トラス英首相、8日にも物価対策 新内閣は多様性重視

トラス英首相、8日にも物価対策 新内閣は多様性重視
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『【ロンドン=中島裕介】6日に就任した英国のトラス首相は、同日の首相官邸前での就任演説で「今週、(高騰する)光熱費問題に対処するための行動を起こす」と改めて明言した。英BBCは、新政権が8日にも家計や企業への具体的な支援策を発表すると報じた。トラス氏は6日夜から組閣に着手した。

エネルギー価格の高騰を受けて英国では10月に標準的な家庭の年換算の光熱費が9月までと比べて8割増の3549ポンド(約57万円)に上がる。1月には5300ポンドを超え、インフレ率が22%に達するとの予測もある。物価急騰は内政の最大の課題になっている。

トラス氏は演説で「人々が負担しきれない光熱費に直面しないよう対策をとる」と訴えた。英メディアによると、利用者が支払う光熱費の値上がりに上限を設ける案が検討されている。企業支援策も盛り込まれる可能性があり、対策費は1000億ポンド(約16.5兆円)規模に膨らむ見通しだ。

演説でトラス氏は物価急騰対策に加えて、「減税と規制改革を通じた経済成長」と「公的医療サービスの充実」を優先課題に挙げた。

組閣では首相を含む主要4ポストを白人男性以外が占め多様性の重視をうかがわせる布陣となっている。英BBCによると、こうした4閣僚の布陣は初めて。

不法移民対策などを担う内相には党首選にも出馬した女性のブレーバーマン前法務長官が就いた。対中、対ロ政策のカギを握る外相にはクレバリー前教育相を起用。経済対策のかじ取りを担う財務相にはガーナ系のクワーテング前民間企業・エネルギー・産業戦略相を充てた。4閣僚のほかにも首相を支える副首相兼保健相に女性のコフィー前雇用・年金相を起用した。

国防相にはウクライナ支援の継続性を重視してウォレス氏を留任させた。同氏はゼレンスキー大統領らウクライナ首脳や西側諸国の閣僚の信望が厚く、ジョンソン前首相の有力後任候補との評判もあった。

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