Amazon、新規採用を凍結 「普通ではない経済環境」

Amazon、新規採用を凍結 「普通ではない経済環境」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN035BU0T01C22A1000000/

『【シリコンバレー=佐藤浩実】米アマゾン・ドット・コムは3日、今後数カ月にわたって人材採用を凍結すると発表した。小売事業ではすでに採用活動を止めており、広告やクラウドコンピューティング事業にも拡大する。金融引き締めに伴う景気後退への警戒が強まるなかで、IT(情報技術)企業を中心に人件費を抑えるための雇用調整が広がっている。

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人材担当のベス・ガレッティ上級副社長が社員に送ったメモを公開した。新規採用の停止について「今後数カ月は続ける」とし、その後は事業の状況に応じて調整していく方針を示した。同氏は「普通ではないマクロ経済環境に直面しており、経済情勢を踏まえて採用や投資のバランスを取りたい」と説明した。

アマゾンの従業員は、採用凍結の対象ではない物流施設で働く人を含めて2022年9月末までの1年間で7万6000人増えた。採用の凍結が米国外にも及ぶかどうかは明らかにしていない。

アマゾンは10月にオフィスワーカーを中心にインターネット通販や店舗運営といった小売事業での採用凍結を決め、段階的に対象を広げてきた。10月27日に開いた7~9月期の決算会見でも、ブライアン・オルサブスキー最高財務責任者(CFO)がコスト削減に注力している点を強調していた。一部の製品やサービスは開発プロジェクトを中断した。

同社は10~12月期の売上高が1400億~1480億ドルの範囲になるとの予想を示している。前年同期と比べて2~8%のプラスにとどまり、成長の減速が目立ってきている。

事業環境の変調に伴い、採用凍結や人員削減を通じてコスト抑制を図る米企業は一段と増えている。11月3日にはオンライン決済大手のストライプが従業員の14%にあたる1100人規模の人員削減を明らかにしたほか、ライドシェア大手のリフトも従業員の13%を解雇すると公表した。

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蛯原健
リブライトパートナーズ 代表パートナー
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別の視点

発表原文を読むと増分、つまり補充分の採用は除く新規純増分の採用をストップとの事。この外部環境からしてまた既に大手テック企業各社軒並みレイオフも発表されているなかでは、これはむしろ御の字ではなかろうか。もともと同社社風は何事にもディシプリンが効いている事は有名であり人材余剰が他ビッグテックより相対的に少ないという事もあろうと推量される。一方これはスタッフ部門の話であるがライン部門の最前線、ドライバー及び倉庫物流ワーカーに関しては人件費高騰と採用難が日増しに厳しくなっており今後仮にレイオフするにしてもカムバック採用の困難性も想像され景気弾力性が阻害されている点が同社にとって大きな頭痛の種だろう。
2022年11月4日 9:19

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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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ひとこと解説

この先の景気動向をみると、急に冷え込む可能性が高い。世界経済はジェットコースターに載っているような感じ。とくに、コロナ禍により、G7やG20を中心にポリシーメーカーの落ち着いた会合が少なくなり、政策協調がなされていない。各国はそれぞれ国内の事情を優先にして政策を打っているが、結局、世界経済が均衡しない。そうすると、Amazonのようなグローバル企業はこっちでは伸びるが、向こうでは落ち込むという難局に陥る。今の国際マーケットでは、安定して成長していくのは実に難しい
2022年11月4日 7:33』