韓国・梨泰院のハロウィン圧死事故、韓国人の「お国柄」が原因の一つか

韓国・梨泰院のハロウィン圧死事故、韓国人の「お国柄」が原因の一つか
https://news.yahoo.co.jp/articles/7f59adeed7243833c76133b3c9557dc312c032a7?page=1

『羽田 真代のプロフィール

羽田 真代(はだ・まよ)

ビジネスライター。同志社大学卒業後、日本企業にて4年間勤務。2014年に、単身韓国・ソウルに渡り、日本と韓国の情勢について研究。韓国企業で勤務する傍ら、ビジネスライターとしても執筆活動を行っている。』この人かな…。( https://jbpress.ismedia.jp/search/author/%E7%BE%BD%E7%94%B0+%E7%9C%9F%E4%BB%A3 )

 ※ 『1956年 1月:新潟県弥彦村の神社で行われた餅まきで124人死亡

1983年 6月:阪神甲子園球場で開かれたアイドル野球大会で1人死亡

1990年 1月:大阪市北区のライブハウスで1人死亡、約30人が倒れる

1995年11月:北九州市のエスカレーターで、後ろ向きに転倒して将棋倒しになり、1人死亡、5人が軽傷

2001年 7月:兵庫県明石市の花火大会で11人死亡、183人重軽傷』

 ※ 新潟県弥彦村の餅まき、阪神甲子園球場のアイドル野球大会、大阪市北区のライブハウス、北九州市のエスカレーター、兵庫県明石市の花火大会…。なるほど…。

『10月29日深夜、ハロウィーンの人出でにぎわう韓国・ソウルの梨泰院(イテウォン)地区で、人並みに押しつぶされて154人が亡くなるという事故が起きた。転ぶ人、意識を失う人、負傷者が出る中でも人々は前進を続けたという。韓国では、今回の事故は「人災」だと、尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権を責める声も出始めている。コロナ前にハロウィーン見物のため現場を訪れたことがある筆者は、事故への対応や事故の起き方そのものにも韓国の国民性を感じたという。もし日本だったら、この事故は違う展開になっていたのではないか。(ビジネスライター 羽田真代)

● 梨泰院で群衆の雪崩事故、 154人が犠牲に

 韓国でまた痛ましい事故が起こった。ソウル・梨泰院で群衆雪崩が起き、20代・30代を中心に多くの若者が命を落としたのだ。事故が発生したのは10月29日。筆者がこのことを知ったのは、30日に日付が変わってすぐのことだった。そのとき見たニュース記事には「将棋倒しで50人心肺停止か」と書かれていた。

 将棋倒しで50人も心肺停止だなんて、にわかに信じ難い。事実を確かめるためにSNSで現場の様子を検索してみた。すると、ぐったりと倒れている人の姿や、狭い通りのあちらこちらで心肺蘇生が施されている様子が次から次へと出てくるではないか。映像を見てようやくニュースが本当なのだと確信した。

 30日の朝、起床して最新のニュースを見てみると、死者数は149人に増えていた。同日の夜には死者が154人(女性が98人、男性が56人)、負傷者が149人(うち33人が重傷)、死亡した中には日本人女性2人も含まれていることが分かった。身分証を携帯していない被害者も多く、身元確認に時間を要したようだ。

 韓国で多くの若者の命を失った事故は、2014年のセウォル号の沈没事故以来だ。このときは韓国の学生らを中心に304人が死亡し、142人が負傷した。その他、韓国で過去に大勢の人が死亡した事故は次の通りである。

1993年10月:西海フェリー号沈没事故 <292人死亡>
1994年10月:聖水(ソンス)大橋崩壊事故 <32人死亡、17人負傷>
1995年 6月:三豊(サンプン)百貨店崩壊事故 <502人死亡、937人負傷>
2003年 2月:大邱(テグ)地下鉄放火事件 <192人死亡、151人負傷> 』

『● コロナ禍始まって以来、初のノーマスクイベント

 今回のハロウィーンイベントは、新型コロナウイルスが拡散してから初のソーシャルディスタンス規制なし、ノーマスクであったことから、開催前からメディアも浮き足立った報道をしていた。規制、規制で行動に制限をかけられていた若者たちにとっては、ようやく政府公認、堂々と騒ぐことができるとあって、楽しみで仕方なかっただろう。

 筆者もコロナ禍前に、梨泰院のハロウィーン見たさに現場を訪れたことがある。事故当時は10万人程度集まっていたようだ。事前に警察は「金曜日から日曜日にかけて10万人近い人が梨泰院に集まると予想しており、そのために警察官を200人(主に麻薬取り締まり担当)以上配置する」と発表していたから、ある程度予想通りの人出であり、警備の準備もしていたことになる。

● 日本でも韓国でも 群衆雪崩事故は起きているが……

 この梨泰院の事故を受けて、日本では韓国の危機管理能力の低さや知識不足を否定する声を聞く。「日本ではこんな事故は起きない」「今回の事故もセウォル号も人災だ」と言い切る意見まであるほどだ。

 だが、過去にさかのぼれば日本でも同じような群衆雪崩が起き、多くの犠牲者を出してきた。

1956年 1月:新潟県弥彦村の神社で行われた餅まきで124人死亡
1983年 6月:阪神甲子園球場で開かれたアイドル野球大会で1人死亡
1990年 1月:大阪市北区のライブハウスで1人死亡、約30人が倒れる
1995年11月:北九州市のエスカレーターで、後ろ向きに転倒して将棋倒しになり、1人死亡、5人が軽傷
2001年 7月:兵庫県明石市の花火大会で11人死亡、183人重軽傷

 現代の日本が韓国ほど群衆雪崩を起こしていないのは、過去の教訓を生かして警備体制をしっかりと敷いているからだ。だが、過去に事故や事件を幾度となく経験した日本であっても、同じような惨事を招くことだってある。結局は人間の行うことだ。完璧などあり得ない。』

『● 日本人と韓国人、 有事の時に国民性の違いが出る?

 ただ筆者も、日本人と韓国人とを比較すると、危機管理能力も知識の豊富さも韓国人より日本人の方が勝っていると思う。それは、日本が韓国よりも先に発展したことにより、韓国よりも多くの経験値とデータを有しているからだろう。

 事故発生直後、韓国の警察は「今すぐに帰宅してください」と人々に向かってアナウンスしたそうだ。だが、このようにアナウンスしては混乱を招くだけである。日本の警察であれば、人が殺到しないよう順々に帰宅を促したのではないかと思えてならない。このような細かい点が、日本と韓国では明らかに異なるのだ。

 それに日本は災害大国だ。ありとあらゆる事態に備えてマニュアル化されている。一方、韓国はそうではない。韓国では事故・事件が起こった際、悲しみを糧に教訓を得るのは被害者遺族のみで、国は都度目立った対策を取ってこなかった。梨泰院で起こった事故よりも小さな規模の事故は日々韓国の至る所で起こっている。梨泰院事故の要因のひとつとして、道の傾斜が挙げられているが、韓国の道路というものは元々傾斜や高低差がひどく、体のバランスが保ちづらい場所が少なくないのだ。これまで政府は道路の改善に取り組んでこなかったし、梨泰院の事故を経験したからといって直ちに対策を取ることもないだろう。

 また、日本は良くも悪くも慎重な国民性だ。「とりあえずやってみよう。やってみて駄目なら方法を変えればよいだけだ」と考える韓国とは違う。このような国民性も、事故・事件の程度の差を生むのだと思う。

● 韓国では 「人を押して前に進む」が日常的

 加えて、日頃から韓国には人を押して先に進もうとする習性がある。梨泰院の事故を見て筆者が思い出したのは、韓国の通勤・退勤ラッシュだった。筆者は何年もこれに巻き込まれている。

 韓国では、車両の出入り口付近にいる人が乗り降りする人に対して配慮するということは基本的に「ない」。日本であれば下車する人のために、出入り口にいる人もいったん車両から降りるが、韓国では人を押して降りるのが普通だ。このとき、出入り口付近にいる人が外に押し出されることはある。

 人が密集したところに行けば、必ず後ろから押される。だから、それに負けじと押し返す。梨泰院で事故が起こったときも、同じような力が現場に居合わせた人それぞれに作用していたはずだ。そこに「下り坂」という要因が加わり、道路の狭さが加わり、逆行する人の力まで加われば、群衆雪崩が起こってもまったく不思議はない。

 実際、5人の男性が後ろからわざと押していたという目撃談もあるから、必要以上の力が加わっていたのは確かだろう。』

『● 心肺蘇生ができる人が多いのは 兵役の副産物

 筆者が梨泰院の事故の映像を見てひとつ感心したのは、意識がない人に対して心肺蘇生法を試みる一般人が多かったことだ。韓国には徴兵があり、そこで蘇生法について学ぶから、いざというときに役に立つ。

 仮に日本で同様の事故が起こったとき、日本人のうちどれだけの人が蘇生に加われるだろう?北朝鮮によるミサイル問題など、日本だってどんな有事が起こるか分からない。我々もいざというときに実践で使えるよう、蘇生方法を学んでおいてもいいのかもしれない。

 一方で、梨泰院では蘇生を施す人の傍らで酒を飲んだり踊ったりする人がいたことが物議を醸している。また、道路は不法駐車の車が多く、救急車の立ち入りに苦労したという話も出ている。韓国人のマナーを大きく見直す時が来たのかもしれない。

● セウォル号事件後の朴元大統領のように 尹大統領に危機が迫る可能性も

 今回のハロウィーンイベントには10万人もの人が集まった。2017年のイベントはこの2倍、20万人がいたという。このとき警察は4600人配置され、警察による一方通行の誘導や、道路車両統制、地下鉄駅の無停車通過など、さまざまな対策が取られていた。だから、今回の事故は「人災」だと、保守・尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権を責める声が高まっている。

 同じ保守政権下で起きたセウォル号の沈没事故では、朴槿恵(パク・クネ)元大統領が退陣へと追いやられた。現政権を否定する声が鳴りやまなければ、尹大統領も先人と同じ道をたどることになるかもしれない。』