ロシアの穀物合意停止、安保理で相次ぎ非難

ロシアの穀物合意停止、安保理で相次ぎ非難
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN31CHG0R31C22A0000000/

『【ニューヨーク=吉田圭織】ウクライナ産穀物の輸出を再開する合意の履行をロシアが一方的に停止したことを受け、国連の安全保障理事会で10月31日、米欧の理事国を中心に非難が相次いだ。国連の代表らは「穀物輸出の取り組みには軍用船舶は関わっていない」と指摘し、合意継続を呼びかけた。

安保理会合はロシアが開催を要請した。ロシアは占領する南部クリミア半島セバストポリの軍港で、ウクライナ軍が多数の無人機を使い「テロ行為」に及んだと主張している。ロシアのネベンジャ国連大使は「テロ行為は合意を弱体化させるのが狙いだ。ウクライナは穀物回廊を軍事目的に利用している」と述べた。

一方、フランスのドリビエール国連大使は「この数週間、ロシアは合意停止の口実を探していた」と批判した。英国のウッドワード国連大使は「ウクライナの海域を違法に支配し、ウクライナの町を攻撃しているのはロシアの黒海艦隊のほうだ」と強調した。

国連人道問題調整室(OCHA)のグリフィス室長(事務次長)は会合で「(ロシアは)貨物船が軍事利用されたと主張している。だが攻撃が起こったとされる29日には貨物船は一つもなかった」と話した。同時に「ロシアからは合意脱退ではなく、一時的な停止だとの説明を受けている」と語った。

穀物合意の協定は11月19日に期限切れとなる。国連貿易開発会議(UNCTAD)のグリンスパン事務局長は「全ての関係国に合意を再開し、延長に向けた努力を尽くすよう求める」と訴えた。』