米中間選挙、恣意的な選挙区割りが横行 無風区が増殖

米中間選挙、恣意的な選挙区割りが横行 無風区が増殖
米中間選挙 ポイントを読む②
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN063KG0W2A800C2000000/

『11月の連邦議会下院選では10年に1度の国勢調査を踏まえた新しい選挙区割りが適用される。多数派を握る州議会が自党に有利になるよう恣意的な線引きを主導する「ゲリマンダー」を巡って民主、共和両党は対立する。

19世紀のマサチューセッツ州知事ゲリーが都合よく区割りを改め、いびつな形状が怪獣サラマンダーに似ていたのにちなむ。

上院は州全体を選挙区とする一方、下院は州の人口に基づき議席を配分する。435ある選挙区から1人ずつしか当選できない単純小選挙区制を採り、区割り次第で勢力図が大きく塗り替わる。

たとえば、南部ノースカロライナ州「6区」では州議会多数派の共和党が2021年11月、民主党支持者が多い都市部の選挙区を分割するクラッキングを断行した。

世論調査分析サイト「ファイブ・サーティー・エイト」によると、以前の6区は民主党候補が支持率で21ポイントリードしていたが、足元で9ポイント差に縮まった。

共和党が10年の中間選挙で州議会の多数派獲得に力を入れ、党利優先の区割りを進めて対立が先鋭化した。恣意的な区割り変更は無風区を増殖させ、接戦区の減少を促す。

下院の選挙区で民主党が5ポイント以上離す選挙区は187、共和党は208で、互角の区は40にとどまる。今回の区割り前に比べ与野党が競り合う区は6つ減り、激戦区は全体の1割に満たない。候補者は支持層に響く政策に重点を置き、党派ごとの主張の隔たりが大きくなりやすくなる。

(ワシントン=坂口幸裕)』