INPEX、新潟で新ガス田を開発へ 26年めどに商業化

INPEX、新潟で新ガス田を開発へ 26年めどに商業化
【イブニングスクープ】
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『INPEXは11月から新潟県内でガス田の探鉱を始める。商業化できる埋蔵量を確認できれば、2026年にも生産を始める計画だ。新規の天然ガス田が26年に稼働すれば同社として国内で16年ぶり。石油資源開発も23年に新潟県のガス田での増産を計画する。日本は天然ガス調達のほぼ全量を輸入に頼っている。ウクライナ危機を発端として資源価格が高騰するなか、国内での新規開発を通じて安定調達につなげる。

INPEXは国内最大級の生産量がある南長岡ガス田(新潟県長岡市)の北側にある南関原地区で天然ガスの埋蔵を確認しており、23年6月まで現地で試掘調査を実施する。採算性が見込めれば、商業生産に移行する考えだ。生産見込み量や投資額は非開示。採掘した天然ガスは既存のプラントで処理し不純物などを取り除く。INPEXは事業化のめどがたち次第、パイプラインの建設工事も本格化させる。

同社が新規ガス田で生産を始めれば、10年の「南長岡AF-13」ガス田以来となる。南長岡ガス田の生産量は21年度実績で11億立方メートル。液化天然ガス(LNG)換算では80万トン分と日本の年間LNG輸入量の1%強に相当する。だが生産開始から時間がたち、直近ピークだった08年度の15億立方メートルから減少している。新たなガス田の開発で、供給量の維持、拡大を狙う。

競合他社も国内での天然ガス田の開発に動く。石油資源開発は片貝ガス田(新潟県小千谷市)で22年7月から生産量を維持するための掘削を始め、23年後半から新たな井戸での生産を開始する予定だ。同社として国内での新たな井戸の稼働は3年ぶり。片貝ガス田では20年度で年間3億5000万立方メートルの天然ガスを生産しているが、新たな井戸により供給量を積み増す。

経済産業省は21年10月に閣議決定したエネルギー基本計画で、国内開発と日本企業が海外で権益をもつ割合を合わせた石油・天然ガスの自主開発比率を19年度の35%から40年に60%以上に高める目標を掲げた。

ウクライナ危機以降、調達不安が広がるLNGは世界で争奪戦となっており、価格も高騰している。貿易統計によると円安進行や資源高で足元のLNGの調達額は前年同期比2倍程度になった。スポット(随時契約)価格も1年前の数倍の水準で、家庭や法人向けの電力・ガス料金も上昇している。国内での増産や海外権益の拡大が進めば、家計や企業の負担軽減につながる可能性もある。

脱炭素の流れもあって世界では資源開発投資に逆風が吹く。天然ガスは化石燃料の中では二酸化炭素(CO2)排出が少なく、脱炭素への移行期の燃料として重要性が高まっている。

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