岸田改造内閣、初入閣は9人 女性閣僚は2人のみ

岸田改造内閣、初入閣は9人 女性閣僚は2人のみ
「派閥均衡色」強く 平均年齢は62.65歳
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA1002S0Q2A810C2000000/

『10日発足の第2次岸田改造内閣は9人が初入閣した。うち8人が議員経験が比較的長い「入閣待機組」からの登用だ。岸田文雄首相(自民党総裁)は「派閥均衡型」で挙党体制の構築を目指す。閣僚19人のうち女性は改造前と変わらず2人だった。

首相は10日の記者会見で「数十年に一度ともいわれる難局を突破するため、経験と実力に富んだ新たな連立政権を発足させた」と述べた。「約束してきた政策を本格的な実行に移す段階となる」とも語った。

今回の内閣改造では党内の「入閣待機組」80人ほどの処遇が焦点だった。衆院当選5回以上、参院当選3回以上で閣僚経験がない議員を指すことが多い。日本経済新聞社の調べによると衆院で50人ほど、参院でおよそ30人の国会議員が該当する。

今回の内閣改造は9人が初入閣した。うち8人が待機組だ。

最大派閥の安倍派は衆院当選6回の西村明宏氏が環境相、参院当選4回の岡田直樹氏が地方創生相で入閣した。第2派閥の茂木派は衆院当選7回の秋葉賢也氏が復興相、参院当選4回の野村哲郎氏が農相に入った。麻生派は衆院当選6回の永岡桂子氏が文部科学相に就いた。

総裁派閥の岸田派は寺田稔氏が総務相、葉梨康弘氏が法相に就任した。いずれも衆院当選6回を数える。

組閣前は安倍派会長代理の塩谷立氏が2回にわたり首相と面会した。二階派の事務総長を務める武田良太氏も官邸に首相を訪ねて人事の要望を伝えた。それぞれ派閥を率いる麻生太郎副総裁、茂木敏充幹事長は首相と事前に人事を協議した。

内閣改造では各派閥が入閣を要望する議員リストを首相側に事前提出するのが通例だ。実現の可否は派閥の求心力に直結する。首相は待機組の登用で派閥に一定の配慮を示した。
派閥への配慮は19ある閣僚ポストの配分からもうかがえる。

安倍派と麻生派が4つずつ、茂木派と岸田派がそれぞれ3つだった。2021年の総裁選で野田聖子氏を推す動きがあった二階派にも前回同様2つを配した。大枠は前回21年11月の組閣時とほとんど変わらない。

首相が各派閥へ配慮を示すのは政権基盤を固める狙いがあるためだ。岸田派は党内で第4派閥で、安定した政権運営には安倍派をはじめ他派閥の支援が欠かせない。

留任と再入閣はともに5人で、経験者を重用した。新型コロナウイルス対策を指揮する厚生労働相は3回目の登板となる加藤勝信氏を充てる。山際大志郎経済財政・再生相は留任する。食料品やエネルギーなどの物価高も喫緊の課題になる。

外交・安保担当の閣僚は浜田靖一氏が2回目の防衛相で、林芳正外相も続投する。「国家安全保障戦略」「防衛計画の大綱」「中期防衛力整備計画」を年末までに改定する。

首相を含む新内閣の閣僚の平均年齢は62.65歳で、前回組閣時の61.66歳から1歳ほど上回った。二階派で41歳の小倉将信氏を少子化相に抜てきし年齢構成に配慮したものの、過去5年で発足した内閣の中では2番目に高い。

女性閣僚は永岡氏と高市早苗経済安全保障相の2人にとどまった。現憲法下の女性閣僚は小泉、安倍両政権の5人が最多だ。岸田政権は21年秋の発足時は3人だった。閣僚枠が1つ減るのに伴って今春、堀内詔子氏がワクチン担当相を辞任し2人になった。

男女格差に関する国際ランキングで日本は146カ国中116位(22年版)と低迷を続ける。特に政治分野は139位と低い。』