に掲載された研究論文によると、ネアンデルタール人は我々の祖先と性交することで、ただでさえ少なかった人口が減り、ついには絶滅してしまった可能性があるそうだ。  

ロンドン自然史博物館人類進化研究センターのクリス・ストリンガー教授は、「ホモ・サピエンスとネアンデルタール人の交流については、ここ数年でより複雑な状況が明らかになっています」と語り、ネアンデルタール人neanderthalensisがホモ・サピエンスHomo sapiensと定期的に性交していたなら、それによって人口が侵食され、絶滅にいたったのではと考えているという。

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6500万年前(白亜紀)、霊長類(サル目)が誕生し、およそ200万年前に人属(原人・ホモ・エレクトス:Homo erectus)が現れた。

その後、我々現生人類の先祖であるホモ・サピエンスはアフリカで進化し、 ネアンデルタール人とホモ・サピエンスは、約60万年前に共通の祖先から分岐して、それぞれ別の地域で進化してきたとされている。

ネアンデルタール人の化石はヨーロッパとアジアで発見され、遠くは南シベリアでも見つかっている。

彼らは少なくとも40万年そうした地域で過ごし、現在よりもずっと涼しい気候に適応してきたと考えられている。

人類の起源は、大きく二つの流れを辿(たど)り、アフリカ南部で生き残ったネアンデルタールと現生人類ホモサピエンスが出会って混雑、拡散し、その人種が現生人類の先祖とされるとの説が有力だ。

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ホモ・サピエンスが、かつてアフリカに存在した古いヒト科の祖先の直接の子孫なのか、それともアフリカ大陸で暮らしていた異なる集団が交雑して生まれた結果なのかどうか、今のところ不明だが、遺伝子のデータによるならば、約25万年前にホモ・サピエンスがアフリカから進出し始めたときに、ネアンデルタール人と初めて出会ったらしいことがわかっている。

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異なる両者の出会いが、やがて肉体関係を持つようになるまでの経緯は謎だが、それでもホモ・サピエンスがネアンデルタール人と子供を作ったことは、ネアルンデルタール人のゲノムが初めて解読されたときから知られている。

だが、両者が急接近したのは、最初の出会いからいきなりだったわけではない。むしろ約6万年前、私たちの祖先がより大規模な移住をするようになってからのことだ。

ネアンデルタール人の遺伝子を受け継いだ現生人類:ホモサピエンスであっても、ネアンデルタール人のミトコンドリアDNA(母からしか受け継がれない)は持っていない。

このことは、ネアンデルタール人の男性とホモ・サピエンスの女性とでしか子供を作れなかったということかもしれない。

だが両種が交わった結果生まれた男子は、女子よりも繁殖力が弱かったことをうかがわせる証拠もあるため、本当のところははっきりしない。

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ストリンガー教授(Chris Stringer:Centre for Human Evolution Research)らは、ネアンデルタール人はホモ・サピエンスと子供を作るようになったことで徐々に人口を減らし、くわえて環境が要因ですでに人口が少なく分散していたことも相まって、やがて衰退していったのではと推測している。

ただし現時点では、はっきりと結論を出せるだけの証拠はない。まだ、たくさんある仮説のなかの1つにすぎないのだ。

参照記事 参照記事 参照記事 過去ブログ:2022年10月ポーランドで中期更新世期の石器発見 2022年10月ノーベル生理学・医学賞のスバンテ・ペーボ博士と日本人 参考:アフリカを出た人類、どう全世界に広がったのか ホモ・サピエンスの旅路が見えてきた』