“北朝鮮が弾道ミサイル2発発射” EEZ外に落下と推定 防衛相

“北朝鮮が弾道ミサイル2発発射” EEZ外に落下と推定 防衛相
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220929/k10013842681000.html

『2022年9月30日 0時28分

防衛省によりますと、29日午後8時47分ごろと8時53分ごろ、北朝鮮の西岸付近から弾道ミサイル合わせて2発が東の方向へ発射されました。

2発はいずれも最高高度がおよそ50キロ、飛行距離が300キロ程度で、日本のEEZ=排他的経済水域の外側の北朝鮮の東岸付近に落下したと推定されています。

この発射による航空機や船舶への被害の情報は入っていないということです。

北朝鮮は28日も弾道ミサイル2発を発射していて、防衛省によりますと、北朝鮮が弾道ミサイルを2日続けて発射したのは初めてだということです。

北朝鮮によるミサイル発射は巡航ミサイルも含めてことし21回目で、防衛省は引き続き情報の分析を進めるとともに、警戒・監視を続けています。

浜田防衛相「断じて容認できない」北朝鮮側に抗議

浜田防衛大臣は、防衛省で記者団に対し、北朝鮮が29日午後8時台、2発の弾道ミサイルを東方向に向けて発射したことを明らかにしました。

北朝鮮は28日も弾道ミサイルを発射していて、防衛省によりますと、2日連続で弾道ミサイルを発射するのは初めてだとしています。

いずれも落下したのは北朝鮮東岸付近で、日本のEEZ=排他的経済水域の外側と推定されるとしています。

▽1発目は午後8時47分ごろ、
▽2発目は午後8時53分ごろ、

いずれも北朝鮮西岸付近から東方向に向けて発射し、最高高度50キロ程度で、300キロ程度飛行したと推定されるということです。

これまでのところ、航空機や船舶などの被害の情報は確認されていないとしています。

浜田大臣は、今回の発射について「きのうも弾道ミサイルを発射したばかりだ。挑発を一方的にエスカレートさせるような、立て続けの発射も含め、一連の北朝鮮の行動はわが国、地域および国際社会の平和と安全を脅かすものであり断じて容認できない」と述べ、北朝鮮側に対し、北京の大使館ルートを通じて抗議したことを明らかにしました。

岸田首相 情報の収集と分析などを指示

北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射されたことを受けて、岸田総理大臣は、
▽情報の収集と分析に全力を挙げ、国民に対し、迅速・的確な情報提供を行うこと、
▽航空機や船舶などの安全確認を徹底すること、
それに、
▽不測の事態に備え、万全の態勢をとることを指示しました。
政府 官邸に緊急参集チームを招集
政府は、総理大臣官邸の危機管理センターに設置している官邸対策室に関係省庁の担当者をメンバーとする緊急参集チームを招集し、情報の収集と被害の確認などにあたっています。

韓国軍 “北朝鮮が短距離弾道ミサイル2発発射”

韓国軍の合同参謀本部は、北朝鮮が29日午後8時48分ごろから57分ごろにかけて、西部のピョンアン(平安)南道スンチョン(順川)付近から日本海に向けて短距離弾道ミサイル2発を発射したと発表しました。

韓国軍は、アメリカ軍とともに詳しい分析を急いでいます。

米韓両国は、4年ぶりに本格的な野外機動訓練を含む合同軍事演習を実施したのに続き、29日までの4日間、アメリカの原子力空母「ロナルド・レーガン」も参加して日本海で共同訓練を行いました。

また、アメリカのハリス副大統領が29日に韓国を訪問し、ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領と会談したあと、南北を隔てる非武装地帯を視察し、米韓同盟の結束を示すことで北朝鮮をけん制したばかりで、2日連続での発射の背景には北朝鮮側の強い反発があるとみられます。

日米韓高官それぞれ電話で協議 緊密連携を確認

北朝鮮が2日連続で弾道ミサイルを発射したことを受けて、外務省の船越アジア大洋州局長はアメリカと韓国の高官とそれぞれ電話で協議し、近くオンラインで北朝鮮に関する日米韓3か国の協議を行うことで一致しました。

外務省の船越アジア大洋州局長は29日夜、アメリカ国務省のソン・キム北朝鮮担当特別代表、韓国外務省のキム・ゴン(金健)朝鮮半島平和交渉本部長とそれぞれ電話で協議しました。

それぞれの協議では、北朝鮮が今月25日のあと28日から2日連続で弾道ミサイルを発射したことを非難したうえで、挑発を一方的にエスカレートさせるような立て続けの発射を含め、核・ミサイル活動の強化は、国際社会に対する明白かつ深刻な挑戦だという認識を共有しました。

そして、国連安保理決議に沿った北朝鮮の完全な非核化に向けて、地域の抑止力強化なども含め、引き続き日米韓3か国で緊密に連携することを改めて確認しました。

また、近くオンラインで北朝鮮に関する日米韓3か国の協議を行うことで一致しました。
ことし21回目 2日連続の発射
防衛省などによりますと、北朝鮮が弾道ミサイルなどを発射したのはことしに入って21回目です。

発射は28日に続き、2日連続です。

これまでに、1月に7回、2月に1回、3月に3回、4月に1回、5月に4回、6月は1回、先月に1回、今月に2回、それぞれ弾道ミサイルなどの発射を繰り返しています。

今月は25日と28日に相次いで発射していて、2日連続となります。

これまでの20回のうち、17回は弾道ミサイルと推定されもう1回も弾道ミサイルの可能性が指摘されています。

残りの2回は長距離巡航ミサイルなどと推定されています。

このうち、28日に発射された弾道ミサイルについて防衛省は、北朝鮮西岸付近から2発を東方向に向けて発射したことを明らかにしています。

いずれも変則軌道で飛行した可能性があり、落下したのは日本のEEZ=排他的経済水域の外側と推定されるとしています。
最近の発射【詳細】
北朝鮮による弾道ミサイルなどの発射はことしに入り、これで21回に上り、異例の高い頻度で繰り返されています。

28日午後6時すぎには首都ピョンヤン(平壌)郊外のスナン(順安)付近から日本海に向けて短距離弾道ミサイル2発を発射しました。

韓国軍によりますと飛行距離は360キロ余りで、高度は30キロ余りで、音速の6倍にあたるマッハ6で飛行したということです。

また今月25日には北西部ピョンアン(平安)北道のテチョン(泰川)付近から日本海に向けて短距離弾道ミサイル1発を発射しています。

韓国の通信社、連合ニュースは、2回のいずれも低い高度で飛行し、変則的な軌道で落下するロシアの短距離弾道ミサイル「イスカンデル」の改良型が発射された可能性に重きを置いて軍が分析を進めていると伝えています「イスカンデル」の改良型は、探知や迎撃が難しいとされていて北朝鮮としては、韓国側のミサイル防衛網を突破する能力の向上をねらっているとみられています。

北朝鮮 3年前にもスンチョン(順川)付近から発射

北朝鮮は、3年前の2019年10月31日にも、今回と同じ西部のピョンアン(平安)南道スンチョン(順川)付近から、日本海に向けて短距離の飛しょう体2発を発射していました。

韓国軍は、飛行距離はおよそ370キロ、高度は90キロに達したと発表していました。

一方、北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は翌日、「超大型ロケット砲」の発射実験に成功したとし、実験の成功について、「連続射撃体系の完璧性が検証された」と伝えていました。

北朝鮮 ミサイル発射を7回連続で発表せず 沈黙続ける

北朝鮮は、ことし5月以降に発射した弾道ミサイルについて、7回連続で発表しておらず、異例の沈黙を続けているとの指摘が出ています。

北朝鮮は、弾道ミサイルの発射後、空中で爆発するなど明確に失敗したケースを除き、多くの場合、国営メディアを通じて翌日までに発表し、技術の向上をアピールするとともに、アメリカなどをけん制するメッセージを発信してきました。

例えば、ことし3月に発射実験に初めて成功したと発表した、新型のICBM=大陸間弾道ミサイル級の「火星17型」の発射の際は、サングラス姿のキム・ジョンウン(金正恩)総書記が立ち会う中、ミサイルを格納庫から搬出し、発射するまでの過程を国営テレビが大々的に放送していました。

北朝鮮が、弾道ミサイルの発射を発表しないねらいについて韓国の通信社、連合ニュースは「ミサイルの性能を具体的に公開しないほうが、対外的な注目度を高め、圧力を与えられると判断している可能性もある」という見方を伝えています。

一方、先月に発射した巡航ミサイルについてはキム総書記の妹、キム・ヨジョン(金与正)氏が談話を通じて発射地点は、韓国軍の発表とは異なると指摘したうえで、「軌道が明らかになれば、南はおじけづくだろう」と強調していました。

水産庁 “今のところ漁船被害は確認されず”

北朝鮮から2発の弾道ミサイルが発射されたことについて、水産庁は「今のところ漁船への被害は確認されていない」としています。』