【記者解説】英トラス首相 党首辞任表明 後任はどうなる?

【記者解説】英トラス首相 党首辞任表明 後任はどうなる?
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221021/k10013865931000.html

『イギリスのトラス首相は20日、与党・保守党の党首を辞任する考えを明らかにしました。そのうえで来週、党首選挙を行い、次の党首が決まり次第、首相も辞任することを明らかにしました。

イギリス国内での受け止めや、後任はどうなるのか、ロンドン支局の松崎浩子記者の解説です。
Q.イギリス国内の受け止めは?
ロンドンの町で話を聞いたところ「驚きはない」とか「辞めるのは必然だった」といった冷めた声が多く聞かれました。

イギリスではインフレ率が10%を超える記録的な水準となっていて、国民の多くが生活必需品の値上がりなどによって家計を圧迫されています。

そうした状況にトラス政権が具体的な対策をほとんど打つことができず、退陣する形となったことを受け、政治に対する憤りや不信感が広がっていると感じます。

Q.後任を決める保守党の党首選挙はどうなる?

立候補には下院議員100人の推薦を得る必要がありますが、前回は20人だったためハードルが大幅に高くなりました。

これは候補者の乱立を防ぎ政治的な空白の期間を極力短くする狙いもあると見られます。

保守党の下院議員は357人のため、立候補できるのは最大3人までということになります。
地元メディアでは、有力候補として前回の党首選挙にも立候補したスナク元財務相と下院のモーダント院内総務の名前が取り沙汰されているほか、いわば「台風の目」としてジョンソン前首相の動向が注目されています。

ジョンソン氏は国民の間でも支持する声が根強くあり、早くも複数の議員が支持を表明しています。

保守党にとっては支持率調査で野党・労働党に大きく引き離されているなか、窮地から抜け出すための起死回生の一手になるという期待があります。

その一方で、相次ぐ不祥事を受けて先月辞任したばかりのジョンソン氏に対して、議員の間では抵抗感があるのも事実で、100人の推薦人を集められるかどうかが焦点となります。

イギリスの新しい首相は、事実上、1週間後には決まる見通しです。

ただ、国民の多くは「誰がなるか」よりも「何をしてくれるのか」と、冷静に党首選挙の行方を注視しています。』