建設途中で解体する高層マンションが中国で増える

建設途中で解体する高層マンションが中国で増える
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/29475034.html

『 場所などの要件をはずして考えると、既に中国での居住可能な部屋数というのは、34億人分あると言われています。つまり、過剰供給です。最近、中国の不動産部門が、総崩れになっているのには、習近平政権の不動産投機抑制政策という面もありますが、もともと市場が飽和してきたという事があります。不動産ディベロッパーというのは、最初に借金をして、土地の取得・建物の建設を始めるので、基本的に常に借金を抱えている状態です。それが、ディフォルトの財務状態と言って良いでしょう。

中国の不動産は、所有権を売るのではなく、国から借地権を販売する事になります。なので、不動産価格の半分は税金と言われています。所有者が国である事は、変わりません。このお金は、土地を賃貸した時点で収めないといけないので、どうしても借り入れが先行します。そして、借り入れた金というのは、金利が発生するので、なるべく短い期間で建築を終わらせ、売り捌いてしまわないと、不動産ディベロッパーの利益が削られる事になります。

中国の不動産が、設計図と模型の時点で販売を始めるのは、この借入金を減らす為ですし、手抜き工事が疑われるほど、建てる早さを競うのは、一日の工程の遅れが、すなわち損に繋がるからです。そして、自治体の大きな収入源が、この土地の賃貸で入ってくる税収です。そして、今まで、土地と不動産はバブルで上がる一方だったので、中国のGDPは短期間で膨張したわけです。まぁ、世界2位のGDPとか言っても、内需の弱さを指摘される歪な構造になっています。昔、日本のバブルが絶頂の時に、アメリカ全土が買えるとか言われていたのと同じです。実は、余り意味の無い数字です。

既に先が見えた不動産需要で、多くの建設工事が止まったまま放置されています。既にローンを組んでいるのに、不動産が完成せず、顧客がローンの支払いを拒否し始めたのは、以前の記事で詳しく紹介しました。そして、この放置が数年~十数年に及ぶ、骨組みだけの高層マンションが、危険である事から、爆破解体され始めています。一応、支柱と外壁までは完成しているので、窓が取り付けられず、コンクリート剥き出しの棟が、ダイナマイトで何十棟という単位で爆破されています。住居可能な人数でいうと、万単位の世帯の建物が、一度も使用される事なく解体されるわけです。

実は、この爆破解体で、何の価値も生み出さない建造物でも、GDPは押し上げます。お金が動くと、GDPに加算されるので、爆薬の代金・解体業者へ払った費用・瓦礫の片付けなど、費用のかかるものが、全てGDPに加算されます。なので、理屈だけで言うと、新築の建物を建てて、完成直後に爆破解体すると、GDPは最短の効率で上がる事になります。実際、中央に報告する書類の数字を整える為に、これをやった地方自治体も存在したりします。なので、GDPを競っても仕方無いと、最近では言われるようになってきています。広い中国で、土地バブルが起きて、値段が上がれば、何もしなくてもGDPが大幅に上がるからです。』