ロシア、キーウなどでインフラ攻撃 停電・断水広がる

ロシア、キーウなどでインフラ攻撃 停電・断水広がる
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR31D2Q0R31C22A0000000/

『【イスタンブール=木寺もも子】ロシア軍は31日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を含む各地をミサイルやドローンなどで攻撃した。ウクライナのシュミハリ首相によると10州が標的になり、計18のインフラ施設が被害を受けて停電や断水が広がった。隣国のモルドバにも迎撃されたミサイルの破片が落下した。

ウクライナ軍は50発超のミサイルのうち44発を撃墜したとしている。キーウのクリチコ市長によると、35万世帯が停電し、全体の8割の世帯が断水した。一部は復旧したが、クリチコ氏は同日夜も27万世帯で停電、4割の世帯で断水が続いていると明らかにした。別の当局者によると、中部クレメンチュクの水力発電所も攻撃を受けたという。

ロシア国防省は31日、過去24時間にウクライナの軍やエネルギー関連施設を精密誘導兵器で攻撃し、「すべての目標を破壊した」と発表した。

ウクライナの隣国モルドバ北部の村にも、ウクライナ側が迎撃したミサイルが落下した。死傷者はなかった。モルドバ外務省は「ミサイル攻撃によって安全保障リスクが増している」として駐在するロシア大使に抗議した。ロシアの外交官1人を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」に指定し、退去を求めたことも明らかにした。

ロシアは10月8日にロシア本土とウクライナ南部クリミア半島をつなぐ橋が爆発して以降、ウクライナの電力インフラへの攻撃を続けている。ウクライナ側によると、発電能力の半分程度が失われ、電力不足が深刻になっている。

一方、ロシアが一方的に合意の停止を表明した黒海の穀物輸出回廊では、31日も貨物船が航行した。ウクライナの発表によると、12隻がウクライナを出港した。ロシア、ウクライナ、トルコ、国連の4者がトルコ・イスタンブールに設置した調整センターでは、ロシアを除く3者がこの日の貨物船の航行計画で合意した。ロシア側にも通知された。

これに対し、ロシア国防相は31日夜の声明で、自国が参加を停止した穀物合意に基づく貨物船の回廊通過は「受け入れられない」と反発した。

【関連記事】

・ロシアの穀物合意停止、安保理で相次ぎ非難
・ウクライナ支援「削れば事態悪化」 国連難民高等弁務官 』