中国問題グローバル研究所

中国問題グローバル研究所
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 ※ 今日は、こんなところで…。

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『一般社団法人中国問題グローバル研究所(ちゅうごくもんだいグローバルけんきゅうじょ、英: Global Research Institute on Chinese Issues、中: 中国问题全球研究所)とは、2019年6月に設立されたシンクタンクである。略称はGRICI(グリーチ)。所長は筑波大学名誉教授、理学博士であり、中国社会科学院社会学研究所客員研究員・教授、北京大学アジア・アフリカ研究所特約研究員、上海交通大学客員教授などを歴任した遠藤誉。』
『概要

2019年4月、遠藤と昔から縁のあった実業之日本社社長・岩野裕一の紹介により、同社の社主である白井一成が面会。白井も日本の国益に寄与できるようなシンクタンクを創ることができないかと考えていたこともあり、遠藤を所長としたシンクタンク中国問題グローバル研究所の設立をサポートした経緯がある。

中国問題グローバル研究所は、日本にとって重要な隣国である中国の国際関係および経済等の現状と今後の動向について、グローバルかつ多元的な視点から地政学的な分析、調査研究ならびに政策提言を行うことによって、国民の知識と関心を深め、日本の国益に資するとともに、国際社会に貢献することを目的としている。 』

『主要研究員(寄稿者)

遠藤誉(日本) : 1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。「中国問題グローバル研究所」所長。筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会学研究所客員研究員・教授、北京大学アジア・アフリカ研究所特約研究員、上海交通大学客員教授などを歴任。著書に『激突!遠藤vs田原 日中と習近平国賓』(遠藤誉・田原総一朗 1月末出版、実業之日本社)、『米中貿易戦争の裏側 東アジアの地殻変動を読み解く』(毎日新聞出版)、『「中国製造2025」の衝撃 習近平はいま何を目論んでいるのか』、『毛沢東 日本軍と共謀した男』(中文版・韓国語版もあり)、『チャイナ・セブン <紅い皇帝>習近平』、『卡子(チャーズ) 中国建国の残火』(中文版・英文版もあり)、『チャイナ・ジャッジ 毛沢東になれなかった男』、『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』、『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』、『中国動漫新人類 日本のアニメと漫画が中国を動かす』『中国がシリコンバレーとつながるとき』など多数。

アーサー・ウォルドロン(アメリカ) : ペンシルバニア大学歴史学科国際関係学教授。 ハーバード大学で学士号と博士号を取得。中国・アジア史、戦史・軍事戦略が専門で、現在は1900-1930年の期間の研究に専念している。“The Great Wall of China : From History to Myth”(万里の長城 : 史実から神話まで)をはじめ、著書多数。 アメリカ政府に対して頻繁に助言をしており、国防総省総合評価局、国務省などの委員を務めたほか、2001年に下院から委任された極秘のティレリー委員会のメンバーとして、CIAの極秘文書を基に中国分析を行った(分析内容は非公開)。 現在、トランプ政権の第4次 ”Committee on the Present Danger : China”の創設メンバー、アメリカ外交問題評議会のメンバーとして活動を続けている。

孫啓明(中華人民共和国) : 北京郵電大学経済管理学院 教授、博士課程指導教員。海口経済学院経済貿易学院 院長、海口経済学院島嶼経済・グリーン産業研究センター 主任、海南省グリーン産業・サービス経済研究基地 常務副主任を兼任する。中国西部研究・開発促進会 副会長、専門家委員会 執行主任。国家級海域使用論証 評価専門家、海南省国際島嶼観光シンクタンク連盟 専門家、海口市哲学社会科学シンクタンク 専門家等としても活動する。これまでに90本以上の論文を上梓。19の省級以上レベルのプロジェクトにおいて責任者を担当し、7冊の刊行物の編集長または副編集長を務め、10以上の企業委託プロジェクトを完成させた。直近の著作に経済自由化と大国のパワーゲームについてまとめた『经济转型与大国博弈(原文)』などがある。主な専門分野は地域産業協調開発。
フレイザー・ハウイー(イギリス) : アナリスト。ケンブリッジ大学で物理を専攻し、北京語言文化大学で中国語を学んだのち、20年以上にわたりアジア株を中心に取引と分析、執筆活動を行う。この間、香港、北京、シンガポールでベアリングス銀行、バンカース・トラスト、モルガン・スタンレー、中国国際金融(CICC)に勤務。2003年から2012年まではフランス系証券会社のCLSAアジア・パシフィック・マーケッツ(シンガポール)で上場派生商品と疑似ストックオプション担当の代表取締役を務めた。「エコノミスト」誌2011年ブック・オブ・ザ・イヤーを受賞し、ブルームバーグのビジネス書トップ10に選ばれた“Red Capitalism : The Fragile Financial Foundations of China's Extraordinary Rise”(赤い資本主義 : 中国の並外れた成長と脆弱な金融基盤)をはじめ、3冊の共著書がある。「ウォール・ストリート・ジャーナル」、「フォーリン・ポリシー」、「チャイナ・エコノミック・クォータリー」、「日経アジアレビュー」に定期的に寄稿するほか、CNBC、ブルームバーグ、BBCにコメンテーターとして頻繫に登場している。

イーゴリ・デニソフ(ロシア) : モスクワ国立大学付属アジア・アフリカ諸国大学で中国語と国際経済関係を専攻。現在はロシア外務省付属モスクワ国際関係大学国際問題研究所東アジア・上海協力機構研究所、ロシア科学アカデミー極東研究所北東アジア戦略問題・上海協力機構研究センター上級研究員。ロシア大統領府直属国立経済行政アカデミーで中国外交政策についての講師を務める。研究範囲は、中露関係、上海協力機構、アジア太平洋地域の安全保障、中国のエリート層内の政治、米中関係など。2013年にロシア内の中国ウォッチャー達とともに習近平国家主席との非公式会談に出席。アジア全域にわたって研究と地域会議、セミナーやワークショップのために、頻繫に行き来する。2014年以来、ロシアにおける代表的な外交政策シンクタンクであるロシア国際問題評議会の非常勤研究員を務める。アジア太平洋安全保障協力会議のロシア委員会のメンバー。

ウラジミール・ポルチャコフ(ロシア) : ロシアにおける現代中国研究の第一人者。モスクワ国立大学で経済地理を専攻し、1970年に卒業。1978年中国の国際関係の論文で歴史博士候補号(西洋では博士号と同等)取得し、1999年鄧小平による中国の近代化と経済改革の論文で経済学ドクトル・ナウク(上級博士号)を取得、教授(世界経済)。中国におけるソビエト連邦通商代表、駐中国ソビエト連邦及びロシア連邦大使館勤務、ソビエト連邦科学アカデミー世界社会主義システム経済研究所勤務などを経て、現在はロシア科学アカデミー極東研究所上級研究員、同研究所のジャーナル「極東事情」編集長を務める。主な論文に「中国 : 社会経済発展方法の模索」(1995)、「鄧小平時代における中国の経済政策」(1998)、「中国90年代の経済政策」(1999、英語論文)、「江沢民から胡錦濤まで : 21世紀初頭の中国」(2006)、「21世紀における中華人民共和国の外交政策」(2015)、「深圳の音叉 : 中国の発展モデルの変遷と深圳の発展」(2017)などがある。現在の研究プロジェクトは「中華人民共和国における経済特区」である。

以下は寄稿者となる。

王尊彦(台湾) : 助理研究員 / 国防安全研究院非伝統的安全および軍事任務研究所。

出典

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中国問題グローバル研究所 : 2020年2月20日閲覧 』

ペロシ訪台と米中半導体対立 中国政府元高官単独取材

ペロシ訪台と米中半導体対立 中国政府元高官単独取材
https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20220812-00310048

『ペロシ下院議長は訪台した際に半導体の世界最大手のTSMC創業者に会っている。これは中国を半導体市場から締め出そうというバイデン政権の一環だとして、中国政府元高官は激しく非難。米中半導体対立のゆくえは?

◆中国政府元高官が気炎「ペロシはTSMCの創業者と会っている!」

 本稿は、8月11日のコラム<中国はなぜ台湾包囲実弾軍事演習を延長したのか?中国政府元高官を単独取材>の文末からの続きである。すなわち、筆者は「中国はなぜ台湾包囲実弾軍事演習を延長させたのか」に関して中国の本音を知りたいと思い、中国政府元高官を取材した時の話の続きだ。憤懣(ふんまん)やるかたない元政府高官は、「なぜか」に関して回答してくれただけでなく、ペロシ訪問と、その陰に隠れているアメリカの「陰謀」に関して気炎を吐き続けたのである。

 特に半導体に関して話し始めたので、そのQ&Aを以下に示す。前回同様、Qは筆者、Aは中国政府元高官である。

Q:半導体に関しても、というと、具体的にはどのことを指していますか?

A:蔡英文はペロシとの昼食会で、台積電(TSMC)の創設者や現在の董事長などを招いてるんだよ。バイデンは今年5月20日に、日本よりも先に韓国を訪問しただろ?あれは韓国のサムスン電子半導体をアメリカ側に向かせるためで、「日米韓台」の「チップ4」同盟を作って、中国を追い出そうという魂胆だ(筆者注:たとえば5月20日ブルームバーグの<バイデン米大統領、サムスン電子の半導体施設を視察-結束を強調>などを参照)。世界の自由な経済連携とハイテク産業の発展を許さず、サプライチェーンを破壊してでも、アメリカに有利なように動こうとしている。

Q:たしかに「チップ4」に向けてバイデンは動こうとしていますが、そもそも中国の半導体や宇宙開発に強い関心を向け始めたのはトランプ前大統領からで、習近平が2015年に発布したハイテク国家戦略「中国製造2025」にトランプが目を付けたからだと思いますが、どう思われますか?

A:まったくその通りだ。宇宙開発では中国が今年中に有人宇宙ステーションを稼働させるから、アメリカはもう勝てない。トランプは宇宙軍を創設すると息巻いていたが、どんなに中国の邪魔をしようとしても宇宙開発では中国の発展を阻止することはできなかった。そこでアメリカは何としても中国の経済成長を止めようと、半導体分野で徹底して中国をサプライチェーンから追い出そうとしている。

5Gに関しては徹底してファーウェイを潰すことに専念して、半導体に関してはTSMCが中国本土から出ていくように必死で仕向けて、それだけでは気が済まず、サプライチェーンも切断しようとしているのだ。

◆TSMCはありがた迷惑?

Q:しかし、TSMCの創設者の張忠謀(モリス・チャン)は、あんまりアメリカのアリゾナ工場での操業を高く評価してないようではありませんか?

A:その通りなんだよ。実は、台湾はありがた迷惑してるんだよ!8月6日の台湾のメディ自身が、張忠謀がペロシの目の前で「台湾の半導体がアメリカや日本などの場所に一部移転されることについて楽観的ではない」と言ったと報道している。さすがに張忠謀は大したもんだ。媚びずにストレートにものを言う(筆者注:8月6日の台湾の「中時新聞網」は<ペロシ昼食会の内幕が暴露された!張忠謀が吐露した言葉が、来場の賓客にショックを与えた>と報道している)。アメリカでも日本でもコストが高くて張忠謀は困ってるんだよ。人材も揃ってないし。その点、中国で操業すればコストは安いし人材は長年にわたって培ってきたから揃ってるし、商売をやる人間としては、儲かる方を選びたいに決まってる。

 だからTSMCの董事長は「われわれは中国人民解放軍とビジネスをやってるわけではない」と言ったわけだよ。

 以下、筆者の説明:実はペロシが台湾に到着する前の7月31日、TSMCの劉徳音董事長がCNNの取材を受けて語ったことを、台湾の「工商時報」が報道している。それによれば、劉徳音は「中国市場はTSMCの収益の約10%を占めており、TSMCはあくまでも中国の一般消費者としての顧客とのみ協力しているのであって、軍事実体(中国軍)と協力しているわけではない。中国は非常に大きく、非常に活発な消費性電子市場なので、消費者に需要があれば、中国市場はTSMCと取引する必要が生じる。これは決して悪いことではない」と語っている。

 中国政府元高官の上記の言葉は、この「工商時報」に書かれている内容を指している。
◆「米日韓台チップ4」同盟の韓国の立場に関して

 中国政府元高官は、アメリカが日米韓台「半導体同盟」=「チップ4」同盟を結ぼうとしていることに対する韓国の姿勢に関しても、留まるところを知らないと言っても過言ではないほど気炎を上げた。

 以下、中国政府元高官が韓国に関して語ったことを略記する。

 ――そもそも韓国に新しく誕生した尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権は、文在寅政権と比べて日米寄りだなどと言われているが、まったくそんなことはない。その証拠にペロシが韓国を訪問した時の尹錫悦の態度を見るといい。8月3日午後にペロシは韓国の米空軍基地に到着したんだが、なんと出迎えたのは米国側関係者だけだった。痛快じゃないか!尹錫悦は休暇中だという口実を設けて、会おうとしなかったんだぜ!電話するだけにした。
 おまけに、いいかい?

 ペロシが韓国を離れた翌日に、朴振(パク・ジン)外交部長の訪中を発表したんだよね!実際には8日に朴振が訪中して9日に王毅と会談しているけど、二人の親密度は何度も報道されているから知っての通りだ(筆者注:中韓外相会談の様子は中国外交部報道にもある。王毅の熱烈さが広げた両腕の勢いにも表れている)。

 そんなわけだから、バイデンに誘われて韓国政府は、いやいや「チップ4」の予備会談に「参加する」という意向は表明しているものの、王毅との会談では、「中韓は市場のルールに違反する行為に共同で抵抗し、両国と世界の生産供給とサプライチェーンの安全と安定を共同で維持する」と誓い合っている。

 つまり、バイデンが中国をのけ者にしようと企む「チップ4」の目的に従うようなことは、韓国はしないということさ。つまり、実は、台湾も韓国もバイデンの「チップ4」に「お付き合い」しているだけということになるってことだ。 

 以上が中国政府元高官の韓国に関する見解だった。

 たしかに韓国も台湾も、そして日本も、貿易において中国に首根っこを押さえられている。いずれも貿易最大相手国は中国で、2021年データで「韓国:23.9%、台湾:25.2%、日本:22.9%」が中国によって占められている。

 中国政府元高官の熱弁は、それだけ中国が「チップ4」を気にしているということの裏返しだとは思うが、バイデン政権は果たしてもくろみ通りに中国を排除することができるのか、読者とともに考察を続けていきたい。

遠藤誉
中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授、理学博士

1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。中国問題グローバル研究所所長。筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会学研究所客員研究員・教授などを歴任。日本文藝家協会会員。著書に『もうひとつのジェノサイド 長春の惨劇「チャーズ」』、『ウクライナ戦争における中国の対ロシア戦略』、『 習近平 父を破滅させた鄧小平への復讐』、『ポストコロナの米中覇権とデジタル人民元』、『「中国製造2025」の衝撃 習近平はいま何を目論んでいるのか』、『毛沢東 日本軍と共謀した男』、『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』、『中国がシリコンバレーとつながるとき』など多数。』

サムスントップに特赦 韓国政府、就業制限を解除

サムスントップに特赦 韓国政府、就業制限を解除
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM120QE0S2A810C2000000/

『【ソウル=細川幸太郎】韓国法務省は12日、サムスン電子トップの李在鎔(イ・ジェヨン)副会長の特別赦免(日本の恩赦に相当)を決定した。2021年に仮釈放を受けていた李氏の就業制限が解かれ、経営主導体制が整うことになる。今回の赦免の対象は経営者らが多く、注目を集めていた李明博(イ・ミョンバク)元大統領は含まれなかった。

赦免は15日付。韓国では毎年、日本の植民地支配からの解放を祝う8月15日の「光復節」の祝日に合わせて政府が赦免を実施している。

李在鎔氏は17年に朴槿恵(パク・クネ)元大統領側への贈賄容疑で逮捕され、実刑判決を受けて収監された。21年8月に仮釈放となり実質的に経営復帰したものの、役職就任や海外出張など一部の経済活動を制限されていた。

今回の「復権」と呼ぶ赦免によって罪が免除されて就業制限がなくなり、李氏が本格的にサムスングループの経営を主導することになる。財界関係者によると、人事やM&A(合併・買収)などで大胆な経営判断が可能になるという。父親の李健熙(イ・ゴンヒ)前会長の死後、空席が続く会長職への昇格準備も前進する見通しだ。

法務省は李在鎔氏ら経済人の赦免について「グローバル経済危機において景気低迷の長期化が憂慮される中、技術投資と雇用創出を通して経済危機克服に寄与する機会を与える」とした。これに対して李在鎔氏は同日、記者団に対して「国家経済のために一生懸命がんばります」と短くコメントした。

赦免対象には贈賄罪などで執行猶予中のロッテグループの辛東彬(シン・ドンビン、重光昭夫)会長も含まれた。辛会長は制限なしに経営復帰しており、名誉回復という意味合いが強い。

一方で、李明博・元大統領の赦免は見送られた。同氏は健康状態を理由に刑務所から病院に移送され、一時的に懲役刑の執行を停止している状態だ。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は12日の赦免発表前に記者団に対して「今回の赦免は経済回復に重点を置いた」と話した。

韓国では元大統領や財閥トップらが政治判断で罪を帳消しにされてきた経緯がある。21年12月には文在寅(ムン・ジェイン)前政権が朴槿恵・元大統領の特別赦免を決めた。大統領など政権側が政治情勢に応じて恣意的に赦免対象者を選ぶ傾向があり、国内外から批判的な見方もある。
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峯岸博
日本経済新聞社 編集委員・論説委員
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ひとこと解説

朝鮮戦争後、韓国がアジア最貧国から経済先進国へ驚異的なスピードで駆け上がった最大の秘訣は大統領府とサムスンなど巨大財閥による二人三脚でした。しかし、両者のもたれ合いは民主化後に「政経癒着」と糾弾され、朴槿恵政権末期以降は政権との不正な関係が問われた財閥首脳らが逮捕、収監されました。5年ごとに権力者が入れ替わる韓国で同じ轍を踏まないため、特赦されたサムスンの李在鎔副会長も政権との間合いには慎重にならざるを得ません。一方で、支持率低迷にあえぐ尹錫悦政権は経済再生へ財閥と接近を強めるでしょうし、財閥側も円滑な企業経営のためには絶大な権力を握る大統領の要請をむげに断りにくいのも韓国社会の現実です。
2022年8月12日 18:57 』

インドネシア国防相、24年大統領選出馬に意欲

インドネシア国防相、24年大統領選出馬に意欲
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM12BF90S2A810C2000000/

『【ジャカルタ=地曳航也】インドネシアのプラボウォ・スビアント国防相は12日、党首を務めるグリンドラ党の会合で、2024年2月に実施する大統領選への出馬に意欲を示した。立候補する要件を満たすため、今後、連携する政党を模索する方針だ。

プラボウォ氏は「国のために戦う準備ができていることを表明する。全身全霊をインドネシアにささげる」と語った。14年、19年の大統領選で続けてジョコ大統領に挑み、敗れた。24年の大統領選に向け主要な候補者で出馬意欲を公に示したのはプラボウォ氏が初めて。

各種世論調査によると、闘争民主党所属のガンジャル・プラノウォ中部ジャワ州知事や無所属のジャカルタ特別州知事のアニス・バスウェダン氏と次期大統領選レースを激しく争っている。

同国では規定上、大統領と副大統領に立候補するペアは、国会で20%以上の議席を占める、あるいは直近の総選挙で25%以上を得票した政党または政党連合の支持を得る必要がある。プラボウォ氏率いるグリンドラ党は単独では要件を満たさず他党と連携しなければならない。』

豪裁判所、Googleに57億円支払い命令 位置情報収集で

豪裁判所、Googleに57億円支払い命令 位置情報収集で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM126820S2A810C2000000/

『【シドニー=松本史】オーストラリア連邦裁判所は12日、米グーグルが位置情報収集に関して消費者に誤解を与える表現をしたとして、同社に6000万豪ドル(約57億円)の支払いを命じた。豪競争当局が2019年にグーグルを提訴していた。グーグル側は争わない姿勢を示している。

裁判所は、グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載したスマートフォンでの位置情報収集に関する画面表示が、17~18年にかけて「誤解を招くものだった」と認定した。

豪競争・消費者委員会(ACCC)は19年にグーグルを提訴した。グーグルが位置情報を収集できないようにするためには「ロケーション履歴」と「ウェブとアプリのアクティビティ」両方の機能を「オフ」にする必要があった。だがグーグルは適切な説明を行わず「『ロケーション履歴』だけが影響するとの誤解を与えた」という。

グーグルの広報担当者は12日、「17年から18年にかけての行為を解決することで合意した」と述べた。ACCCのキャス・ゴットリーブ委員長は「裁判所が課した重大な罰金は、デジタルプラットフォームやその他の企業がデータの収集・利用について消費者に誤解を与えてはならないという強いメッセージを送るものだ」との声明を出した。』

大成建設、スリランカの空港工事中止を協議へ

大成建設、スリランカの空港工事中止を協議へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC263820W2A720C2000000/

『大成建設はスリランカで手掛ける空港工事について、発注者のスリランカ空港公社と中止するかどうかの協議に入る。国際協力機構(JICA)が空港公社への融資を停止するなど資金調達が難しくなっており、工事を中断して交渉する。政情不安につながったスリランカの経済危機が、日本企業の海外事業にも影響を及ぼし始めた。

両社が協議入りするのは同国最大都市のコロンボ近くにあるバンダラナイケ国際空港の第2期拡張工事だ。地上4階建ての旅客ターミナルビルや高架橋などを施工する予定で、スリランカ空港公社から620億円で2020年3月に受注した。23年ごろの竣工を想定し、工事を進めていた。

このほどJICAが空港公社に対する計700億円超の貸し付けの新規実行を停止した。これを受け、大成建設は工事の一時中断を空港公社に申し入れた。両社は事業継続の可否を協議する。資金調達など状況が好転しない場合、秋にも工事請負契約の解除を大成建設が申し入れる可能性がある。

スリランカでは新型コロナウイルスの発生で観光業が低迷し、外国人観光客の減少により外貨準備高が減少した。かねて経常収支の赤字にも直面していたスリランカ財務省は4月に、経済再建のメドが立つまで対外債務の返済を一時停止すると表明していた。スリランカのメディアによると同国の閣僚は直近、JICA支援による複数の事業停止を表明していた。

物価上昇など経済危機に端を発した抗議活動の激化で、一族で政権の要職を占めてきたラジャパクサ氏が7月に大統領を辞任している。首相などを務めてきたウィクラマシンハ氏が新大統領に就き、国際通貨基金(IMF)などから支援を得ようとしている。

大成建設の手持ち工事を示す22年3月期の単体ベースの繰越高のうち海外工事は2215億円。このうち中止を協議する工事分は数百億円程度とみられる。日本経済新聞の取材に対し大成建設は「個別の工事状況については回答を差し控える」とし、JICAは「貸付先に関する情報は回答できない」としている。

帝国データバンクによると、スリランカに進出する日本企業は22年7月時点で180社。現時点では大きな影響は見られないとしつつも、「政情不安による不安定なビジネス環境の長期化は進出企業の事業戦略に影響を及ぼしかねない」(同社)とする。(田村修吾、ニューデリー=花田亮輔)

この記事の英文をNikkei Asiaで読む
Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Spotlight/Sri-Lanka-crisis/Sri-Lanka-crisis-Japan-s-Taisei-seeks-halt-to-airport-expansion?n_cid=DSBNNAR 』

ソフトバンクGへの訴訟手続き着手 クレディ・スイス

ソフトバンクGへの訴訟手続き着手 クレディ・スイス
FT報道
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR120F90S2A810C2000000/

『【ロンドン=篠崎健太】スイス金融大手クレディ・スイス・グループが英金融会社グリーンシル・キャピタルの経営破綻をめぐり、ソフトバンクグループ(SBG)に未回収資金の賠償を求める本格的な訴訟手続きに着手したことが11日、明らかになった。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じた。

FTによるとクレディ・スイスの弁護士が英国の高等裁判所に対し、正式な訴訟を始める許可を前週申請した。可否の判断が下るまで数カ月かかる可能性があるという。

グリーンシルは企業間の売掛債権を流動化するサービスを手がけ、クレディ・スイスはその証券化商品に投資するファンドを運用していた。グリーンシルは2021年3月に破綻し、クレディ・スイスは投資資金の回収を進めてきた。この過程で、グリーンシルの融資先で破綻した米建設会社カテラと、傘下ファンドを通じて両社に出資していたSBGの関係や資金の流れを問題視しているとされる。

クレディ・スイスはグリーンシルからカテラに渡った4億4000万ドル(約580億円)の融資と経営破綻に至る経緯について、SBGを追及している。

SBGの広報担当者は「クレディ・スイスやそのファンドの利益を損なおうと意図したり、実際に害したりしたというあらゆる誤った指摘を断固否定する」との声明を出した。「投資判断を誤った責任をソフトバンクに押しつける試みだ」と強く反発し、法廷に持ち込まれれば全面的に争う構えを示した。

【関連記事】

・グリーンシル巡り世界で係争 クレディ、資金回収図る 
・クレディ・スイス、ソフトバンクG説明に異議 英社破綻
・ソフトバンクG出資で急拡大、米建設カテラ破綻の教訓

ニューズレター https://regist.nikkei.com/ds/setup/briefing.do?n_cid=DSREA_newslettertop 

ウクライナ、南部のロシア補給経路「ほぼ全て砲撃可能」

ウクライナ、南部のロシア補給経路「ほぼ全て砲撃可能」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR12C3W0S2A810C2000000/

『【パリ=白石透冴】ウクライナ軍の広報担当者は12日、南部にあるロシア軍の補給経路ほぼ全てを砲撃できる状態にあるとの見解を語った。欧米が提供した射程の長いロケット砲システムの活用などを指しており、発言でロシア軍に心理的な圧力をかける狙いなどがありそうだ。

ロイター通信が伝えた。同担当者は「我が軍は南部で主導権を握っている」と語った。同日新たに南部のロシア軍弾薬庫1カ所を破壊し、11人を殺害したとも発表した。

ウクライナ軍は米国提供の高機動ロケット砲システム「ハイマース」などを使い、南部主要都市ヘルソンを占領するロシア軍の補給経路を相次いで攻撃している。9日には前線から200キロメートル以上離れたクリミア半島のロシア軍航空基地で爆発が起きており、ウクライナ軍がさらに遠距離を砲撃する能力を手に入れたとの推測もある。

ウクライナ政府は12日、国連と赤十字国際委員会に対し、ロシア軍が管理するウクライナ人捕虜収容所を訪問するよう求めた。捕虜が虐待を受けているとみており、第三者による監視が必要と訴えている。7月29日には東部ドネツク州のウクライナ人捕虜収容所で爆発が起き、捕虜約50人が死亡した。同国政府はロシア軍が意図的に捕虜を殺害したとみている。

米CNNは12日、ロシアが制圧した南部マリウポリでウクライナ人捕虜の「裁判」を8月中にも始めようとしていると報じた。』

台湾が迫る欧州の覚悟

台湾が迫る欧州の覚悟
風見鶏
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR1017Z0Q2A810C2000000/

『ドイツ空軍が異例の訓練を始める。その名は「ラピッド・パシフィック2022」。遠く離れた太平洋に航空部隊を送る。

主力戦闘機ユーロファイターと空中給油機、戦術輸送機がインドなどを経てシンガポールへ。オーストラリアや韓国、そして9月末には日本に立ち寄り、ドイツ空軍がアジアでも活動できることを証明する。

戦闘能力のある航空機を戦後初めてインド太平洋に展開する狙いはなにか。

「多様性や国際秩序を守る、という価値観を安全保障上のパートナーとともに示したい」と独国防省報道官は取材に答えた。中国へのけん制にほかならない。2021年にフリゲート艦を極東に派遣したのに続く政治メッセージとなる。

中国偏重とされたドイツは変わった。戦後ドイツで平和主義を唱え、共産圏融和策(東方政策)を掲げてきた与党・社会民主党(SPD)が方針を転換した。

強権国家と深く付き合い過ぎるとどうなるか。1970年代から半世紀にわたってエネルギーをロシアに頼ってきたドイツは、いま脱ロシアで四苦八苦する。SPD重鎮のミュラー連邦議会議員(前ベルリン州首相)は取材に力説した。「(ドイツは)中国に依存してはいけない。それが今回のロシア・ウクライナ危機からの教訓だ」

ドイツですら中国離れが進むなか、ほかの欧州諸国は推して知るべし。「目先の心配はロシアだが、長期的には中国の脅威のほうが大きい」(フランスのガトレン上院議員)という見方は欧州政界に広がる。

だからこそ模様眺めをしていた欧州が台湾問題でも米国に寄り添った。

ペロシ米下院議長が台湾を訪問し、中国が実弾を使った軍事演習で応じると欧州連合(EU)のボレル外交安全保障上級代表が批判した。「正当化できない」。フランス外務省も「秩序の尊重」を中国に求めた。

ロシアの脅威に直面する欧州は「大西洋同盟」と称する米国との絆の大切さを再認識した。対ロシアで後ろ盾になってもらう米国。そこが中国と対峙するなら支えざるを得ない――。そう覚悟しつつある。

連携を深める米欧にくさびを打ち込もうと中国は欧州各国に2国間協議を持ちかけているようだ。民主主義陣営の分断を誘うのが強権国家の常とう手段。欧州はのらりくらりとかわす。

台湾は好機とみる。5月、経済部(経済省)の陳正祺・政務次官がリトアニアを訪れ、「産業協力ラウンドテーブル」を開いた。企業の連携を後押ししたい、と同次官は日本経済新聞に意欲を示した。

もっとも欧州経済にとって脱中国は脱ロシアよりはるかに難しい。今秋の共産党大会後に中国が柔軟になるとの淡い期待を抱き、ひとまず中国大陸と台湾が一つの国に属するという「一つの中国」政策は堅持する。

英国の次期首相に名乗りを上げたトラス外相は自他共に認める対中強硬派。それでも「首相として台湾を訪問するつもりはない」と英テレビで宣言した。

ドイツでは親台湾の国会議員が超党派で訪台を計画中だ。この議員団は「ベルリン台北 議員の友達グループ」という妙な名称で活動する。「ドイツ台湾議員連盟」という公的色彩の濃いものに改称しようとしたが独議会に却下されたという。グループ代表のウィルシュ議員が取材に明かした。

極東は欧州にとっては伝統的な関心領域ではない。蓄積が浅いから迷い、試行錯誤しながら対中政策を探る。日本を含めアジアの民主主義陣営にはチャンスといえる。将来の有事に備え、いまこそ欧州との絆を深めるべきだ。

(欧州総局長 赤川省吾)

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SMIC、中国依存を見直し 4~6月は3年ぶり減益

SMIC、中国依存を見直し 4~6月は3年ぶり減益
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM122LD0S2A810C2000000/

『【重慶=多部田俊輔】中国の半導体受託生産最大手、中芯国際集成電路製造(SMIC)は12日、中国市場に依存する経営体質を見直す方針を示した。世界の半導体市場が停滞期に入ったうえ、中国政府による新型コロナウイルスの感染対策も響き、2022年4~6月期の純利益は3年ぶりに前年同期実績を下回った。海外比率の引き上げで成長持続を目指す。

趙海軍・共同最高経営責任者(CEO)が同日開いた業績説明会で明らかにした。22年4~6月期の純利益は前年同期比25%減の5億1400万ドル(約680億円)。新型コロナウイルスの感染を封じ込める「ゼロコロナ」政策などの影響で設備の稼働率が低下し、減益は19年4~6月期以来となった。売上高は42%増の19億ドルだった。

趙氏は今年上半期に半導体市場は「ダウンサイクル(低迷期)に入った」と分析。「少なくとも来年上半期まで続くだろう」との見通しを示した。具体的には、スマートフォンや家電向けの需要が減退しているとした。

売上高全体の約7割を占める中国市場は、ゼロコロナ政策に伴う行動制限などが当面続く見通し。このため、趙氏は「単一市場からの影響を減らしていく」とし、中国への依存度を下げる方針を示した。

一方、半導体市場でも、自動車や工場向けの需要は堅調に伸びていると強調した。同社は世界シェアが小さいうえ、中国市場は長期的に成長すると判断。25年に生産能力を21年時点の約2倍に増やす計画は、そのまま進めていく方針も示した。

趙氏が取締役を退いたことも発表した。共同CEOの職務に集中するためとしている。同社は新たに、半導体の専門家でかつて副総裁などを務めた呉漢明氏を取締役に選んだ。』

縮む中国ファーウェイ、法人開拓急ぐ 1~6月6%減収

縮む中国ファーウェイ、法人開拓急ぐ 1~6月6%減収
デジタルやエネルギー・・・、20の専門「軍団」設立
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM182CX0Y2A710C2000000/

『【広州=川上尚志】中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)の規模縮小が止まらない。12日発表した2022年1~6月期の売上高は前年同期比6%減だった。米政府の制裁や市場縮小などで主力のスマートフォン事業が低迷した。局面打開に向け、エネルギーなど20分野に「軍団」と呼ぶ専門部隊を設立。法人需要の開拓を急ぐが、スマホの穴を埋めるにはなお時間がかかる。

売上高は3016億元(約6兆円)。同期間としては2期連続の減収となった。20年11月に売却した低価格スマホブランド「オナー」の影響がなくなり、減収幅は前年同期(29%)より改善した。

事業別で見ると、スマホなどの端末事業が25%減と苦戦した。米政府による輸出規制の強化で半導体などが調達しづらくなり、スマホの生産に支障が出た。米調査会社IDCによると、同期間の中国スマホ出荷台数は上海市のロックダウン(都市封鎖)などで2桁減とふるわなかった。

ファーウェイは米制裁前には年2億台超のスマホを出荷する世界有数のメーカーで、端末事業が売上高全体の過半を占めていた。長引く制裁と需要の減退でスマホに代わる経営の柱が急務となるなか、目をつけたのが法人向け事業だった。

「情報通信技術がどのように(金融)業界を変え、持続的な成長に移行できるのかを探求していく。DBSと一緒に取り組めることをうれしく思う」

7月下旬、ファーウェイがシンガポール中心地のマリーナベイで開いた金融関連のイベント。同社の「デジタル金融軍団」の曹衝・最高経営責任者(CEO)は、シンガポール銀行最大手DBSグループ・ホールディングスのジミー・ウン最高情報責任者(CIO)と笑顔で握手を交わした。

両社は共同でイノベーション拠点を設立すると表明。「スマートでグリーンな金融」に向けた技術開発を進めるという。

ファーウェイはこれまでも金融業界向けにクラウドなどのサービスを提供している。21年末時点の顧客数は約60カ国で2000超に及び、世界の大手銀行100行のうち49行が含まれるという。こうした顧客との連携を一段と強化すべくファーウェイが5月に立ち上げたのが、デジタル金融軍団だった。

ファーウェイは21年10月以降、こうした組織を次々と立ち上げていった。「炭鉱軍団」「税関・港湾軍団」「スポーツ・ヘルスケア軍団」……。現在、その数は20に上る。

関係者によると、「軍団はまだ立ち上がったばかりで、構成や人数は定まっていない」。いずれも特定の業界に絞り、社内の様々な分野の専門家を組織し、顧客のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する点が特徴だ。

創業者の任正非(レン・ジェンフェイ)CEOは「基礎研究の科学者と、技術、製品、工程、販売、納品、サービスの専門家を1つの部門にまとめたものだ」と説明。「米グーグルの組織に学んだ」(任氏)という。

こうした組織が営業攻勢をかけるのは、現時点では中国国内の顧客が中心だ。特に炭鉱や税関、港湾といったインフラ分野で運営の省人化やデジタル化を支援する事例が目立つ。

なかにはデジタル金融のように、海外を志向するケースもある。象徴的なのが「スマート太陽光発電軍団」だ。
ファーウェイは太陽光発電の部品で世界有数のシェアを持つ(4月、広東省東莞市の同社工場)

ファーウェイは太陽光発電システムの基幹部品であるインバーターで世界最大のシェアを握り、欧州や日本を含む世界のメガソーラーで同社の機器が採用されている。この軍団が発足した21年10月にはサウジアラビアで世界最大規模の蓄電事業を受注しており、今後も国内外で事業を伸ばす考えだ。

法人向け事業はクラウドや人工知能(AI)などのサービスが中心だ。これらの分野で必要な半導体は、スマホ向けほど最先端でないとされる。ファーウェイは高速通信規格「5G」で、米国や日本の市場から排除された一方、スイスやドイツ、韓国やサウジアラビアなどでは通信網を構築している。
ファーウェイが5月に広東省深圳市の本社で開いた軍団の設立大会で演説する任正非CEO(同社従業員向けサイトの動画より)

こうした通信網と法人向けサービスを連携させることで、新たな収益源に育てる狙いだ。3月に開いた第2弾の軍団設立大会で、任氏は「我々はますます厳しい圧力に直面するなか、態勢を整え、柔軟で機動的な戦略・戦術を採る必要がある」と強調。今後も同様の組織を強化していく意向を示した。

ただ、事業ごとに細分化し組織を設けて深掘りする戦略は、スマホに匹敵する「金脈」を見いだせていないことの裏返しでもある。1年弱で20軍団という「乱立」状態にも焦りが透ける。経営の屋台骨を支えるだけの成果を収められるのか。ファーウェイの正念場はまだまだ続く。
ニューズレター
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森川博之
東京大学大学院工学系研究科 教授
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分析・考察

「基礎研究の科学者と、技術、製品、工程、販売、納品、サービスの専門家を1つの部門にまとめた」軍団をグーグルの組織から学んだとあるが、ファーウェイは組織のあり方も時代に合わせて変化させ、事業につなげてきた。優れた技術があるのに事業に結びつかないとしたら、組織のあり方(リソース配分のあり方や人事のあり方など含む)を考えてみるのが近道だ。事業をうまく回している企業は、好適な組織のあり方を常に考え続けている。
2022年8月12日 22:55 』

日米共同訓練が5割増 1~7月、台湾有事念頭で海に重点

日米共同訓練が5割増 1~7月、台湾有事念頭で海に重点
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA110E30R10C22A8000000/

『自衛隊と米軍の共同訓練が増加傾向にある。1~7月は2021年の同時期と比べて5割増え、20年の同時期比では倍に当たる。台湾有事で最前線となる海上での訓練拡充が目立つ。対中国を念頭に抑止力の向上につなげる。

航空自衛隊と米空軍は9日、沖縄周辺で計10機の戦闘機による共同訓練をした。中国軍が台湾周辺で軍事演習を始めた4日も、日米の戦闘機が共同訓練をしていた。初めて「存立危機事態」を想定した訓練もするなど質の向上も狙う。

防衛省の公表に基づいて日米2国間の共同訓練の回数を日本経済新聞が集計した。22年1~7月は統合幕僚監部、陸海空の3自衛隊あわせて51回実施した。21年の同時期は34回、20年は23回だった。

そのうち最も回数が多かったのは海上自衛隊の29回で全体の半数以上を占めた。21年の同時期比で3割増えた。

日米の共同訓練が今年に入って増えた背景に、ロシアのウクライナ侵攻後、中国やロシアが日本周辺での軍事活動を活発にさせたことへの警戒がある。北朝鮮も大陸間弾道ミサイル(ICBM)級を含むミサイルを複数回発射した。

中国軍は8月、台湾周辺で軍事演習を展開し、発射した弾道ミサイルは日本の排他的経済水域(EEZ)に初めて落下した。台湾有事になれば日本にも影響が及びかねないとの現実味も増した。

海上からのミサイル迎撃や中国艦艇の監視などでは海自の対応が重要になる。日米は中国が海洋進出を強める東・南シナ海や沖縄県の尖閣諸島や先島諸島周辺の訓練を重視する。

海自の護衛艦と米軍の駆逐艦などは相互運用性を向上させて円滑な連携ができるよう、共同対処の方法を確認する。5月には関東沖の太平洋で米空母の「ロナルド・レーガン」も参加して敵の潜水艦を探知して攻撃する訓練をした。

5月の首脳会談の共同声明でも「戦略を整合させ、共同の能力を強化する」と明記した。米軍との共同訓練は「拡大抑止」の強化にもつながる。

日米がともに参加する多国間訓練や演習も合わせると回数はさらに増える。

2月下旬のウクライナ侵攻後、自衛隊は「Quad(クアッド)」構成国のオーストラリアとインド、欧州の英仏、東南アジア諸国などと20回程度訓練した。6月には自衛隊が北大西洋条約機構(NATO)軍とおよそ4年ぶりに訓練をした。

日米は回数だけでなく、実戦を念頭に置いた訓練の質の向上も進める。

8月4日まで米ハワイ沖で展開した「環太平洋合同演習(リムパック)」で、自衛隊が「存立危機事態」を想定した実動訓練に初めて臨んだ。リムパックには海自の護衛艦や陸上自衛隊の西部方面隊が参加した。

「存立危機事態」は日本と密接な関係にある他国が攻撃され、日本国民の生命などに危険が及ぶ状況を指す。集団的自衛権の限定行使が可能になる。一般的に米軍への攻撃を想定している。台湾有事で日本の自衛隊が戦闘に加わる根拠にもなり得る。

空自は22年に入り、北朝鮮のミサイル発射や中国軍機が日本周辺を飛行した直後に、日米共同訓練の様子を公開するようになった。共同訓練は事前に公表するもの以外は数日後に発表するのが慣例で、直後の公開は異例の措置といえる。

防衛省幹部は「日米がすぐに共同対処する様子を見せることは中国などへの効果的なメッセージになる」と話す。

岸田文雄政権は年末までに国家安全保障戦略など3文書を改定する。自民党は防衛計画の大綱を米国が持つ「国家防衛戦略」に衣替えし、部隊間で作戦の連動性を高めるよう促す。安保環境の厳しさが増すアジアで、日米一体運用は双方の課題になる。

元海上幕僚長の武居智久氏は「共同訓練の最大の目的は相互運用性を高めることだ。自衛隊は米軍の最新の戦術を学ぶことができ、米側は自衛隊の実力を評価する機会になる」と話す。

「政治的な必要に応じて示威を目的として訓練することもある。安保戦略改定を見据えた共同作戦能力の確認という見方もできる」と分析する。

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Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Politics/International-relations/U.S.-and-Japan-step-up-joint-drills-by-50-as-Taiwan-tensions-rise?n_cid=DSBNNAR 』

中国国有5社、米上場廃止申請 ペトロチャイナなど

中国国有5社、米上場廃止申請 ペトロチャイナなど
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM1296X0S2A810C2000000/

『【上海=土居倫之】中国石油天然気(ペトロチャイナ)、中国人寿保険など中国の国有企業5社は12日、米国株式市場の上場廃止を申請すると発表した。米国に上場する中国企業については、監査情報を巡って米中証券当局の交渉が難航していた。

上場廃止計画を発表したのはペトロチャイナ、中国人寿保険、中国石油化工(シノペック)、中国アルミ業、中国石化上海石油化工の5社。米国に上場する米預託証券(ADR)の廃止を自主的に申請する。いずれも香港取引所や上海証券取引所に株式を上場しており、今後の資金調達や海外での業務展開には大きな影響は生じない見通しだ。

中国企業の米上場問題を巡っては、2020年12月に米国で「外国企業説明責任法」が成立した。これに基づき米証券取引委員会(SEC)が、適切な会計監査が行われているかについて確認を求めている。一方、中国当局は国家安全保障に関わる情報が流出しかねないとして拒否していた。

今回の5社が上場廃止になれば、米国に上場する主要な中国国有企業で残るのは中国南方航空、中国東方航空となる。中国は重要な国有企業を先行して上場廃止とし、中国の国家安全保障に関わる機密情報の流出を防ぐ。同時に米国との監査を巡る交渉を前進させたい狙いがあるとみられる。

中国は4月に外国当局による中国企業の監査内容の立ち入り検査を認めると発表した。外国当局が中国で行う調査・検査には、中国が必要な援助を提供するとした。一方、SECは監査情報への「完全なアクセス」を求めて譲歩しない姿勢を示している。

中国証券監督管理委員会は同日、「米国上場の証券の(売買の)割合は小さく、各社の上場廃止計画は、企業の内外の資本市場を利用した資金調達に影響しない。海外の規制当局との交渉を続け、企業と投資家の合法的な利益を守る」とのコメントを発表した。

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Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Politics/International-relations/US-China-tensions/Five-Chinese-state-owned-companies-to-delist-from-NYSE?n_cid=DSBNNAR 

多様な観点からニュースを考える

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桃井裕理
日本経済新聞社 中国総局長
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ひとこと解説

米トランプ政権下で成立した外国企業説明責任法は「上場する外国企業の監査法人が検査を3年連続で受けなければ米市場での証券取引を禁止する」ほか「外国政府の支配下にない証明」や「取締役会の中国共産党員の氏名開示」などを求めていました。中国共産党傘下にある中国企業が満たすことは不可能といえます。5月に劉鶴副首相が中国のネット関連企業の「国内外での上場」を支持すると言及しましたが、中国のIT企業は政府・党関係者の個人情報も含めた様々な「機密情報」をもっています。米国市場への回帰はないでしょう。今回のことは米中間におけるデータやファイナンス分野のデカップリングが一層加速する1つのマイルストーンといえます。
2022年8月12日 22:35』

中国CATL、ハンガリーにEV用電池工場 1兆円投資

中国CATL、ハンガリーにEV用電池工場 1兆円投資
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM128D80S2A810C2000000/

『【広州=川上尚志】車載電池の世界最大手、中国の寧徳時代新能源科技(CATL)は12日、ハンガリーで電気自動車(EV)など向けの車載電池の工場を新設すると発表した。投資額は最大73.4億ユーロ(約1兆円)。同社はドイツとインドネシアでも電池工場の新設計画を進めており、中国国外では3カ所目となる。

ハンガリーの主要都市、デブレツェンに設ける。経済開発区の221ヘクタールの敷地に、100ギガワット時の生産能力を持つ拠点を建設する。2022年中に着工し、5年超かけて完成を目指す。同社は同日、日本経済新聞に「欧州の中心で、自動車メーカーが集まるハンガリーに工場を設けることで、顧客の要望に速やかに対応できる」とコメントした。

独メルセデス・ベンツグループも同日、「CATLのハンガリー工場から電池の供給を受ける初のパートナーになる」と発表した。CATLは独フォルクスワーゲン(VW)など、他の欧州車メーカーにも供給を広げる計画とみられる。

CATLは中国以外では初となる電池工場を、独中部チューリンゲン州に建設しており、22年末にも量産を始める予定だ。投資額は最大18億ユーロを見込む。22年4月にはインドネシアでも工場を新設する計画を発表した。現地企業と共同で最大60億ドル(約8000億円)を投じて26年までの完成を目指している。

このほか米メディアは8月上旬、CATLが北米で数十億ドルを投じる電池工場の建設計画を9~10月にも発表する見通しだと報じている。』

中国、ロシア・イランなどと国際軍事競技大会

中国、ロシア・イランなどと国際軍事競技大会 13日から
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM124YI0S2A810C2000000/

『【北京=羽田野主】中国はロシアやイランなど11カ国と13日から「国際軍事競技大会」を開く。中国人民解放軍の陸・海・空・ロケット軍などの205人の軍人が参加し、戦車操縦や射撃などの腕前を競う。米日英など西側諸国が中心となって多国間の海上訓練をする一方で、ウクライナ危機後も中ロの軍事的な結束を確認する狙いがありそうだ。

国際軍事競技大会は27日まで開く。中国では「軍事のオリンピック大会」とも呼ばれる。競技を競い合うだけでなく軍同士の交流を進める目的もある。

12日付の中国軍の機関紙、解放軍報によると、37カ国・地域から合計270あまりの部隊が参加する予定だ。大会は2013年にロシアが提唱して始め、年に1回のペースで開かれている。参加国は年々増える傾向にある。

競技種目によって会場となる国が分かれており、中国は陸軍と海軍の種目の試合会場になっている。ロシアやベラルーシ、イラン、ベネズエラなどの軍人が訪中して試合に参加する。

中国はロシア、イラン、カザフスタン、アルジェリア、ウズベキスタンに軍人を派遣して競技に参加する。ロシアでは戦車操縦の競技に参加する。

米海軍主催の多国間海上訓練「環太平洋合同演習(リムパック)」は8月4日に終了したばかり。日米豪英やインド、フィリピン、タイなど26カ国が参加した。米国が各国と連携して中国の脅威に対処する姿勢を打ち出した。』

中国に複合不況の足音 不動産苦境、金融・財政に波及

中国に複合不況の足音 不動産苦境、金融・財政に波及
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM27A3C0X20C22A7000000/

『【北京=川手伊織】中国で不動産開発企業の経営難を起点に、金融と財政が同時に悪化している。銀行では不動産融資の焦げ付きが増え、工事が止まった物件で住宅ローンの返済拒否が広がる。地方政府が国有地の使用権売却で得る「土地収入」も落ち込む。7月のマンション販売は前年同月比3割減と低迷が続き、苦境の出口は遠い。

不動産の苦境は政府の規制強化が発端だ。バブル抑制のため2021年に開発企業向け融資や住宅ローンを絞った。新型コロナウイルスの感染封じ込めを狙う「ゼロコロナ」政策で景気も悪化し、22年1~6月の住宅販売面積は前年同期比27%減った。調査会社の中国指数研究院によると、7月も主要100都市で前年同月比27%減、前月比も13%減った。

中国恒大集団など開発企業は負債を膨らませて新規物件を開発してきた。金融規制の強化などで不動産業の成長モデルは逆回転した。資金繰り難で債務不履行(デフォルト)が急増した。

中国の調査会社Windによると、返済の先送りを含む債務不履行(国内債のみ)は8月8日までの1年間で99件あった。その前の1年間の2.2倍に膨らんだ。米S&Pグローバルは、格付け対象となっている開発企業の少なくとも2割が破産危機に直面していると警告する。

銀行融資にも影響が出始めた。中国の不動産融資残高は全体の26%を占める。21~22%台だった日本のバブル期より高い。国有大手4行の不動産業向け不良債権比率は21年末時点で3.8%と、1年で1ポイント以上悪化した。

開発企業の資金繰り難で、マンション建設が中断する未完成の物件が相次いだ。不動産シンクタンク、易居不動産研究院の厳躍進氏は、22年6月までの4年間に販売された新築物件の4%近くが問題物件だと試算する。

中国では竣工前に売買や住宅ローンの契約を済ませる例が多い。未完成物件の家主が抗議のため、住宅ローンの返済拒否という強硬手段に打って出始めた。7月に拡大し、全国で300カ所超の開発案件に広がった。厳氏は不動産融資残高の1.7%にあたる9000億元(18兆円弱)に影響が及ぶと試算する。

中国政府は金融不安の芽を摘もうと銀行の資本増強を急ぐ。地方政府がインフラ債券発行で調達した資金を転用し、中小銀行に公的資金を注入させる。22年の新規注入額は3200億元に上る。

地方政府の借金で金融を安定させる狙いだが地方政府も盤石ではない。

土地が国有の中国では、地方政府が国有地の使用権を開発企業に売る。地方政府は減税などで税源が細り、土地収入への依存を強めてきた。地方財政の20年決算をみると、土地収入は遡れる10年以降で初めて地方税収を上回った。

手元資金が枯渇した開発企業は、新たな住宅開発に必要な土地の確保に動けなくなった。22年1~6月の土地収入は前年同期より31%少なく、通年でも7年ぶりに前年割れとなる公算だ。不動産取得税など関連の税収も減少する。

歳入の柱が崩れ、地方財政の悪化が進んだ。S&Pグローバルは最大3割の地方政府が22年末に、歳出削減など早期是正措置を求められる水準まで財政が悪化するとはじく。

ロイター通信によると、中国政府は最大3000億元の不動産基金をつくる検討に入った。開発企業の資金繰りを支援する狙いだが、共産党関係者は「あきらかに規模が小さい」とつぶやく。

中国は過去20年間、不動産投資で経済を押し上げてきた。米ハーバード大学教授のケネス・ロゴフ氏らの分析によると、不動産関連の国内総生産(GDP)に占める比率は29%に及ぶ。1990年代末の10%未満から存在感を高めてきた。20%以下の日米欧と比べて、不動産依存が際立つ。

ロゴフ氏らは広義の不動産関連の投資が20%減少すると、中国のGDPは5~10%減るとはじく。都市部雇用の15%超を占める不動産業と建設業の不振は、雇用不安を増幅させかねない。

「チャイナ・ショック」と呼ばれた15年の景気減速期は、力強い個人消費がその後の景気回復をけん引した。足元では雇用の悪化が長引いて貯蓄志向が強まり、個人消費に力強さはない。

中国は秋の共産党大会を控えて「政治の季節」に入った。新指導部の人事が固まるまで、経済政策の大胆な変更は期待しづらい。政策空白で不動産苦境への対応が遅れれば、金融と財政の同時悪化による「複合不況」を招く恐れもある。

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Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Business/Markets/China-debt-crunch/Ripple-effect-of-China-real-estate-crisis-risks-bigger-economic-blow?n_cid=DSBNNAR 』

中国「調査船」、スリランカ入港巡り膠着

中国「調査船」、スリランカ入港巡り膠着
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM129MN0S2A810C2000000/

『【ニューデリー=花田亮輔、伊地知将史】スパイ船と疑われる中国の調査船「遠望5号」が12日時点で、入港予定であるスリランカ南部のハンバントタ港から約1100キロ離れた地点にとどまっていることがわかった。同船は11日から17日まで同港に停泊予定だったが、隣国インドが懸念を強めていた。スリランカは8月に入って寄港延期を中国に要請していた。

7月中旬に中国を出航した遠望5号は、インドネシア方面からスリランカをめざしていた。船舶情報会社マリントラフィックによると、10日ごろから複数回にわたり針路を変更して周辺海域にとどまっている。同船はもともと「補給」目的でスリランカに寄港すると説明されていた。

ハンバントタ港は中国からの資金で開発が進んだが、債務返済に行き詰まったスリランカが2017年に99年間の運営権を中国に引き渡している。援助と引き換えに権益を奪われる「債務のワナ」の典型例だと指摘されていた。

遠望5号は衛星などの観測任務に従事してきたとされるが、インドのメディアは同船が中国海軍の管理下にあるスパイ船だと指摘していた。インド外務省の報道官は7月下旬に同船の入港について「注視する」と述べたうえで、インドの安全や経済的利益を守るうえで「必要なあらゆる手段を講じる」と語っていた。

スリランカ外務省は中国側に「さらなる協議の必要」があるとして、寄港の延期を申し入れたと8日に発表した。中国外務省はインドを念頭に「スリランカに圧力をかけるのは全く道理がない」と反発していた。』

逆風鎮められるか バイデン氏、中間選挙へ成果急ぐ

逆風鎮められるか バイデン氏、中間選挙へ成果急ぐ
トランプ氏捜査が変数に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1001U0Q2A810C2000000/

『【ワシントン=坂口幸裕】バイデン米大統領は11月の中間選挙をにらみ内外の課題で成果づくりを急ぐ。足元では滞っていた目玉政策の法案を相次ぎ前進させ、物価高などに伴う支持率低迷からの反転攻勢をうかがう。長引く逆風を鎮められるのか。世論の評価が割れるトランプ前大統領の不正疑惑の行方も変数になる。

新型コロナウイルス感染から復帰したバイデン氏は9日、上機嫌な様子でホワイトハウスで演説に臨んだ。「チャック、あなたはとんでもないことをやってのけた。本当によくやった」。隣には民主党上院トップのチャック・シューマー院内総務ら議会幹部もいた。

7日に上院で可決した再生可能エネルギーの推進などに4330億ドル(約58兆円)を投じる新たな歳出・歳入法案が念頭にあった。家庭の医療費とエネルギー代の削減につながり、最大の懸案であるインフレを抑制できると訴える。

上院は与野党が50議席ずつで拮抗し、民主党から1人でも造反が出れば頓挫する構図にある。当初、バイデン政権は10年で3兆5000億ドルを投じる法案を計画したが、与党議員の反対にあって修正を重ねた末にようやく可決にこぎ着けた。12日に下院でも可決し、バイデン氏の署名を経て近く成立する。

中間選挙まで残り3カ月を切り、バイデン政権に追い風となる材料が重なる。バイデン氏は9日、自身のツイッターに「ここ数日、忙しい日々を送っている」と投稿。「最近10日間」と題して7つの成果を挙げた。

1日には国際テロ組織アルカイダの指導者、ザワヒリ容疑者を無人機攻撃で殺害したと発表。9日には米国内の半導体工場新設を支援するため、生産や研究開発に527億ドルの補助金を出す法律も成立した。

頭を悩ませてきたガソリン価格も下落に転じた。全米自動車協会(AAA)によると、11日の全米平均は1ガロン(3.8リットル)あたり3.99ドル。6月に初めて1ガロン5ドルを突破したが、5カ月ぶりに4ドルを割り込んだ。

呼応して世論調査にも変化の兆しがみえる。米政治サイトのリアル・クリア・ポリティクスによると、11日のバイデン氏の支持率の平均値が2カ月ぶりに40%台を回復した。政党支持率は、2月に4ポイントほど野党・共和党がリードしていたが、11日時点で民主党が0.1ポイント差に迫る。

そこで急浮上したのが米連邦捜査局(FBI)によるトランプ前大統領の邸宅への家宅捜索だった。ホワイトハウスは「司法省は独立して捜査する」(ジャンピエール大統領報道官)などと捜査に関与していないと繰り返す。

一方、トランプ氏に近い共和党議員からは同氏が2024年大統領選に出馬する可能性が高まるとの見方が出ている。中間選挙を前にバイデン政権と対峙する姿勢を明確にし、共和党支持層に結束を促す狙いが透ける。

元共和党下院議員のチャールズ・ブスタニー氏は「民主党が無党派を取り込み、選挙に勢いがつく可能性はある」と指摘しつつ「FBIがやりすぎたとの認識が広がれば裏目に出る事態もあり得る」とみる。

中間選挙まで3カ月のタイミングで持ち上がった機密文書の扱いを巡るトランプ氏の疑惑は選挙戦にどう影響するのか。民主、共和両党とも世論の反応を読み切れずにいる。』

トランプ氏、スパイ活動法違反の可能性 FBIが捜査

トランプ氏、スパイ活動法違反の可能性 FBIが捜査
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN130JJ0T10C22A8000000/

『【ワシントン=中村亮】米連邦捜査局(FBI)がトランプ前大統領の邸宅から多数の最高機密文書を押収した。機密を不適切に扱い、スパイ活動法に違反した可能性があるとみて慎重に捜査を進める。トランプ氏は押収物について、すべて機密を解除していたと主張して対決姿勢を強めている。

【関連記事】

・FBI、11の機密文書を押収 トランプ氏の邸宅捜索
・トランプ氏、捜査令状の公開容認 司法長官は正当性強調

FBIは8日、南部フロリダ州パームビーチにあるトランプ氏の邸宅マールアラーゴを家宅捜索した。裁判所が12日に公開した捜索令状や付属文書によると、裁判所はトランプ氏のオフィスに加え、トランプ氏やスタッフが利用する可能性がある全ての物置や部屋の捜索を幅広く認めた。

11つの機密文書を押収し、4つは「Top Secret(最高機密)」に指定されていた。これとは別に押収した「TS/SCI」とマークした文書は最高機密文書の中でも原則として厳重に管理した政府施設で閲覧するとされる。機密の内容は判明していないが、米メディアはFBIが核兵器や海外秘密作戦に関する文書を捜索対象としたと報じていた。

ガーランド司法長官は11日の声明で捜索令状について「相当な理由を認定した上で裁判所に承認された」と断言した。最高機密が漏洩するリスクを踏まえ、大統領経験者に対する異例の家宅捜索に踏み切った事情が浮かび上がる。

押収物リストにはトランプ氏に近いロジャー・ストーン氏への恩赦に関する文書もあった。ストーン氏は2016年の米大統領選で、トランプ氏のライバル候補であるクリントン元国務長官に打撃となる情報流出に関与した疑いがあり、恩赦は激しい論争を呼んだ。FBIは「フランス大統領に関する情報」と題するものも押収していた。

裁判所が公開した資料から、FBIが①スパイ活動法違反②捜査妨害を目的とした文書の処分や隠蔽③政府文書の違法な取り扱い――などの疑いでトランプ氏を捜査していることも分かった。

スパイ活動法については、国防関連の情報を無許可で所持したり、漏洩したりして米国の安全保障に打撃を与える場合に罪に問われる。トランプ氏は12日の声明で押収物について「全て機密解除したものだ」と主張したが、スパイ活動法が禁じる国防関連の情報の不適切な取り扱いは、情報が機密扱いかどうかを問わない。トランプ氏が機密解除について所定の手続きをとっていたかは明らかになっていない。

スパイ活動法は情報を適切な場所から移動させることも禁じている。FBIは原則として政府施設で保管するとされるTS/SCI指定の文書をマールアラーゴで押収しており、トランプ氏が文書を持ち出した経緯などを詳しく調べているとみられる。

捜査妨害を巡っては、トランプ氏が機密文書を隠す意図があったかどうかが焦点だ。

複数の米メディアによると、捜査当局は召喚状を出して機密文書の回収を目指していた。捜査当局者は6月にトランプ氏の邸宅を訪れてスタッフから機密文書を回収した。しかし訪問後に機密文書が邸宅にまだ残されているとの内部情報が寄せられて、今月8日の家宅捜索につながった。

FBIは当局者の訪問時にトランプ氏側が機密文書の一部を渡さなかった理由に加え、トランプ氏の指示や関与があったのかどうかを調べているもようだ。トランプ氏は「私の弁護士や代理人は(捜査当局に)完全に協力し、とても良い関係を築いていた」と繰り返し強調しており、隠蔽の意図を否定する意図があるようだ。

さらに大統領は公務に関する文書などの記録を保存して退任時に国立公文書記録管理局への提出を義務づけられており、トランプ氏は大統領記録法違反に問われる可能性もある。

CNNテレビによると、FBIの職員や施設に対する脅迫が「前代未聞」の件数に達し、FBIが捜査を進めているという。トランプ氏の邸宅への家宅捜索に反発する同氏や共和党の支持者が不満の矛先を捜査当局に向けている公算が大きく、米国社会の分断が進みかねない。』

米政権、台湾と貿易促進へ工程表 中国に対抗

米政権、台湾と貿易促進へ工程表 中国に対抗
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN12C0I0S2A810C2000000/

『【ワシントン=中村亮】米国のバイデン政権は12日、台湾との貿易促進に向けた工程表を近く公表すると明らかにした。中国に依存する台湾の貿易構造の是正を後押しし、禁輸措置で台湾に圧力をかける中国に対抗する。

米国家安全保障会議(NSC)でインド太平洋調整官を務めるカート・キャンベル氏は12日、記者団に対して「一つの中国政策と整合させながら、経済や貿易関係の強化も通じて台湾との結びつきを深めていく」と言及した。「貿易交渉に関する野心的な工程表を作成しており、数日中に発表する方針だ」と話した。

米国と台湾は6月、新たな貿易協議の枠組みを立ち上げたと発表した。デジタル貿易や環境・労働者の保護、貿易手続きの簡素化を主要テーマとした。工程表ではテーマごとの交渉期限を示す可能性がある。

米国のペロシ下院議長が8月上旬に台湾を訪問すると、中国は事実上の対抗措置として台湾からのかんきつ類や魚類の輸入停止を発表した。経済に打撃を与えて米国との関係強化を停止するよう台湾に迫る狙いがあったとみられる。

バイデン政権は議会承認が必要な自由貿易協定(FTA)に慎重で、関税の引き下げは想定していない。貿易協議を通じ、米台の貿易がどれほど増えるかは不透明な面がある。

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