欧米銀のロシア事業縮小、停滞気味 シティ個人向け撤退

欧米銀のロシア事業縮小、停滞気味 シティ個人向け撤退
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN25E890V20C22A8000000/

 ※ 『ロシアのプーチン大統領は8月5日、「非友好国」の企業がロシアのエネルギーや金融部門の株式を売却することを年末まで禁じる大統領令に署名した。』…。

 ※ そういうことが、「できる」し、「やる」国なわけだ…。

 ※ 「カントリー・リスク」の一つだな…。

『【ニューヨーク=大島有美子、ロンドン=篠崎健太】米シティグループが7~9月期にロシアの個人向け(リテール)金融業務から撤退を始める。事業売却を模索してきたが、売却先探しに時間がかかり、店舗閉鎖も含む事業縮小に自ら動く。ロシアのウクライナ侵攻で地政学リスクが高まるなか欧米銀は相次ぎロシア業務の縮小を表明したが、取り組みは停滞している。

シティはロシアの15支店の閉鎖を決めた。同国で25年以上業務を手がけており、約50万人の個人顧客がいるが、個人向けの預金、投資商品、融資やカード業務をやめる。多国籍の法人向けビジネスは維持する。

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シティは米銀で最もロシア関連のエクスポージャー(投融資残高)が大きい。2021年末時点で98億ドル(約1兆3400億円)あった。地政学リスクを考慮し減らす方針を明らかにしていた。6月末時点では84億ドルに減った。撤退を決めたリテール関連では約10億ドルあるといい、削減を進める。

シティはウクライナ侵攻前から海外リテール事業見直しの一環で、ロシアのリテール事業の売却を模索していた。ロシアのVTBバンクが候補として名前が挙がったが、米国の制裁対象となり、不透明感が強まっていた。シティ幹部は「過去数カ月間、事業売却のために複数の選択肢を検討した。環境を考慮すれば、事業縮小が理にかなっている」と述べ、自ら撤退する道を選んだ。

欧米の大手銀でロシア事業の処分をいち早く済ませたのが仏ソシエテ・ジェネラルだ。ロシアの銀行子会社ロスバンクと保険事業を5月、現地の富豪ウラジーミル・ポターニン氏率いる投資会社に売り、22年4~6月期決算で33億ユーロ(約4500億円)の関連損失を計上した。ウクライナ侵攻や欧米の経済制裁の影響を考慮してロシアからの撤退を決めた。

事業売却や閉鎖のような大規模な動きはまだ一部に限られ、多くが停滞しているのが現状だ。ロシア事業の規模が比較的大きいオーストリアのライファイゼンは撤退も視野に検討を続けているが、ウクライナ侵攻開始から半年が過ぎても目立った進捗はない。イタリアのウニクレディトも現時点では投融資規模の圧縮にとどまる。

シティも機関投資家向けのビジネスは維持するとしており、顧客との契約上放棄できない業務もある。米銀JPモルガン・チェースもロシアで機関投資家の株式や債券を保管する業務を手がけている。目立った動きはなく、4月時点でロシアの銀行免許を維持する方針を示している。

ロシアのプーチン大統領は8月5日、「非友好国」の企業がロシアのエネルギーや金融部門の株式を売却することを年末まで禁じる大統領令に署名した。資本の引き揚げを伴うロシア撤退はさらに難しくなりそうだ。ハンガリーのOTP銀行の幹部は11日の決算説明会で、検討中のロシア事業売却はこの影響で遅れる可能性があるとの認識を示した。』