豪裁判所、Googleに57億円支払い命令 位置情報収集で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM126820S2A810C2000000/
『【シドニー=松本史】オーストラリア連邦裁判所は12日、米グーグルが位置情報収集に関して消費者に誤解を与える表現をしたとして、同社に6000万豪ドル(約57億円)の支払いを命じた。豪競争当局が2019年にグーグルを提訴していた。グーグル側は争わない姿勢を示している。
裁判所は、グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載したスマートフォンでの位置情報収集に関する画面表示が、17~18年にかけて「誤解を招くものだった」と認定した。
豪競争・消費者委員会(ACCC)は19年にグーグルを提訴した。グーグルが位置情報を収集できないようにするためには「ロケーション履歴」と「ウェブとアプリのアクティビティ」両方の機能を「オフ」にする必要があった。だがグーグルは適切な説明を行わず「『ロケーション履歴』だけが影響するとの誤解を与えた」という。
グーグルの広報担当者は12日、「17年から18年にかけての行為を解決することで合意した」と述べた。ACCCのキャス・ゴットリーブ委員長は「裁判所が課した重大な罰金は、デジタルプラットフォームやその他の企業がデータの収集・利用について消費者に誤解を与えてはならないという強いメッセージを送るものだ」との声明を出した。』