米議会、対中国法案を再検討 中間選挙へ成立にハードル

米議会、対中国法案を再検討 中間選挙へ成立にハードル
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN30DC20Q2A830C2000000/

 ※ 一口に「経済界」と言っても、その中身は異なるわけだ…。

 ※ 実際に「モノ作り」する産業界と、「出資」「投資」で稼ぐ「金融界」…。

 ※ 産業界的には、「技術・資本財」の「輸出・輸入の規制」という話しで、利害が一致しやすい…。

 ※ しかし、金融界的には、基本、「出資・投資がデカければ、デカいほど」利益は大きくなるから、「でき得る限り、規制無く、好きなだけ投資を認めてほしい(限界となるのは、自分が取れるリスクだけ)」という話しになるんで、まとまらない…。

 ※ どういう「勢力」がどういう「勢力」に、「ロビーイング(≒献金)」しているのか、なんてことも透けて見える話しだな…。

『【ワシントン=鳳山太成】米議会は秋の会期で「中国対抗法案」を再検討する。半導体補助金など一部の関連法は8月に成立したが、対中投資の事前審査や制裁関税の見直しなど未成立の課題は山積する。与野党は対中強硬の基本姿勢で共通するが、11月の中間選挙に向けて対立色を強めている。法案成立のハードルは高い。

夏季の休会期間に入っていた米議会は6日に再開した。与党・民主党の上院トップ、シューマー院内総務は対中法案について「上下院の一本化作業を終わらせ、9月中に採決したい」と述べており、早期に具体化に着手する意向だ。

与野党は中国に対抗するための包括的な法案の成立をめざし、上院が2021年6月、下院が22年2月にそれぞれ可決した。だが上下院で法案の一本化が難航し、半導体など意見が一致しやすい項目だけ切り出して8月9日に成立した。秋の会期では未成立の項目での意見調整が焦点となる。

積み残した課題で代表的なのが投資審査制度だ。米国企業が中国やロシアなど安全保障上の懸念がある国に投資する場合、政府機関が事前に審査する。高度な技術や重要な生産基盤が流出するリスクがあると判断すれば、政府が待ったをかける仕組みだ。

投資審査には賛否両論がある。バイデン政権ではレモンド商務長官が6月、日本経済新聞などの取材に「私も大統領も支持している」と明言した。一方、米産業界は経営の自由度が下がるとして強く反発し、法案を通さないよう議員らにロビー活動を展開している。

サプライチェーン(供給網)強化の取り組みも道半ばだ。下院の法案には450億ドル(約6兆4千億円)を企業に投融資して、ハイテク製品や医療品などの生産の国内回帰を促す条項を盛り込んだが、8月に成立した半導体補助金法では外された。

大学や研究機関が中国から寄付金を受け取るのを厳しく監視したり、インターネット上の偽造品への対策を強化したりする項目なども過去の法案で検討された。半導体補助金法には含まれず、今後の検討課題になる。

貿易関連の項目も未成立だ。当初案には中国への制裁関税の適用除外制度を本格的に再開するよう義務付ける項目があったが、まだ通っていない。トランプ前政権が導入した同制度をバイデン政権は一部しか再開しておらず、産業界は不満を募らせている。

政権内で対中関税を一部緩和する議論もあったが、ペロシ下院議長が8月上旬に台湾を訪問したことで米中の緊張が高まり、バイデン大統領の判断に時間がかかっている。

こうした積み残しの課題をまとめた対中法案が9月以降に成立するかは見通せない。中間選挙を控えて、与野党が互いに妥協して成果を出そうという動機が乏しい。予算法案など早めに成立させる必要がある法案が残っており、対中法案の優先度は相対的に下がった。

議会では与野党の意見が分かれる難しい法案がある場合、与野党が必ず通したい法案に付け加えて一緒に可決する戦術が一般的だ。半導体補助金が先行して成立したことで、対中法案は推進力を失った。合意可能な項目を、毎年末に超党派で通す国防権限法と合体させる案などが浮上する。

バイデン氏がどこまで主導権を発揮するのか、対中政策への真剣度が問われる。法案審議は「大きな壁に直面する。中間選挙後でも(政権や民主党に法案を通過させる)十分な政治的意思があるかは不透明だ」(米法律事務所ホワイト・アンド・ケース)との見方がある。
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