介護のお金と施設どうする 元気なうちに見学、情報収集

介護のお金と施設どうする 元気なうちに見学、情報収集
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD25AB30V20C22A8000000/

 ※ 今日は、こんなところで…。

 ※ 『介護のお金と施設どうする』…。

 ※ まだまだ、自分には関係の無い話し…、と思っている人が多いだろう…。

 ※ しかし、オレら世代にとっては、「切実な話し」だ…。

 ※ 参考になるんで、資料としてストックしておく…。

『高齢化で多くの人が関わるようになる介護。日本経済新聞社は介護経験をもつエッセイストの岸本葉子さん、介護施設の見学実績が豊富なファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんを招き、「介護のお金と施設のリアル」と題したイベントを9月7日、東京・大手町の本社で開催。読者約50人が聞き入った。

エッセイストの岸本葉子さん。父親の介護に在宅で約5年間、携わった

岸本さんは父親の介護に在宅で約5年間、携わった。「在宅か施設かを比較する余裕がなかった。資金の準備がなく、在宅が安いと思い込んでいたが、今となっては正しかったのかわからない」と振り返る。

畠中さんは「在宅が安く、施設が高いと思う人は多いが、必ずしもそうとは言えない」とし、「割安な施設を選ぶには時間をかけた情報収集が欠かせず、体の状態が悪化した後、慌てて探したのでは費用を抑えるのは難しい。在宅介護が困難になる事態に備え、施設選びの基礎知識だけは知っておきたい」と応じた。

ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さん。介護施設の見学実績が豊富だ

施設、自身のこだわりで選ぶ

施設を選ぶとき、戸惑うことの1つが種類の多さだ。代表的なものだけでも、特別養護老人ホーム(特養)、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅などがある。どんな違いがあり、どれが自分に合うのか。

岸本さんは「施設の分類表は見るだけで頭が痛くなったが、今は自分にとって何が必要かを考えることが大切だと思っている。病院と連携した医療サービスの違いに注目している」と話した。畠中さんは「自分のこだわりを大切に選ぶのはとても良い方法だ。ただ、『あれも、これも』では費用が際限なく膨らむ。譲れないこと、我慢してもいいことを分けて、調整することが必要だ」と助言した。

会社員なら65歳前後のリタイア期から後期高齢期に入る前の74歳までに施設を見学したい。見学へ出向く体力に加え、施設サービスへの適切な判断力もある間に、5~6施設をメドに見て回って比べる。通常は都市部の待機者が多い特養も「調べ回っていると待機者がほぼゼロという施設が見つかることもある」。

岸本さんも気にかける医療サービスは「施設間の差が大きい」。特に持病がある場合は、見学時に病名なども示し、必要な治療に対応できるか、具体的に聞いておきたい。

「長生きリスク」念頭に

気に入った施設があっても、費用と自らの収入や資産が折り合わなければ入所は難しい。畠中さんは「一般的な目安」としつつ、「特養なら月15万~16万円程度、民間の有料老人ホームは都市部なら月25万円以上はかかる」と説明。都市部にこだわらなければ、費用は減らせると強調した。

月額費用だけでなく、入所期間が想定より長くなったときのことも考えたい。男性は4人に1人、女性は2人に1人が90歳まで生きる。月25万円の施設に70代で入所し、20年間過ごすと総額は6000万円になる。

畠中さんは「私と夫、それぞれで生命保険をかけ合う形にしている」。施設での介護が必要になるきっかけのひとつは配偶者が先立って一人暮らしとなったときだ。互いに保険をかけ合えば、夫婦どちらが先に亡くなった場合も残されたほうが一定の介護費用を保険で賄うことができる。

子世代の費用負担、家計圧迫の懸念

親世代の貯蓄や持ち家などの資産が少ない場合、子世代が介護費用の負担を検討する例がある。畠中さんは「入所を急ぐ家族は子世代が安易に費用を払うが、費用は後から上昇する」とし、当初は軽く見えた金額が膨らみ、子世代の家計を圧迫する懸念を示した。まず介護を受ける親のお金で賄える施設を探すことが原則。「子世代はお金を出すよりも情報を集めることを優先すべきだ」という。

介護に備えた情報収集を先延ばしせず、早期に取り組みを始めることが高齢期の生活の支えとなる

最後に岸本さんは「認知症を患う可能性なども考え、早い段階で見学し、自分のお金と擦り合わせ、どんな入所パターンなら実現できるかを考えたい」と感想を述べた。

介護に備えた情報収集は「転ばぬ先の杖(つえ)」。先延ばしせず、早期に取り組みを始めることが高齢期の生活の支えとなる。

持ち家の売却も選択肢

持ち家がある世帯なら施設に入所するとき、自宅を売って介護費用に充てる選択肢もある。ただ、認知症となった場合は売却が円滑に進まない例もあることに注意したい。自分では売却手続きが困難になった場合に備え、任意後見や家族信託などの制度があるので、自分の事情に合う制度を選び、適切な契約内容を考えておくといい。

畠中さんは「リバースモーゲージという手段もある」と指摘する。リバースモーゲージは自宅を担保にお金を借りる。日本では毎月返済は利息のみ、元本は亡くなった後に自宅売却などで返す方式が主流だ。

介護施設の費用に充てられる場合もあるが、商品によっては資金の使途に制約があるので、やはり判断能力が十分なうちに調べておきたい。
(住宅問題エディター 堀大介)

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