彼の見るところ露軍はすでに負けているのである。

彼の見るところ露軍はすでに負けているのである。
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『ストラテジーペイジの2022-9-11記事。

 空挺隊員パヴェル・フィラティエヴァは2-24から4月までウクライナ戦線に従軍し、片目が病気になって入院し、そこで141ページの本を書いた。タイトルは『ZOV』という(直訳すると a call になる由)。

 ちなみにロシアでは、たとえ本当のことでも、今次戦争について政府発表以外の「報道」をした者は誰でも刑務所へ送り込むという法律ができている。

 この隊員、5月に退院するや、すぐに原隊に戻りなさいと言われた。彼は志願兵であった。しかし彼は除隊を希望した。彼の部隊長は許可しなかった。

 しかも入院の記録を部隊がなくしてしまい、合法的除隊が難しくなった。

 腹を立てた彼は、自著を書き、それを8-1にロシア版のフェイスブックのようなSNSで発表した。
 彼の見るところ露軍はすでに負けているのである。

 モスクワ政府はこの空挺隊員を事実報道の罪で懲役15年にする意向を示した。国外に協力者があらわれ、彼は8月中旬、フランスで亡命を申請した。

 『ZOV』は内外で反響を呼んでいる。著者は内容を増補しつつある。また複数の外国語版訳が、編集されつつある。いずれ出版されるであろう。

 フィラティエヴァは2007年に徴兵され、入営後に「契約兵」(=志願兵)となり、2010年まで勤務し、任期満了除隊した。

 2021-8、彼は再入隊。ただちにクリミアに送られた。階級は軍曹。所属は第56空挺襲撃旅団。まさか大戦争が起きるとは思っていなかった。

 同部隊は、2022-2-24の開戦の1週間前に、実戦の準備をするように指示され、ヘルソン州の港湾〔巨大河川に面している都市という意味。ウクライナ東部の大都市はすべてこのタイプ〕を占領する作戦に投じられた。

 この出陣準備がまるで非組織的でしっちゃかめっちゃかだったという。
 将校たちは、じぶんの部隊が何をするのか、まるで知らされてはいなかったという。ただ、ウクライナ領土を奪うのだということだけが、伝えられていたという。

 ※ということは米英諜報組織は開戦の1週間前にはキエフ北郊空港の防備を万全にするようにゼレンスキーに助言できたわけだ。末端兵が知った開戦準備の話を、米英諜報機関が承知してないわけがない。

 開戦冒頭から、露軍は通信と補給に難点があることがハッキリしたという。

 著者の部隊はヘルソン市を難なく占領できた。そこではレジスタンスは見られなかった。ヘルソン市には1日いただけで、すぐに部隊はもうひとつの臨河都市であるミコライウの占領に向った。こんどは部隊は激しい抵抗に遭った。

 この作戦中に著者は眼病に罹ってクリミアの駐屯地まで後送されたのである。

 クリミアの病院にて著者は、他の負傷兵たちから、他の旅団ではもっと酷いことになっていた実態を聞かされた。

 彼はそれをメモに書きとめた。それが書籍の中核を成している。』