中国・ロシア、軍事で連携強化へ

中国・ロシア、軍事で連携強化へ 中国人民大の時殷弘氏
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM138PE0T10C22A9000000/

 ※『――日中は29日に国交正常化50年を迎えるが、関係安定に向けた展望を描けるか。
「中日関係はめちゃくちゃだ。中日間の軍事的な対立はだんだん激しくなっている。もし台湾で戦争が起きれば、日本は米国とともに大規模な軍事干渉する方針を決めているようにみえる。世界中で経済安全保障の観点から中国にもっともひどい態度をとっているのは米国で、次は日本だ。中日関係はもはや新しい段階に入った。軍事戦略上の対立を抱え、軍事衝突の可能性さえある。外交面での緊張は続くだろう。過去にこうした局面はなく、見渡せる将来において変えられそうにない」』…。

 ※ 日中関係の問題を考えようとする人は、よくよく読んでおいた方がいいことを、言っているな…。

 ※ まあまあ、「そうすれば、こうなる。」ということの典型だ…。

『【北京=羽田野主】中国の外交政策に詳しい中国人民大学国際関係学院の時殷弘教授は日本経済新聞とのインタビューで、中国とロシアが軍事的な連携をさらに深めるとの見通しを示した。ただロシアのウクライナ侵攻とは距離を置き、中国が巻き込まれないようにすべきだとの考えも強調した。

――習近平(シー・ジンピン)国家主席が2年8カ月ぶりに外遊を再開する目的は。

「中国の指導者は新型コロナウイルスの流行を理由に非常に長い間、国外に行かなかった。電話やオンラインを使った首脳間のやりとりは、面会での会談の効果には及ばない。そのためカザフスタンを訪問し、その後にウズベキスタンで開かれる上海協力機構(SCO)首脳会議に参加することにしたのだろう」

――習氏はなぜ最初にカザフに行くのか。

「カザフスタンは中国の広域経済圏構想『一帯一路』にとって最も重要な国の一つだ。習氏が2013年9月にカザフスタンで一帯一路に関する構想を発表し、成功を収めてきたが、いくつかの経験不足から調整が必要な局面にある。中国政府は18年から一帯一路のテコ入れをしてきたが、新型コロナの世界的流行とロシア・ウクライナ戦争で、大きな困難に直面している。ロシアとカザフはいま潜在的な緊張関係にある。中国が仲裁に近い役割を果たす必要がある」

――中ロ首脳会談ではどんな分野を中心に話し合うのか。

「中ロの軍事連携の拡大と深化は引き続き必要になる。これまでも連携して軍事分野の先端技術の開発に取り組んできた。ただこれまで共同で取り組んできた分野の深掘りであり、新しい領域には踏み込まないだろう。2つ目は軍事物資の貿易で、3つ目は台湾や東欧地域以外での軍事演習だ」

――中国はロシアのウクライナ侵攻を支持するのか。

「ロシアがウクライナに侵攻して以来、中ロ関係は非常に敏感な局面にある。ロシアは最近、中国に特別の熱意をもって接してきている。中国の力を借りてウクライナとの戦争の苦境を脱しようとしている。だが中国は、ロシアがウクライナとの戦争に巻き込もうとする試みを断固として断り続ける。ロシアがウクライナで続けている軍事的努力を中国が助けることはしない。中国政府はロシアが8月末以来、ウクライナで失敗を重ねている状況を注視している」

――ロシアのプーチン大統領から、中国の台湾統一方針を巡り支持を取り付ける可能性があるか。

「ロシア政府はいままで台湾海峡で戦争が起きた場合に中国に軍事支援をする考えを表明したことはない。ロシアが軍事支援を約束しない以上、中国がウクライナとの戦争でロシアを軍事支援することも永遠にありえない。台湾問題は中ロ関係の核心的な問題ではない。軍事面からいって、ロシアは中国の助けにならない。(台湾有事で)ロシア海軍は役立つだろうか」

――11月の主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に向け、米中首脳で関係改善を探る動きは出てくるか。

「何を指して改善というかだ。一時的に緊張が和らいだり、衝突リスクが下がったりすることはあっても、それは過去にもあった。中米間は台湾問題だけではなく、東シナ海や南シナ海でも問題を抱える。多くの要因があり、中米関係は中長期にわたって落とし穴にはまり込む可能性がある。もっとも中米間には対立する海域で多くの経験がある。経験は緊張を和らげる効果はないが、直接衝突を防ぐ役割を果たすだろう」

――日中は29日に国交正常化50年を迎えるが、関係安定に向けた展望を描けるか。

「中日関係はめちゃくちゃだ。中日間の軍事的な対立はだんだん激しくなっている。もし台湾で戦争が起きれば、日本は米国とともに大規模な軍事干渉する方針を決めているようにみえる。世界中で経済安全保障の観点から中国にもっともひどい態度をとっているのは米国で、次は日本だ。中日関係はもはや新しい段階に入った。軍事戦略上の対立を抱え、軍事衝突の可能性さえある。外交面での緊張は続くだろう。過去にこうした局面はなく、見渡せる将来において変えられそうにない」』