習近平氏、長期政権へ側近昇格狙う 党大会10月16日開幕

習近平氏、長期政権へ側近昇格狙う 党大会10月16日開幕
首相人事が焦点に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM2994H0Z20C22A8000000/

『【北京=羽田野主】中国共産党の権力体制を固める第20回党大会が10月16日に開幕する日程が決まった。異例の3期目入りを固め長期政権をにらむ習近平(シー・ジンピン)総書記(国家主席)は最高指導部に側近の引き上げを目指している。経済政策のかじ取りをする首相人事が焦点になる。

8月30日の党中央政治局会議ですんなりと日程が決まったのは、今夏に開かれたとみられる党幹部や長老らによる「北戴河会議」で習氏の人事調整が順調に進んでいる可能性を示している。

党大会で習氏の続投が決まれば2027年まで5年間の新たな任期を得て異例の3期目に踏み出すことになる。

総書記の任期は決まっていないが、国家主席の2期10年と連動するとみられてきた。18年の憲法改正で国家主席の任期を撤廃したことで、習氏は3期目への道を開いた。

党大会で建国の父、毛沢東が死去するまで手放さなかった任期のない「党主席制」の復活や、習氏の権威を高める「人民の領袖」の称号を獲得する案もささやかれる。

現状7人いる最高指導部で、栗戦書(リー・ジャンシュー)全国人民代表大会(全人代)常務委員長(国会議長)や韓正(ハン・ジョン)筆頭副首相は引退する可能性がある。

1強を固めてきた習氏だが、最高指導部のメンバーで若いころから関係を深めたのは栗氏だけだった。習氏は序列25位以内の政治局員である丁薛祥・党中央弁公庁主任らを引き上げ、側近で固めたい考えとみられる。

経済運営を担ってきた現職の李克強(リー・クォーチャン)首相は憲法で首相職の3選は禁じられており、23年3月で退任する。全人代常務委員長に転じて最高指導部に残るとの観測は根強い。

有力な次期首相候補が汪洋(ワン・ヤン)全国政治協商会議主席や胡春華(フー・チュンホア)副首相だ。

汪氏は中国経済の要となる広東省や重慶市のトップを歴任した。改革開放を進めた鄧小平に見いだされたエピソードがある。

習氏と特別なつながりはないとみられるものの、新疆ウイグル自治区やチベット自治区と民族・宗教面で敏感な地域の政策を担当し、習氏の意向を踏まえて無難にこなしてきたとの評価がある。

胡氏と予想する声もある。副首相として貧困対策や農業政策を担ってきた。党内きっての政策通で知られるが、習氏が団結力を警戒してきた党の青年組織、共産主義青年団(共青団)出身のホープで、距離があるとされてきた。

首相は副首相経験者から選ぶのが慣例で、汪氏の前職は副首相だ。習氏が党内のバランスにどの程度配慮するかが判断のポイントとなる。胡氏を首相候補にせずに最高指導部入りさせる選択肢も取り沙汰される。

李強・上海市党委員会書記は習氏の浙江省トップ時代の党秘書長で、首相の最有力候補とみなされてきた。だが、上海市の都市封鎖(ロックダウン)を巡る混乱で手腕を疑問視する見方が党内で広がった。習氏が押し切るかに注目が集まる。

前回の17年党大会で習氏は後継候補をつくらずに、権力集中を進めた。丁氏や胡氏が最高指導部入りすれば、「ポスト習」候補の立場が明確になりそうだ。

【関連記事】

・中国経済救える次期首相、「団派」傍流の汪洋氏も候補に
・習近平軍事委主席が裁可した日本EEZ内のミサイル着弾
・「グローバル化新時代」準備整う米国 駐日米大使寄稿
・台湾、中国の「ハイブリッド戦」を強く警戒 年次報告書

ニューズレター https://regist.nikkei.com/ds/setup/briefing.do?n_cid=DSREA_newslettertop 』