中国、宇宙基地の基本構造完成 米国に対抗

中国、宇宙基地の基本構造完成 米国に対抗
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『【上海=多部田俊輔】中国有人宇宙プロジェクト弁公室によると、10月31日に打ち上げた宇宙実験施設「夢天」と建設中の宇宙ステーション「天宮」が11月1日午前にドッキングし、天宮の基本構造が完成した。中国独自の宇宙ステーションを運営することで米国に対抗できる「宇宙強国」をめざす。

夢天がドッキングしたのは、天宮の基幹施設「天和」。夢天は31日午後に海南省の文昌宇宙発射場から打ち上げられた。天和に滞在している宇宙飛行士が夢天に移動して、物理学などの研究に利用するとしている。

中国は2021年に宇宙ステーションの建設に着手した。今回の基本構造の完成を経て、11月をめどに宇宙補給船、12月をめどに有人宇宙船をそれぞれ打ち上げ、天宮にドッキング。宇宙ステーションを完成させて、稼働に入る見通し。

日米欧とカナダ、ロシアが参加する国際宇宙ステーション(ISS)は24年に退役する予定だったが、米国は30年までの延長を各国に要請している。一方、ロシアは24年以降に離脱する意向を示しており、中国の独自の宇宙ステーションの存在感が高まる可能性もある。
12年に発足した習近平(シー・ジンピン)指導部は13年に月面探査機の着陸に成功。19年には世界で初めて月裏側に探査機を着陸させた。5年前の共産党大会前後から「宇宙強国」になることを目標に掲げ、21年に天宮の基幹施設「天和」を打ち上げ、天宮の建設に着手した。

習指導部は10月に開催された5年に1度の共産党大会を経て、異例の3期目に入った。今回の宇宙ステーションの基本構造の完成によって国威発揚を狙うとともに、自らの権威を高めることをめざす。

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