家庭の電力消費、4割がエアコン 効率運転が節電を左右

家庭の電力消費、4割がエアコン 効率運転が節電を左右
電力逼迫の夏2022
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA068IM0W2A700C2000000/

『家族で別の部屋に分かれてエアコンを使わず、テレビは一つの部屋で見てほしいーー。この夏、経済産業省は家庭の暮らし方について、こう呼びかけている。電力需給逼迫の危機を乗り越えるのが目的だ。

電力不足が懸念されるのは太陽光の発電量が落ちる夕方だ。経産省によると夏の午後7時ごろの家庭の電力使用割合ではエアコンが38%と一番高い。熱中症などを避けつつ上手にエアコンを使うのが家庭での節電のポイントとなる。

パナソニックのウェブサイトによると、エアコンが電力を多く消費するのは起動時だ。家庭の断熱性能にもよるが、外気温が35度以上になる猛暑日の場合は「つけっぱなし」運転がお得だという。30度程度までなら「こまめに消す」方が良い。

一般的に冷たい空気は下へ溜まりやすく、体感温度が下がってもエアコンが「部屋が設定温度になっていない」と必要以上に部屋を冷やし、余計に電気代がかかることもある。扇風機やサーキュレーターをエアコンとあわせて使うのが効果的だと家電量販店の担当者は話す。

目詰まりしたフィルターを掃除したり、室外機の周りの風通しをよくして温度を下げたりすることも欠かせない。室温をあげないように窓の外にすだれをかけたりカーテンを閉めたりすることも節電につながる。

健康状態をみつつ、冷房の設定温度を上げることも節電になる。設定温度を26度から2度上げると約5%の節電効果があるという。

買い替えも効果的だ。家電製品協会によるとエアコンの場合、省エネ技術の進んだ2021年型は10年前の製品と比べて年間の電力使用量は約10%の削減になる。電気代は年間で約2500円安くなる。

東京都は都が指定した省エネ性能の高い製品に買い替えた場合、商品券などに交換できる「東京ゼロエミポイント」を都内に住む都民に付与している。エアコンでは最大1万9000円分もらえる。

家庭の電力消費が3番目に大きい冷蔵庫は同2万1000円分のポイントをもらえる。冷蔵庫は内部で冷気を循環させるために食品を詰め込みすぎず、逆に冷凍庫は凍った食品が互いに保冷剤の役割を果たすため詰め込むほうが効率が良いとされる。

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上野泰也
みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト
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ひとこと解説

けさのある新聞に「酷暑日」を取り上げた記事があった。日本気象協会が40度以上の日を「酷暑日」、夜間の最低気温が30度以上の夜を「超熱帯夜」と呼ぶことに決めたという。気象庁がこれらの呼び名を公式採用するかは未定のようである。そんな話題を社内で持ち出していたら、今度は日経電子版に米国の「超酷暑日」を取り上げた記事があった。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN15AW20V10C22A8000000/
人体が感じる温度でカ氏125度(セ氏51.7度)を超し、熱中症誘発など極度の危険と判断される日を「超酷暑日」と、米国の非営利団体が命名したという。暑ければ暑いほどエアコンの使用頻度が増し、工夫はしても電力消費量は増える。グリーンエネルギーへの転換が急務であることを実感する。
2022年8月16日 11:23 』