サウジ・エネルギー相、米の石油放出は「市場操作」

サウジ・エネルギー相、米の石油放出は「市場操作」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR25DSR0V21C22A0000000/

『【リヤド=福冨隼太郎】サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は25日、米国が戦略石油備蓄を放出すると決めたことを念頭に「市場を操作している」と批判した。エネルギーをめぐる米国との関係については「我々はより成熟した国になる」と語った。首都リヤドで開かれた国際投資会議で語った。

アブドルアジズ氏は「(石油備蓄の放出は)供給不足を緩和することが本来の目的のはずなのに、市場を操作するメカニズムとして利用している者がいる」と、バイデン米政権の決定を暗に批判。「緊急用の石油の備蓄を失い、今後数カ月で痛みを伴うだろう」と指摘した。

サウジが主導する石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどで構成する「OPECプラス」は5日、11月に原油を日量200万バレル減産すると決めた。アブドルアジズ氏は決定について、ウクライナ情勢など不測の事態で世界の原油供給が低下した場合に予備能力を確保するためだと説明。「生産能力が不足すれば大きな代償を払う」と強調した。

OPECプラスの減産決定を受けてバイデン政権は18日、ガソリン価格の抑制へ石油の戦略備蓄を12月に1500万バレル放出すると発表した。追加措置の可能性も示唆する。バイデン政権はサウジとの関係を見直す考えも示している。

サウジはOPECプラスの決定について「石油市場の需給バランス維持を考慮している」と説明してきた。アラブ首長国連邦(UAE)やクウェートなど他の親米アラブ諸国もサウジを支持する考えを示している。

リヤドでは25日、6回目となる国際投資会議「フューチャー・インベストメント・イニシアチブ(FII)」が開幕した。アラブメディアによると国内外の投資家や企業経営者ら約7千人が出席するという。』