側近登用狙う習氏 4期目視野、後継不在か

側近登用狙う習氏 4期目視野、後継不在か―中国共産党指導部人事
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022101800660&g=int

『【北京時事】16日に開幕した中国共産党大会では、最高指導部を構成する政治局常務委員(現在7人)の人事が焦点となる。習近平総書記(国家主席)は自身の3期目入りを果たすとともに、常務委に多数の側近を登用し権力基盤を安定させたい考えだ。一方、習氏は2027年からの4期目も視野に入れているもようで、今回の党大会で「ポスト習」となる後継候補は現れないという見方が強い。新指導部は閉幕翌日の23日にも明らかになる。

 香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)は18日、関係者の話として、党序列2位の李克強首相が完全に引退し、李氏を含めた4人の常務委員が交代する見通しだと伝えた。李氏は来年3月で任期切れとなる首相職を退くが、国会議長に相当する全国人民代表大会常務委員長などのポストで最高指導部に残るという観測もある。

 最高指導部入りが有力視されるのは、習氏が地方幹部だった当時の部下だ。日本の官房長官に当たる党中央弁公庁主任の丁薛祥氏は、習氏が上海市トップだった時期に知遇を得た。重慶市トップの陳敏爾・市党委書記は、習氏が浙江省で勤務していた時期に宣伝部長などを務め、関係を深めた。

 李強・上海市党委書記も側近の一人で首相候補に挙げられているが、上海で新型コロナウイルスの感染拡大を抑えられず、今年春に長期のロックダウン(都市封鎖)を余儀なくされたことから、手腕を疑問視する声もある。このほか、いずれも習氏に近い蔡奇・北京市党委書記や李希・広東省党委書記、黄坤明・党中央宣伝部長らの起用が取り沙汰されている。

 一方、習氏と距離がありながらも、最高指導部入りする可能性が高いとされるのが、かつてエリート養成機関と呼ばれた共産主義青年団(共青団)出身の胡春華副首相。共青団の先輩に当たる胡錦濤前国家主席と密接な関係で、実務能力に定評がある。しかし、習氏は共青団出身者を人事で冷遇しており、胡副首相の処遇は今回の党大会における焦点の一つとなっている。

 幹部人事に関しては、党中央弁公庁が9月、任用規定に関する新たなルールを発表した。習氏の政治理念に忠誠を求めることに重点を置き、「不適格」とされた場合は定年前でも引退させるとする内容だ。習氏が恣意(しい)的に任免することがさらに容易になったと指摘されている。

 胡前主席や習氏は、前任者が2期目に入る段階で政治局常務委員に昇格し、明確に後継者と位置付けられた。だが、習氏が2期目入りした前回党大会では、後継者となり得る50歳代の若手指導者の常務委昇格はなかった。今回も後継候補が示されなければ、習氏が4期目に意欲的だと解釈できそうだ。 』