プーチン大統領、ついに部分的国家総動員令を発動。

プーチン大統領、ついに部分的国家総動員令を発動。
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/29724344.html

『あー、やっちゃいましたねぇ。ロシアで、主に予備役で兵役に耐えうるコンディションのロシア市民に対して、国家総動員令の発動による軍隊への招集が決まりました。そして、対にして、兵役拒否や逃亡に関する罪の重罪化も法律改正しました。まぁ、よっぽど兵員が足らなかったのでしょうねぇ。

この動員で30万人の兵隊が確保できるようですが、これを、そのまま「増員」として勘定すると、現実を見誤ります。彼らを教育するべき要員が、既にウクライナで死傷して、現役ではないからです。30万人を招集する事は、できるでしょうが、集めた後が問題です。果たして、兵隊として組織できるかどうか、ウクライナ侵攻をした時の混乱と同じ事が繰り返されようとしています。

旧ソ連時代というのは、とても非効率でアナログでしたが、戦時に兵隊の数が必要になった時に、集めた人員を教育し、組織化する教官というのは、常にモスクワに一定の数を確保していました。彼らを養う為に、多大な経費を食われたわけですが、国防に関する事なので、無条件で予算を通して、教官の数を確保していたわけです。

結局のところ、冷戦の時代を経て、旧ソ連は崩壊してしまったので、予備役が招集されて、モスクワで待機状態だった教官に出番がまわってくる事は、ありませんでした。そして、ロシアに国家が変わると、単に未来に来るかも知れない戦争の可能性の為に、多くの人員を確保しておく事は、無駄として判断されて、彼らの組織は解体され、代わりにロケット砲部隊や少数精鋭の部隊を養成して、対費用効果の高い軍隊組織に改変されます。なにしろ、ロシアは一回、経済的にディフォルトしていますからね。余計な金をかけている余裕が無かったわけです。

その為、旧ソ連時代には可能だった、予備役人員を急遽招集して、戦える軍隊として組織する事が、現在では不可能になっています。その上で、存在するだけで、大量の兵站を消費する大人数の集団を、兵隊としてウクライナに送らなくてはなりません。今から言っておきますが、おそらく部隊が崩壊するのを早めるだけです。しかも、招集された人員のモチベーションは最低です。

部分的な国家総動員令によって、「他人事」で済まなくなった、モスクワでハンバーガー食って、平和を満喫している連中が、早くも各地で「話が違う」と反戦デモを始めています。結局、直接、自分に利害が絡んでくると、反戦のプラカードを掲げてデモをしていた人を、通りすがりに蹴り飛ばしていたような連中が、逃げたり、反戦側に手のひら返ししたりするわけです。実際、侵攻初期の頃、反戦メッセージを手書きで書いたスケッチブックを掲げていた、少なくても70歳は越えていそうな老婦人から、わざわざ近寄って、それをはたき落としていた奴とかいましたからねぇ。その老婦人は、毎日逮捕されて、連行され、それでも翌日には、広場で反戦デモを一人でも、していました。意志とは、そういうものですよ。

少なくても、今のロシア市民は、戦場に送られれば、ウクライナ兵の攻撃で、死ぬ可能性がある事を理解しています。最初の頃のように、「開放されたウクライナ人が、花束で歓迎してくれる」なんて、ヨタ話を信じている人はいません。そして、現在、戦況が劣勢である事も知っています。そうなると、愛国を威勢良くがなり立てていた奴でも、国家の為に戦地で戦うのは、二の足を踏むわけです。何しろ、ロシアが攻められているわけではないので、国土防衛でもありません。あくまで、ウクライナの地に、スターリン時代のドサクサで、元々いたウクライナ人を排除して住み着いた同胞のロシア人が、ネオナチに迫害されているという理由で保護しに行っているという設定なので、「なんで、私が戦地で戦わなくちゃいけないんだ」という思いがあります。

ちなみに、7年前にロシアが実効支配下に置いたクリミア半島でも、所有が曖昧になっている土地は、勝手にロシア人が入り込んで、自分の土地にしています。そして、ウクライナ兵がヘルソンまで攻め込んできたので、今は我先に勝手に建てた住居を売りに出して、クリミア半島から逃げ出しているそうです。他人の土地を強奪した意識は、あったようですね。つまり、ロシアが併合したと主張している地域でも、「自分の土地を守る」という意識が無いので、祖国防衛という形にはならないんですね。実は、そうじゃない事は、知っていますから。

今回のプーチン大統領の演説を補足する形で、ショイグ国防相が、「我々には、最終的に2500万人のリソースがある」なんて言っていますが、それだけの人数を動員したら、その瞬間に国家が破綻します。唯唯諾諾と今の指導者に追随するより、モスクワに集まったタイミングで、政権転覆を試みるでしょうねぇ。集めた人間は、ロボットじゃなく、一人一人が考える頭を持っているのですから。』