大量流出した個人情報で判明「中国の人口はある時点から急減している」 | 人口学者が詳しく解説

大量流出した個人情報で判明「中国の人口はある時点から急減している」 | 人口学者が詳しく解説
https://courrier.jp/news/archives/299911/

『6min2022.9.8

中国は人口統計の数値を捏造していると指摘されており、異議を唱える者は取り締まりの対象となってきた。そのため同国が「公式」としている人口に関しては、さまざまな議論がある。

そんななか、中国の公安当局が管理する10億人分の個人情報が流出した可能性があると7月に報じられた。氏名や住所、犯罪歴、病歴記録までが含まれており、史上最大規模の情報流出とされている。

著名な人口学者である易富賢によれば、この事件によって漏洩した情報が中国の「数値捏造」を裏付けているという。

人口減少を頑なに認めない

中国政府公認の人口統計数値が意図的にかさ増しされていることなど、誰もが知っていることだ。にもかかわらず、当局はこれらのデータに疑義を呈する者たちを次々と弾圧している。

たとえば拙著『大國空巣』は、2007年の出版直後に発禁となった。同書が中国の一人っ子政策への懸念を表明し、人口の減少が始まるのが、中国当局と国連が「世界人口予測2006」で推定した2033〜34年頃ではなく、2017年であると予測したからである。

そして2019年、中国の人口が2014年時点でインドに追いつかれており、2018年時点ですでに減少に転じていると私は主張した(二人っ子政策導入の影響で、最初の予測年よりも1年遅れている)。

これに対し中国国家統計局長官は、中国中央テレビの放送で私をデマ発信者として告発し、さらに『人民日報オンライン』は私の主張を「2019年デマTOP10」第3位にランクインさせた。

そして国連は「世界人口予測2022」を発表し、中国の人口は今年から減少し始めたと述べ(2019年時点での予測より10年早い)、さらにインドの人口が中国の人口を2023年に追い抜くと予測した(2019年時点での予測より7年遅い)。

しかし、これまでの予測と同様、「世界人口予測」はいまだ中国の人口を実際より多く見積もっている。「世界人口予測2022」も中国国家統計局も、2020年の人口センサス(政府による人口に関する国勢調査)も、1991年以降の出生数を多く見積もっているのだ。

2020年人口センサスと「世界人口予測2022」は出生数のピークを2004年とし、国家統計局は2011年をピークとしている。またこれら3つのデータは、2011年以降に関しては概ね同じ数値を発表している。

中国が一人っ子政策に代えて、限定的な二人っ子政策を導入したのは2014年のことだ。そして全面的な二人っ子政策の施行は2016年であったことを思い出そう。

一人っ子政策が中国における出産の概念を不可逆的に変え、中国経済の形をも組み替えてしまったために、(二人っ子政策の導入後にもかかわらず)2015年にも2017年にもベビーブームが起こることはなかった。その後もまた同様である。

この状況で、2004年や2011年に出生数のピークがあったなどという話を聞いて、どうしろというのか。

2010年における3〜14歳の総人口は、同年の戸籍記録によればわずか1億6900万人、同年の人口センサスによれば1億7600万人だ。しかし国家統計局によれば、1996年から2007年までに生まれた子供は2億1000万人である。

これと同様に「世界人口予測2022」は、2022年時点での15〜26歳の総人口を1億9500万人と計測している。』

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