恐らく、現時点でロシアが勝てる可能性のある方法

恐らく、現時点でロシアが勝てる可能性のある方法 : 机上空間
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/29678879.html

『 さて、つい先日のウクライナ軍大反転攻勢を受けて、ロシア国内の論調に変化が出てきましたね。一つには、最近、よくメディアで言われる、「ロシア国内の地方議会で、プーチン大統領を弾劾する意見書が提出された」という話です。まぁ、日本で例えれば、区議会の議員が立案して、それが議会の議題として認められた程度の話ですので、それで日本の首相の首が切られる事が無いように、政治的には殆ど無価値な話です。大体、今の与党に協力的でない人間は、選挙前の審査で立候補を取り消されるなんて事が平気で行われている社会で、政治的にはプーチン氏の政治体制は盤石です。暗殺くらいしか、ひっくりかえす余地は無いでしょうね。

上記の話は、プーチン氏の行動を牽制する動きですが、逆に、もっと過激にしろという動きも出てきています。こちらは、この紛争に勝つという意味では、実にマトモで現実的な意見です。要約すると、「特別軍事作戦なんて、表面を取り繕うのを止めろ。戦争である事を認めて、国家総動員令をかけて取り組むべき課題である。あらゆるインフラを破壊して12月までに2,000万人のウクライナ人を難民としてEUに送り込まなければならない。僅かな出血や一度の大規模攻勢で勝利を得られるという考えは過去のものだ。戦場であらゆる困難と失敗を経験して後退を強いられているが、これを乗り越えなければならないし勝利以外に道はない」という、つまり、民間人も巻き込んで、ウクライナの土地で生存するのが難しい状態にまで破壊行為を進めれば、自然と勝利が転がり込んでくるという考え方です。

一応、ダムとか発電所といったインフラ施設への無差別攻撃は、国際戦時法で禁止されているのですが、まぁ、やってしまった後で、いくらでも言い訳というのは、付けられるので、ここまでロシアの権威が地に落ちた後であれば、やる可能性があります。水・電気・ガスが無ければ、民間人の生活は、著しく困難になる為、今以上にEU側に流れる難民は増えるでしょう。すると、今でもインフレやエネルギー価格の高騰で不満が高まっているEU諸国の国民から、「ウクライナは、いい加減にしろ。ロシアに妥協して、国土を譲り渡せ。」という話が出てきます。現政権が応じないなら、選挙で引きずり下ろして、親ロシア派の人間とすげ替える事も起きるでしょう。

実際の話、行きがかり上で、ウクライナに様々な支援が集まっていますが、イデオロギー的な事と、国際秩序からの観点を除けば、別にウクライナが完全に国土をロシアから奪還する事は、国際社会の要件じゃないんですよね。ウクライナ自らが、「ここで、諦めます」と言えば、自分の生活を犠牲にしなくてよいと考えるEUの人々は、決して少なくありません。所詮、自国の土地でドンパチやっているわけでも、自国の人間が殺されているわけでもないので、「そんな事より、ウクライナの食料が安定供給されて、インフレが収まり、ロシアからの天然ガスの供給が再開されるほうが大事」と考える人は、決して少なくありません。

もちろん、これを支持するつもりは、私にはありませんが、当時者では無いので、簡単に道義的な観点からだけで、批判できるものでは、ありせん。実際、ロシアからの天然ガスの供給が止まった事で、それを資材とする多くの製品の工場が、操業停止になっています。つまり、その工場が作る製品で、商売なりサービスを提供している企業も、事業継続が困難になっているという事です。単なるエネルギーが高くて困ったねという話では無いという事です。

敢えて日本という立場から言えば、「ロシアの覇権主義が通ってしまうと、中国が二匹目のドジョウを狙って、東南アジアの航路で同じ事をやり始めるから、絶対に認めてはいけない」という事です。恐らく、習近平氏が構想している台湾侵攻もそうですが、インド洋から東に抜ける航路を抑える事で、日本や韓国、オーストラリアを支配下に置く事も視野に入れていると思われます。一時期、中国が言っていた、アメリカと中国での2大国構想というのは、そういう事ですからねぇ。

これだけの民族的な怨恨を刻んだ後で、どんな形にしろロシアがウクライナを統治して、その体制が継続できると考える方が、どうかしているのですが、EUとアメリカがロシアと徹底対立する事を避けている以上、ウクライナに圧力をかけて停戦されるという目も、政治取引としてあると思っています。西側からの援助がなければ、ウクライナ軍は戦えませんからね。手を引くと言われれば、嫌も何も無いわけです。

ロシアに実弾が残っているか判りませんが、国家総動員令をかけた後で、挙国体制で望めば、今から無差別攻撃で、ウクライナの国土を灰にして、住めない土地にする事は可能かも知れません。そして、ウクライナ人を、「21世紀の彷徨えるユダヤ人」にして、ヨーロッパの他の国々から憎悪されるように仕向けるという事です。既に、中東難民問題で、EU各国はパンク寸前ですから、さらなる難民に良い顔ができる余裕は無いはずです。

ただ、国家総動員令をかけるとなると、モスクワで、戦争なんて別世界の事とばかりに、平和な生活を満喫している一級市民のスラブ人も、戦争に巻き込まれるので、プーチン政権が持つかどうかは、判りません。それで、プーチン氏が失脚すれば、基本チキンな習近平氏も台湾侵攻を諦めるかも知れません。』