英首相、経済失政「間違いを完全に認める」 辞任は否定

英首相、経済失政「間違いを完全に認める」 辞任は否定
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR1809L0Y2A011C2000000/

『【ロンドン=中島裕介】英国のトラス首相は17日の英BBCのインタビューで、同日に年450億ポンド(約7.5兆円)規模の大規模減税策のほぼ全てを撤回したことについて「間違いがあったことを、完全に認める」と釈明した。与党・保守党の一部で高まる辞任論に対しては、「(2025年1月までにある)次の総選挙を私は率いるだろう」と述べて否定した。

9月23日に発表した減税策やエネルギー高騰対策をめぐっては、財源が不透明だとして英ポンドや英国債が急速に売りこまれるなど金融市場が混乱した。バイデン米大統領など海外からも批判を受けていた。

トラス氏は「これまでの過ちに責任を負い、謝罪したいと思う」と語った。「高税率を正し、エネルギー価格高騰を和らげたかったが、あまりにも速く過度な行動だった」と釈明した。

減税策の撤回については「国益のために行動しないことは無責任なことだった」と語り、今後は経済や財政の安定に力点を置くと強調した。そのうえで、今回の経済対策とは別の方法で長期的な英国の経済成長を実現すると訴えた。

トラス氏が首相に選ばれた保守党の党首選で目玉公約にしていた減税策を撤回したことで、党内からは首相への辞任要求を公言する議員も現れている。トラス氏は「国益を実現するために、この仕事にとどまる」と訴え、辞任を否定した。党内の辞任論に対しては「人々は保守党の内輪の論争を聞きたいとは思っていない」とけん制した。

トラス政権は17日に、2年間実施予定だった光熱費抑制対策を半年に短縮する方針も打ち出した。企業、家計の両面の対策で10月からの半年間だけで600億ポンドの財源が必要になる政策だ。トラス氏は来春以降について「苦境にある世帯には来年の冬まで支援が届くようにする」と述べたものの、対策の縮小の可能性を否定しなかった。

【関連記事】トラス政権、異例の「Uターン」減税撤回も続く退任圧力 』