止まらぬ円安、日銀のレートチェックって何?

止まらぬ円安、日銀のレートチェックって何?
イチからわかる金融ニュース
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB154BY0V10C22A9000000/

 ※ 世の中、「構造」から生じている現象を、その「構造」を変化させること無くして、現象の方だけ「変える」ということは、難しい…。

 ※ 今般の「円安」も、根本は「日米金利差」という「構造」から生じているもので、これが「変わらない」限り、「ドル高・円安」という「力学」は働き続ける…。

 ※ それでも、「政治的思わく」や、「時の政権のご意向」なんかにより、「力学を無視して、打って出る」可能性は、無いわけではない…。

 ※ 案外、安倍氏の「遺産」である「アベノミクス」の根幹であった「異次元緩和」を取りやめることで、「安部カラー」の払拭を図る…、なんてことが、時の政権の「最大の目的」となる可能性が、無いわけではない…。

 ※ これに、次期日銀総裁の「人事」なんてものも、絡んでくるんで、事態は、ますます複雑化してくる…。

 ※ 日銀総裁の人事は、基本、「たすき掛け」で、「財務官僚畑」の人と、「日銀生え抜き畑」の人とで、交互に就任することになっているらしい…。

 ※ 現黒田総裁は、「財務官僚畑」の人だったんで、次期は、「日銀生え抜き畑」から就任するだろうと目されているらしい…。

 ※ 有力候補としては、『最多数は現日銀副総裁の雨宮正佳氏で、エコノミスト30名中29名が次期日銀総裁だと予想した。次点は28名が予想する大和総研理事長 中曽宏氏。雨宮氏とほぼ拮抗する結果となった。3番目に予想が多かったのは、アジア開発銀行総裁の浅川雅嗣氏(9名)だった。

この結果を素直に受け取れば、現在点では雨宮氏、中曽氏、浅川氏の3名が次期日銀総裁の有力候補となるだろう。』という3名の名前が上がっているらしい…。

『日銀が為替介入の準備のために市場参加者に相場水準を尋ねる「レートチェック」を実施しました。今は1ドル=140円を超える円安水準で為替相場が推移していることは、市場参加者に聞かなくても分かります。なぜ、わざわざ日銀は相場水準を聞いたのでしょうか。このタイミングで聞く狙いは何でしょうか。

何を聞くの?誰が聞くの?

レートチェックは当局者が市場の動きをけん制する口先介入から一歩踏み込み、為替介入の準備段階にあたります。聞くのは日銀金融市場局為替課の職員です。東京・日本橋本石町にある日銀本店の4階にある一室から、銀行など金融機関で為替売買をするディーラーに電話で聞きます。質問は「ドル売りだと、いくらのレートでいけますか」といった内容です。

もちろん、日銀もオンラインで為替の動向をリアルタイムで把握しており、相場の見通しについても日ごろから市場参加者と情報交換しています。あえて電話という手段で複数のディーラーに売買のレートを問い合わせることで、為替介入の実行部隊である日銀が準備に動いていることをアピールする狙いがあります。

日銀はレートチェックを実施したかどうかについて、過去の実績も含めて公表していません。関係者によると、為替課の部屋は周囲からの視線を遮るために、ブラインドやシャッターを閉め切っているそうです。

【注目記事】

・日銀が「レートチェック」 為替介入の準備か
・鈴木財務相、為替介入「やるときは間髪入れず瞬時に」

なぜこのタイミング?

急速に進む円安に対して、政府・日銀は口先介入を繰り返してきました。7日に鈴木俊一財務相が急激な為替の変動には「必要な対応をとる」と発言。8日には財務省、日銀、金融庁の3者が会合を開き為替相場の急変に強い警戒感を示しました。9日には日銀の黒田東彦総裁が官邸の岸田文雄首相を訪ねています。それでも円安・ドル高傾向は止まらず、強いメッセージを出して市場をけん制しました。

もう一つは世界の主要中銀の政策決定スケジュールです。日銀が21~22日に金融政策の方向性を決める金融政策決定会合を開くほか、直前の20~21日に米連邦準備理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)を予定しています。FRBなど海外中銀が大幅な利上げを表明すれば、市場は大規模緩和を続ける日本との金利差をより強く意識します。

一般的に、金利が低い通貨から金利の高い通貨にお金は流れます。今は米国と比べて日本の金利が低い状況なので、金利の低い円を売り、金利が高いドルを買う動きが活発です。FOMC後に金利の高い米ドルを買って低い円を売る動きが加速する前に、レートチェックによって介入の可能性をにおわせてけん制したとの見方もあります。

【注目記事】

・日銀が実施した「レートチェック」とは?
・政府・日銀、苦渋の為替介入準備 急速な円安に危機感
・円安、なぜ止まらぬ? 政府・日銀は介入・利上げに動くか
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円安を止める効果はありますか?

14日の円相場は午前7時ごろに1ドル=144円台後半を付け145円が迫っていました。複数の関係者の話では、日銀は1ドル=144円90銭付近に差し掛かったところでレートチェックに踏み切ったようです。レートチェック後の15日の円相場は1ドル=143円台を中心に推移しています。ユーロなど他の幅広い通貨に対しても円高が進みました。日系の為替ディーラーは「為替介入の可能性がちらつく中であえて円を売る動きはなくなっている」と話します。現時点では効果を発揮しているようです。

この効果が続くかははっきりしません。というのも、現在の円安の要因は、金融引き締めを強化する米国と大規模緩和を続ける日本という金融政策の構造の違いが大きいためです。市場関係者は、円買い・ドル売りの「実弾介入」があるかどうかに注目しています。レートチェックが「介入のふり」と見る市場関係者が増えれば再び為替は円安に戻る可能性もあります。

【注目記事】円、レートチェック後は全面高 「介入で反転」過去3割

(三島大地、前田尚歩)
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上野泰也
みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト
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ひとこと解説

レートチェックには、(1)為替介入の準備が進んでおり「臨戦態勢」であること、(2)相場の変化スピードに対して通貨当局が懸念を抱いていること、以上2点を知らしめるアナウンスメント効果がある。介入は、相場は市場で形成されるという原理原則への例外措置であり、必ずしも適切な例えではないかもしれないが、警官が犯人に対して拳銃を向け、引き金に指がかかっているものの、できれば発砲せずに済ませたい状況のようなもの。なお、過去には、レートチェックが行われた(行われたという観測が市場で流れた)ものの、その後に介入がなかったケースもある。レートチェックから介入実施までのインターバルが1か月以上と長かったこともある。
2022年9月16日 7:31 』