[FT]習近平氏、中国軍トップを継続へ 16日に共産党大会

[FT]習近平氏、中国軍トップを継続へ 16日に共産党大会
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB301QA0Q2A930C2000000/

 ※ 王洋氏の名前、あまり見なくなったな…。

 ※ やはり、67才という年齢がネックになっているのか…。

 ※ 68才だと「引退」なんで、ギリギリ「政治局常務委員」にとどまるのでは…、という記事もあるのだが…。

 ※ 全ては、「習近平派」と「共青団派」との間の、権力分配(ポストの分捕り合戦)の結果次第…、ということか…。

『中国が10月1日に73回目の国慶節(建国記念日)を祝うとき、国は一歩後ろに引き、共産党と過去10年間にわたり党を支配してきた人物が前面に出る。習近平(シー・ジンピン)国家主席その人だ。

30日、天安門広場での式典に参加した中国の習近平国家主席=ロイター

2022年の記念日はほぼ1カ月間にわたる愛国的式典の始まりを告げ、10月16日に開幕する5年に1度の共産党大会で、習氏が前例のない3期目の共産党総書記、中国軍トップ(中央軍事委員会主席)に任命されてクライマックスを迎える。

国家元首である国家主席としての再任は、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が23年3月に次の会期で招集されるまで正式に承認されない。

習氏の祝賀ツアーは9月27日に始まり、共産党の最高指導部にあたる中央政治局常務委員会の委員6人を引き連れ、習氏の就任2期における中国の「新時代の成果」をたたえる展覧会を視察した。

習氏が公の場に姿を現したのは、9月15日にウズベキスタンで地域協力組織「上海協力機構(SCO)」首脳会議に出席し、ロシアのプーチン大統領と会談して以来初めてだった。習氏にしては珍しい不在は、議論を呼ぶ同氏のゼロコロナ政策の下、海外からの入国者に義務づけられる10日間の隔離・観察期間とおおむね重なった。

展覧会でプロパガンダ

展覧会は、もし本人が選ぶなら習氏が終身トップに君臨すべきだとする議論を打ち出す長いプロパガンダ(宣伝活動)キャンペーンにおける新たな号砲だ。

2017年10月の前回共産党大会で、習氏は明らかな後継者を任命せず、その後、同氏が国家主席を3期以上務められるように全人代によって憲法が改正された。より重要な党と軍のポストは任期制限の対象になったことはない。

27日の展覧会開幕にあたって、党序列5位の王滬寧(ワン・フーニン)政治局常務委員が今後1カ月間の基調を打ち出した。「党と国の大義において歴史的な成果と歴史的な変化が達成された根本的な理由は、習近平(総書記)のかじ取りとリーダーシップだ」。中国国営の新華社通信は王氏の言葉をこう引用した。

国営メディアの放送は、王氏と他の常務委員が安全な距離を取って習氏の後に続き、展覧会場を歩く様子を映し出した。習氏らが視察を終えると、党や軍、全人代、司法関係の何百人もの幹部が案内され、最高幹部の足跡を律義にたどった。

習氏とともに政治局常務委員会に名を連ねる委員2人が党大会で引退すると見られている。68歳以上の人は委員会への再任が許されないと定めた内規があるためだ。69歳の習氏はこの年齢制限を67歳に引き下げることで、最高指導部の掌握をいっそう強められるかもしれない。そうすると、李克強(リー・クォーチャン)首相を含め、さらに3人の常務委員が退任を余儀なくされるからだ。

また、共産党の革命の英雄で、習氏が政治家として崇拝する毛沢東が33年間務めた「党主席」の肩書を習氏が復活させ、自ら就任するのではないかという臆測も呼んでいる。

12年秋から13年春にかけて習氏が党、軍、国家のトップに任命される前、これら3つのポストを争う最大のライバルは李氏だと見られていた。10月の党大会に向けて国内外の習氏の批判者の多くは、李氏が動き、中国の経済成長率を今年3%未満に押し下げると見られるゼロコロナ政策を含め、物議を醸している政策の大半の撤廃に一役買うのではないかと期待した。

だが、習氏によって完全に脇へ追いやられた李氏は、ここぞという場面で立ち上がらなかった。「李氏は闘士ではない」と話すのは、シンガポール国立大学の中国学者ランス・ゴア氏だ。「習氏の政策の多くに賛同しないかもしれないし、経済自由化をもっと望んでいるだろうが、彼は忠実な共産党員でもある」

習氏の最初の2期を決定づけたのは、共産党の権力を再度中央に集約したことだった。それ以前は、政府と党の機能の正式な分離や、共産党総書記として胡錦濤(フー・ジンタオ)、江沢民(ジアン・ズォーミン)両氏の力を制約した「集団的」な共産党指導体制の精神がもっと容認されていた。

しかし、ある共産党幹部は、より明確な党と国家の分離は効果的に国を統治する党の能力を妨げる「人為的な線引き」だったと主張する。
危機時の党優位

危機時には、中国共産党は常に党の優位をはっきり示してきた。これを最も劇的な形で実証したのが、毛沢東の後を継いだ鄧小平が1989年6月に天安門広場での殺りくを命じた決断だ。

習氏の憲法改正は、国家主席の任期制限を撤廃したほか、国が「中国共産党の指導の下」で動くという主張も強化した。この不条理な定めによって、共産党は「反共産党」発言や抗議、憲法で定められたその他の公民権を犯罪として禁じる権利を持つと考えている。

米ニューヨーク大学の中国法の専門家、ジェリー・コーエン氏は「理屈の上では、(党がやる)すべてのことは法に従って行われている」と話す。

ただ「実際には、そうと望むときはいつでも法に縛られずに行動する」と同氏は指摘し、2009年に中国の一党支配国家の不透明な法制度のなかへ消え去った著名人権弁護士の高智晟氏などの反体制派が超法規的に長期拘束されていることを引き合いに出す。

英ロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS)中国研究所の曽鋭生所長は「人権と民主主義は中国憲法で定められている」と語る。「だが、これらを『守る』唯一の正しい方法は党の解釈に従うことだ。党の解釈に疑問を投げかけるような試みは『法の支配』に違反したと見なされるからだ」

「これは中国特有の法の支配だ。習氏は、我々と同じようには、矛盾というものを考えていないと思う」

By Tom Mitchell

(2022年9月29日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2022. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.

【関連記事】

・習近平氏、警察・司法完全掌握か 党大会で側近起用へ
・「江沢民院政」廃した105歳長老、習氏への覚悟の諫言
・中印、ウクライナ侵攻に距離 ロシアは孤立回避に腐心
・習近平氏「強軍思想」の経済学 軍民融合の挙国体制
・習近平氏の後継候補、有無に焦点 10月共産党大会
・[社説]中国は党大会で経済政策の大胆な転換を
・習近平氏、党大会で3期目入り 香港紙報道
・習近平氏、党大会直前に異例の外遊 政権安定を誇示か
・強権・習近平氏の「魔法の杖」、中国憲法も縛る新規約
・習近平国家主席の祝電全文 日中国交正常化50年 』