中国の借地権は、実は切れた後の処理を決めていない。

中国の借地権は、実は切れた後の処理を決めていない。 : 机上空間
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『中国は共産国なので、基本的に土地は全て国家のモノです。それなのに、地価が高騰したバブル期の日本も真っ青なくらい高値で不動産が取引されています。それは、地方自治体が管理する土地を70年などの期間を設けて、借地権を売り出しているので、そこまで不動産が高騰します。実際、宅地開発をする場合、売値の半分は自治体の収入になる為、まったく需要が見込めないような土地でも、無理やり不動産開発をしてきました。例えば、最近、中国では毎年のように洪水で、街が水没していますが、大概の場合、王朝の時代から、大河が氾濫した時に、水を逃がす遊水地として、わざと残しておいた水はけの悪い土地を、埋め立てて街を作った事に原因があります。

自治体も土地に借地権を付けて、不動産ディベロッパーに売れば、それだけ安定した税収が入るので、マッチポンプで、本来は居住に適していないような土地を売り出しました。それゆえ、中国のGDPは、急上昇したのです。また、中国のGDPは、中国に工場を作って、生産している外資企業の生み出した価値も、合算されているので、「世界第二位」と言っても、その内実は、案外と張り子の虎です。そして、容易に想像できますが、いわゆる借金部分がGDPに占める比率が異様に高いのです。取引が成立した時点で、販売価格がGDPに加算されますが、実際の支払い完了は数十年後です。人口が多いのに、購買力が弱いのは、一部の超金持ちを除いて、不動産ローンの返済に若い時から一生を費やされるからです。中国では家がないと、嫁が迎えられないので、それこそ三食を削る勢いのギリギリのローンを組むので、余計な出費ができないのです。

さて、借地である以上、設定された期間が切れれば、その土地に何が建っていようが国に返還しないとならないのですが、実は、その内容は曖昧な規定しかありません。その時になってみないと、強制的に土地を返還させられるのか、それとも追加の代金を支払う事で延長できるのか、はっきりとした規則が無いのですね。つまり、「その時」の行政の判断次第です。そして、中華人民共和国ができてから、73年程度ですので、不動産開発が事業として成立してから、この借地権切れを迎えた土地は、殆ど無いという事になります。つまり、これから、ボコボコ問題が噴出してくる話なのです。

中国の行政ですから、土地の上に何が建っていようと、土地が高く他所に高い借地権で売却できるとなれば、強制的に建物を排除して売るかも知れません。もちろん、借地権切れなので、ウワモノの建物に対する保証なんてものがあるかどうか怪しいものです。実際、北京の近くで、別荘地として一度販売された土地が、恐らく利権の絡む行政の都合で、いきなり立ち退きを強制執行され、私有の建物を撤去された例もあります。どういうイキサツであろうと、そこの行政が「こうだ」と言えば、強制できるのが中国の地方自治です。そういう事が、これから中国の全土で起きる可能性があります。

実際に問題が発生してから、法整備が進む可能性もありますが、土地は高額で取引されるので、恐らくは法律と関係無く、自治体の恣意的な判断で、最も税収が増える方法で、処置が決まると思われます。ある人は、土地から追い出され、ある人は、追加で70年の居住が認められ、ある人は、借地料の更新料を取られて、それはケース・バイ・ケースで決まるのではないかと。一生かけてローンを組んで、手に入れた我が家から、出て行けと言われた時に、全体の大多数を占める人民が、どう反応するかも、中国の抱える不安要素です。 』