中国「調査船」、スリランカ入港巡り膠着

中国「調査船」、スリランカ入港巡り膠着
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM129MN0S2A810C2000000/

『【ニューデリー=花田亮輔、伊地知将史】スパイ船と疑われる中国の調査船「遠望5号」が12日時点で、入港予定であるスリランカ南部のハンバントタ港から約1100キロ離れた地点にとどまっていることがわかった。同船は11日から17日まで同港に停泊予定だったが、隣国インドが懸念を強めていた。スリランカは8月に入って寄港延期を中国に要請していた。

7月中旬に中国を出航した遠望5号は、インドネシア方面からスリランカをめざしていた。船舶情報会社マリントラフィックによると、10日ごろから複数回にわたり針路を変更して周辺海域にとどまっている。同船はもともと「補給」目的でスリランカに寄港すると説明されていた。

ハンバントタ港は中国からの資金で開発が進んだが、債務返済に行き詰まったスリランカが2017年に99年間の運営権を中国に引き渡している。援助と引き換えに権益を奪われる「債務のワナ」の典型例だと指摘されていた。

遠望5号は衛星などの観測任務に従事してきたとされるが、インドのメディアは同船が中国海軍の管理下にあるスパイ船だと指摘していた。インド外務省の報道官は7月下旬に同船の入港について「注視する」と述べたうえで、インドの安全や経済的利益を守るうえで「必要なあらゆる手段を講じる」と語っていた。

スリランカ外務省は中国側に「さらなる協議の必要」があるとして、寄港の延期を申し入れたと8日に発表した。中国外務省はインドを念頭に「スリランカに圧力をかけるのは全く道理がない」と反発していた。』