米中間選挙2022 政権政党不利の「鉄則」、11月に審判

米中間選挙2022 政権政党不利の「鉄則」、11月に審判
米中間選挙 観戦ガイド①
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN184KK0Y2A710C2000000/

『米国の政治の特徴は何か。大統領選挙と中間選挙が2年ごとに到来するカレンダーに基づいて回り続けていることだ。その中間選挙が11月8日に迫る。

100議席ある連邦議会上院の約3分の1、435ある下院の全議席を改選するほか、50州のうち36の州知事選などを実施する。4年に1度の大統領選から2年たつ時期のため「中間=midterm」と総称され、大統領の残り2年の任期を左右する。

大統領選挙と同じく、投票日は1845年の連邦法で「11月の第1月曜日の次の火曜日」と定められた。農作業とキリスト教が生活の中心だった当時、収穫期と厳冬期の間の時期に「日曜礼拝→月曜移動→火曜投票」という段取りを想定したとされる。

中間選挙には「鉄則」とも呼べる経験則がある。大統領を擁する政権政党が負けやすいということだ。なぜか。

まず、現政権の業績に対して米国民が初めて意思表示する機会となる点だ。どこの国でも権力者の実績に国民が十分満足することは少ない。さらに、2年前の大統領選の熱気が冷めたころに、有権者による審判が重なることも大きい。

1950年以降の中間選挙を振り返ると、政権政党は下院で平均約25議席を失った。議席を増やしたのは1998年と2002年のわずか2回。今回も民主党は下院で多数派の地位を失うとの予想が大勢を占める。

6年の任期があり、州全体が一つの選挙区となる上院は下院よりも政権政党が善戦し、平均約3議席の喪失となった。現在、上院は民主、共和両党が各50議席で拮抗している。今回、補選を含めて争われる35議席は共和が21、民主が14を占める。

バイデン大統領の支持率は40%を下回る低水準に沈む。特に止まらないインフレが強い逆風となっている。民主が上院でも少数派に転落すれば政策実現はもちろん、大統領指名人事の承認も進まなくなる。

中間選挙の投票率は40%前後と50~60%の大統領選を下回るのが常だ。バイデン政権が中絶や銃規制の問題をめぐって支持者に投票を呼びかけるのも、劣勢を食い止める追い風がほしいからだ。民主党内ではすでに2024年大統領選へのバイデン氏の再選不出馬を唱える声が渦巻く。選挙カレンダーが動かす米政治の回転は止まらない。

(ワシントン=大越匡洋)=随時掲載 』